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精神保健福祉士の過去問 第18回(平成27年度) 社会理論と社会システム 問96

問題

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消費社会に関する代表的な社会理論についての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
   1 .
ロストウ(Rostow、 W.W.)によれば、社会の関心は、供給から需要、生産から消費へと移っていく。
   2 .
ガルブレイス(Galbraith、 J.K.)によれば、生産よりも消費が経済成長の原動力となるので、生産部門が消費部門に依存する依存効果がみられるようになる。
   3 .
リースマン(Riesman、 D.)によれば、内部指向型の社会的性格に基づいて、スタンダードパッケージとしての個性的な商品が多品種少量生産されるようになる。
   4 .
ヴェブレン(Veblen、 T.)によれば、多くの人々が同じ商品を購入するようになるので、見せびらかしの消費としての誇示的消費の意義は失われる。
   5 .
ボードリヤール(Baudrillard、 J.)によれば、モノの記号的意味の消費から、生理的・機能的欲求に基づくモノの実質的機能の消費へと移っていく。
( 第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 社会理論と社会システム 問96 )
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この過去問の解説 (4件)

14
1.ロストウはアメリカの経済学者で、5段階でなる「経済発展段階説」を提唱しました。
第一段階の“伝統的社会”では、在来産業の為労働生産性が低く、経済活動の大部分は農業生産が占めていると述べている。
第二段階は「離陸先行期」とし、1人当たりのGNPが持続的に上昇していき、経済の成長面や好循環面において必要な条件が満たされつつある。
第三段階の「離陸」では貯蓄と投資の率が上がり、GNPが持続的な上昇を始める。
第四段階は「成熟化」であり、長い進歩の末、近代的産業の技術が広がりを見せ、主産業は重化学工業となり、産業構造も第二次産業へと変化する。
第五段階は「高度大量消費」とし、国民一般の所得水準が上昇すると、消費需要の構造が変化する。耐久消費財やサービス産業に需要が集まる。
以上の内容を提唱しました。

2.ガルブレイスは自身の著書の「ゆたかな社会」の中で、依存効果について説きました。期待値が高くなると共に、生産性や消費も高くなる。需要が生産に依存しているということである。

3.リースマンはアメリカの社会学研究者です。スタンダードパッケージとしての標準的な商品が大量生産されると説きました。内部指向型は自分の信念等を貫き、それに背くことをすると罪と感じる型のことです。

4.ヴェブレンはブランド品を手に入れること自体が特別な消費意識や欲求が生まれることを述べました。アメリカの黄金狂時代に多く見られた「見せびらかしの消費」について言及したことから始まりました。

5.ボードリヤールは、人々は商品の実用的価値ではなく、社会的な意味づけである「記号」に価値を見出し、消費をしていると説きました。

よって正解は1。

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11
正解は1です。

1:ロストウは、社会の関心は、供給から需要、生産から消費へと移っていくと考えました。よって正解です。
ロストウはアメリカの経済学者です。生産力の発展に着目し、経済発展段階説を提唱しています。経済発展段階説では、経済発展の段階を以下のように5段階で表しています。

第1段階 伝統社会;産業構造が在来産業のモノカルチャーで、労働生産性も低い。食料確保のための農業が主な経済活動である時期。
※モノカルチャーとは、特定の生産品だけに依存する経済構造。
第2段階 離陸先行期;1人あたりのGNP(国民総生産)が持続的に上昇していく時期へ移る準備を徐々に整えていく期間。
第3段階 離陸(テイクオフ);貯蓄率と投資率が急速に高まり、1人当たりのGNPが持続的な上昇を開始する時期。
第4段階 成熟化;近代産業技術が全分野へ広がり、重化学工業が主導産業となる。産業構造は第2次産業(工業、鉱業、建設業など)に特化する時期。
第5段階 高度大量消費;国民一般の所得水準が更に上昇し、耐久消費財サービスに対する需要が爆発的に増大する。
※耐久消費財とは、個人の日常で使われる消費財のうち自動車やテレビ、洗濯機などの長期の使用に耐えられる物のことです。

2:カルブレイスは、消費部門が生産部門に依存していると考えました。よって誤りです。
カルブレイスは、カナダ出身の経済学者です。消費者の欲望が自律的でなく、企業の働きかけにより喚起され、欲望そのものが巨大企業の宣伝、販売活動に依存し、それに操られているという依存効果を説明しています。

3:リースマンは他人志向型の社会的性格に基づいて、スタンダードパッケージとしての標準的な商品が大量生産されると考えました。よって誤りです。
リースマンは、アメリカの社会学者です。行動規範や意識に基づき、社会的性格を以下の3つに類型化しました。

1、伝統指向型;伝統的規範や慣習に従って振る舞う。その枠組みから外れると恥を感じる。
2、内部指向型;自分の中の信念や理念、などに従って振る舞う。そこから外れると罪を感じる。
3、他人指向型;他人を常に気にしてアンテナを張っているが、そこから外れているのではないかという不安感をいつも持っている。大衆社会・消費社会で生まれやすい。

※スタンダードパッケージは、他人指向型社会における消費の基本的パターンを構成します。人並みな生活水準の指標であり、他人への同調装置の役割を果たします。

4:ウ”ェブレンは、見せびらかしの消費としての誇示的消費の意義を説きました。よって誤りです。
ウ”ェブレンは、アメリカの経済学者・社会学者です。ウ”ェブレンは、ブランド消費に代表されるように、商品の価値が高く、それを手に入れること自体に特別な消費意識・欲求が生まれることに言及しました。このことはウ”ェブレン効果呼ばれています。

5:ボードリヤールは、生理的・機能的欲求に基づくモノの実質的機能の消費からモノの記号的意味の消費に移っていく説きました。よって誤りです。
ボードリヤールはフランスの哲学者です。ボードリヤールは、モノを言語的な存在(記号)として捉え、記号的消費は、商品やサービスを消費する際にそのモノ自体の実用的な価値ではなく、社会的な意味づけ「記号」に価値を見いだして消費を行うと説明しています。

7
正解は1です。

1.ロストウは、社会の関心は、供給から需要、生産から消費へと移っていくとしました。

2.ガルブレイスは、生産の増大が欲望をつくりだし、欲望が生産に依存するとしました。

3.リースマンは、他人指向型社会の社会的性格に基づいて、スタンダードパッケージとしての標準化された商品が大量生産されるようになるとしました。

4.ヴェブレンは、見せびらかしの消費として、誇示的消費の意義を説明しました。

5.ボードリヤールは、生理的・機能的欲求に基づくモノの実質的機能の消費から、モノの記号的意味の消費に移っていくとしました。

3
正解は1です。

1、ロストウは、経済発展段階説により、伝統的社会から大量消費社会へと発展していくと主張しました。
その際5つの段階を踏むとしています。

2、ガルブレイスは、生産の増加が重要でありそれが基礎となると主張しています。

3、リースマンは、他人指向型の社会的性格が現代社会の支配的類型になると主張しました。
また、スタンダードパッケージとは多くの人によって価値が共有されるものです。

4、ウエブレンは、見せびらかしの効果としての、顕示的消費を持つと主張しました。

5、ボードリヤールは、商品の価値が、記号的意味としてあらわれてくると主張しました。

以上のことから、正解は1です。

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