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社会福祉士の過去問 第33回(令和2年度) 権利擁護と成年後見制度 問77

問題

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財産権の制限に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
   1 .
財産権は、条例によって制限することができない。
   2 .
法律による財産権の制限は、立法府の判断が合理的裁量の範囲を超えていれば、憲法に違反し無効となる。
   3 .
所有権は、法律によって制限することができない。
   4 .
私有財産を公共のために制限する場合には、所有権の相互の調整に必要な制約によるものであっても、損失を補償しなければならない。
   5 .
法令上の補償規定に基づかない財産権への補償は、憲法に違反し無効となる。
( 社会福祉士試験 第33回(令和2年度) 権利擁護と成年後見制度 問77 )
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この過去問の解説 (3件)

64

正解は2です。

法律による財産権の制限は、立法府の判断が合理的裁量の範囲を超えている場合は、憲法に違反し無効となります。1987年に判決された「森林法共有林事件」がこのケースにあたります。

各選択肢については以下のとおりです。

1→憲法第29条2項と第94条を合わせると、法律の範囲内で条例は財産権を制限できることとなっています。

3→所有権において、自由にできる権利は、法令上の制限の範囲です。公共の福祉に反する権利は認められていないため、一定の制限を受けるため誤りです。

4→公共の福祉の増進のため、私有財産は正当な保障を行なうことで公共のため用いることができます。

5→法令上の補償規定に基づかない補償であったとしても、全て憲法違反となるわけではないため誤りです。

付箋メモを残すことが出来ます。
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1、不適切です。日本国憲法第29条1項には「財産権は不可侵のものである」と定められていますが、「公共の福祉」に適合するよう法律によって財産権の内容を定めた場合は、条例によって制限できるとされています。

2、適切な内容です。法律により財産権を制限する場合は、その法律の立法目的とその手段に合理的関連性が存在している事が必要になります。それらが合理的裁量の範囲を超えていると判断された場合には法律違反となり無効となります。

3、不適切です。所有権は、公共の福祉の確保に支障を来すと判断される場合には制限する事が出来るとされています。例として、土地の所有者はその土地に建物を建てる権利を有しますが、土地の場所によっては景観を損ねないために建物の高さが規制されたり、決められた耐震強度以下の建物を建てる事は安全上禁止されるなどの制約を受けるため、自由に建物を建てる事が出来ないなど、所有権に一定の制限がなされます。

4、不適切です。私有財産は公共の福祉の確保・増進に必要な場合は制限する事が可能です。例えば国道などを作る場合に土地を収容する場合などは、国が土地の所有者にその土地の代金を保障する必要があります。但し、所有権の相互の調整に必要な制約については損失補償の必要はありません。

所有権の相互の調整の例としては民法第210条1項「袋地からの囲繞地通行権」が挙げられます。例えばAさんが所有している土地の周囲全ての土地がBさんの土地であり、Bさんの土地を通らなければ公路に出る事が出来ない場合、AさんはBさんの土地を通る事が可能であり、そこを通行するにあたってBさんに損失補償(通行料の支払等)をする必要はない事が定められています。

5、不適切です。補償規定を策定している法令もありますが(例:労働基準法の休業補償は平均賃金の100分の60を支払う等)それが規定されていない法律も存在します。そのため、財産権への補償内容が法令上の補償規定に基づかない場合であったとしても、必ずしも憲法に違反しており無効であるとは言えません。

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この問題は財産権の制限に関して問われます。

1→✕ 財産権は、日本国憲法第29条2項第94条によると条例によって制限することができるとしています。よって誤答となります。

2→〇 問題文の通り、法律による財産権の制限は、立法府の判断が合理的裁量の範囲を超えていれば憲法に違反し無効となります。

3→✕ 所有権は、ある一定の制限の範囲内で法令の制限に当てはまります。しかし公共の福祉に反する権利は認められておらず、制限されないものである為誤答となります。

4→✕ 私有財産を公共のために制限する場合、公共福祉の増進のために私的財産を活用できます。

5→✕ 法令上の補償規定に基づかない財産権への補償は、全てが憲法に違反するわけではないため誤答となります。

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