問題
地域移行支援の依頼をGさんから受けた、N市の指定一般相談支援事業所に勤務する新人H精神保健福祉士は、Gさんの地域移行支援計画を立てるために助言を受けることにした。
H精神保健福祉士が受けた次の助言のうち、コンサルテーションとして、適切なものを1つ選びなさい。
本設問では「コンサルテーション」の意味を正しく理解する事が必要となります。
コンサルテーションとは、特定の問題に対してその分野の専門職から助言を受ける事を言います。コンサルテーションの特徴としては、助言を与える側(コンサルタント)と助言を受ける側(コンサルティ)は同じ事業所に属さない、または同じ事業所に属していても他の部署に所属しているなど、管理機能を働かせるものではないという事が挙げられます。
適切な内容です。地域移行支援計画を立案するために、専門職である保健師から精神障害者の訪問看護の利用の可能性について確認する事は、専門職からの助言となり、コンサルテーションの要件を満たしています。また、保健師はN市保健センターに所属しているため、N市の指定一般相談支援事業所に勤務しているH精神保健福祉士に対して管理機能を働かせる事もありません。
不適切です。コンサルテーションは専門職が専門職に対して助言を行う事です。ピアサポーターは同じ病気や症状などを持ち、お互いの立場を理解し支えあう人の事を言うため、専門職ではなくコンサルテーションに当てはまりません。
不適切です。コンサルテーションは管理機能を働かせずに行われる物です。上司である事業管理者からの助言はコンサルテーションに当てはまりません。
不適切です。コンサルテーションは異なる職種の人から、その人の専門分野について助言を受ける事を言います。同じ職種である経験豊富な精神保健福祉士からの実践報告を聞く事は、コンサルテーションに当てはまりません。
不適切です。Gさんの妹から支援への協力を得られるかどうかを確認する事は、Gさんの地域移行支援計画を作成する上で必要な情報と考えられます。しかし、Gさんの妹は専門職ではなく、助言を受けている訳でもないためコンサルテーションとは言えません。