正解は2です。
1:ノロウイルスに汚染された衣類の消毒にアルコール消毒は有効ではありませんので誤りです。
ノロウイルスに感染すると急性腸炎を引き起こします。主に冬場に多く発生しますが年間を通して発生します。アルコールや熱に対して抵抗力があるため、アルコール消毒や熱湯消毒は有効ではありません。次亜塩素酸ナトリウムが有効です。
2:腸管出血性大腸菌O-157の感染予防には、食品の加熱処理が有効ですので正解です。
腸管出血性大腸菌O-157は毒性の強いベロ毒素を出す大腸菌の一種です。動物の腸内に生息していて、汚染された食品をや飲料水を摂取することで食中毒を引き起こします。初夏から初秋にかけて発生しやすいです。感染予防には食品の過熱処理が有効です。食品(特に肉類)の中心部分を75℃で1分以上加熱処理するようにします。
3:黄色ブドウ球菌は、ベロ毒素を産生しませんので誤りです。ベロ毒素を産生するのは、腸管出血性大腸菌O-157です。
黄色ブドウ球菌は、顕微鏡で見ると、ぶどうの房のように集まっていることでこの名がついています。
黄色ブドウ球菌は、人や動物の傷口や手指、鼻、のどなどに広く生息しています。健康な人の20〜30%が保菌しているといわれており、エンテロトキシンという毒素を産生します。調理する人の手を介して食品が汚染されることが多いので、調理時は、なるべく素手で扱わないようにラップなどを使うような工夫をします。
4:食中毒の原因には、化学物質も含まれますので誤りです。
食中毒の原因となる科学物質には、人工甘味料、調味料、人口着色料などの食品添加物や食品に混入した水銀、ヒ素などの有害金属などがあり、これらの化学物質が原因で起きることもあります。
5:アニサキス症は、冷凍処理で予防できますので誤りです。
アニサキスは、寄生虫の一種でサバ、イワシ、カツオ、サケ、イカなどの魚介類に寄生します。アニサキスの寄生する魚介類を食べることで食中毒を引き起こします。予防するには、冷凍や加熱が有効です。