過去問.com - 資格試験の過去問 | 予想問題の解説つき無料問題集

社労士の過去問 第52回(令和2年度) 厚生年金保険法 問57

問題

このページは問題閲覧ページです。正解率や解答履歴を残すには、 「条件を設定して出題する」をご利用ください。
[ 設定等 ]
厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
   1 .
被保険者である老齢厚生年金の受給者(昭和25年7月1日生まれ)が70歳になり当該被保険者の資格を喪失した場合における老齢厚生年金は、当該被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間も老齢厚生年金の額の計算の基礎となり、令和2年8月分から年金の額が改定される。
   2 .
第1号厚生年金被保険者に係る適用事業所の事業主は、被保険者が70歳に到達し、引き続き当該事業所に使用されることにより70歳以上の使用される者の要件(厚生年金保険法施行規則第10条の4の要件をいう。)に該当する場合であって、当該者の標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日における標準報酬月額と同額である場合は、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届を省略することができる。
   3 .
適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者であって、任意単独被保険者になることを希望する者は、当該事業所の事業主の同意を得たうえで資格取得に係る認可の申請をしなければならないが、事業主の同意を得られなかった場合でも保険料をその者が全額自己負担するのであれば、申請することができる。
   4 .
特定適用事業所以外の適用事業所においては、1週間の所定労働時間及び1か月間の所定労働日数が、同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間及び1か月間の所定労働日数の4分の3以上(以下「4分の3基準」という。)である者を被保険者として取り扱うこととされているが、雇用契約書における所定労働時間又は所定労働日数と実際の労働時間又は労働日数が乖離していることが常態化しているとき、4分の3基準を満たさないものの、事業主等に対する事情の聴取やタイムカード等の書類の確認を行った結果、実際の労働時間又は労働日数が直近6か月において4分の3基準を満たしている場合で、今後も同様の状態が続くことが見込まれるときは、4分の3基準を満たしているものとして取り扱うこととされている。
   5 .
障害厚生年金の支給を受けたことがある場合でも、障害の状態が軽減し、脱退一時金の請求時に障害厚生年金の支給を受けていなければ脱退一時金の支給を受けることができる。
( 社労士試験 第52回(令和2年度) 択一式 厚生年金保険法 問57 )
このページは問題閲覧ページの為、解答履歴が残りません。
解答履歴を残すには、
条件を設定して出題する」をご利用ください。

この過去問の解説 (4件)

10
1.誤
設問の場合、資格を喪失した日から起算して1か月を経過した日の属する月から年金の額を改定します。
従って、70歳到達日である令和2年6月30日に資格喪失するので、その日から1か月を経過した日の属する月である令和2年「7月分」から年金の額が改定されます。

2.正
設問のとおりです。
同一の適用事業所に引き続き使用されることにより70歳以上の使用される者の要件に該当するに至ったときであって、その者の標準報酬月額に相当するが70歳以上の使用される者の要件に該当するに至った日の前日における標準報酬月額と同額である場合は、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届の提出を省略することができます。

3.誤
認可を受けるには、必ず「事業主の同意」を得なければなりません。

4.誤
「直近6か月」を「直近2か月」に直せば正しい記述になります。

5.誤
障害厚生年金の受給権を有したことがあるときは、脱退一時金は支給されません。

付箋メモを残すことが出来ます。
3

 厚生年金保険に関しては、企業等に勤務している被保険者の立場にいる人としては、実生活でも身近な部分があるので、当該身近な部分から知識を固めていくとともに、保険者側・事業主側の立場にかかる規定についても、経験と想像から知識を増やすようにしていくことで、机上での学習の他に理解を深められるようにするとよいでしょう。

選択肢1. 被保険者である老齢厚生年金の受給者(昭和25年7月1日生まれ)が70歳になり当該被保険者の資格を喪失した場合における老齢厚生年金は、当該被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間も老齢厚生年金の額の計算の基礎となり、令和2年8月分から年金の額が改定される。

 誤った記述です。

 本設問文において、年金額が改定されるのは令和2年「7月」分からになります。

 若干引っかけ要素がある問題だと判断します。

 7月1日生まれの人が70歳に到達する日(=資格を喪失する日)は前日の6月30日となるため、簡単に言うと、資格喪失の翌月は7月となるので、7月分から年金の額が改定されます。

選択肢2. 第1号厚生年金被保険者に係る適用事業所の事業主は、被保険者が70歳に到達し、引き続き当該事業所に使用されることにより70歳以上の使用される者の要件(厚生年金保険法施行規則第10条の4の要件をいう。)に該当する場合であって、当該者の標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日における標準報酬月額と同額である場合は、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届を省略することができる。

 正しい記述です。

 本設問文のように、70歳到達後に引き続き使用される場合で、70歳到達前後で標準報酬月額が同額である場合は、事務処理の手間を省略するねらいのため、このような規定があるものと理解しておくとよいでしょう。

 条件としては少ない(70歳になっても同じ事業主で勤務すること、その際の報酬が変わらないこと)ことが考えられるので、学習の優先度は下げてもよいと筆者は考えています。

選択肢3. 適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者であって、任意単独被保険者になることを希望する者は、当該事業所の事業主の同意を得たうえで資格取得に係る認可の申請をしなければならないが、事業主の同意を得られなかった場合でも保険料をその者が全額自己負担するのであれば、申請することができる。

 誤った記述です。

 本設問文の場合、事業主の同意が得られなかった場合は、厚生労働大臣の認可がおりないので、保険料を該当者が全額自己負担するとしても、申請することができる旨の規定はありません。

 また、実生活においては、適用事業所以外の事業所は、そもそも使用する社員にかかる厚生年金保険関連の事務処理を普段から行っていないため、単独で加入しようとする人にとっては、当該事業主との調整がまず必要となるので、場面としては少ないと考えられ、学習の優先度は下げてもよいと筆者は考えています。

選択肢4. 特定適用事業所以外の適用事業所においては、1週間の所定労働時間及び1か月間の所定労働日数が、同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間及び1か月間の所定労働日数の4分の3以上(以下「4分の3基準」という。)である者を被保険者として取り扱うこととされているが、雇用契約書における所定労働時間又は所定労働日数と実際の労働時間又は労働日数が乖離していることが常態化しているとき、4分の3基準を満たさないものの、事業主等に対する事情の聴取やタイムカード等の書類の確認を行った結果、実際の労働時間又は労働日数が直近6か月において4分の3基準を満たしている場合で、今後も同様の状態が続くことが見込まれるときは、4分の3基準を満たしているものとして取り扱うこととされている。

 誤った記述です。

 本設問文の場合、直近「6か月」は、直近「2か月」が正しいです。

 知識問題レベルと判断します。

 なお、短時間労働者の適用に関しては、今後とも緩和の方向(被保険者を増やす方向)で改定されることが考えられるので、今後とも法律改正情報には留意しておくとよいでしょう。

選択肢5. 障害厚生年金の支給を受けたことがある場合でも、障害の状態が軽減し、脱退一時金の請求時に障害厚生年金の支給を受けていなければ脱退一時金の支給を受けることができる。

 誤った記述です。

 本設問文の場合は、脱退一時金の支給を受けることができません。

 国民皆年金を基本としているため、「脱退」を事由とする給付については、あくまで臨時の措置として日本国籍を有しない人その他の厳しめの条件が定められている点、保険料を納付しておきながら何らの受給権も得られず、保険料の掛け捨てになってしまう点を回避するために定められている点を理解しておくとよいでしょう。

3

正解:2

1:「令和2年8月分から」ではなく「令和2年7月分から」年金の額が改定されます(厚生年金保険法第43条第3項)。

 被保険者である受給権者がその被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者となることなく被保険者の資格を喪失した日から起算して一月を経過したとき、年金の額が改定されます。設問の被保険者の70歳到達日は令和2年6月30日で、この日に資格喪失するので、その日から1か月を経過した日の属する月は、令和2年7月で、「令和2年7月分から」年金の額が改定されます。

2:設問の通りです(厚生年金保険法施行規則第15条の2)。

 同一の適用事業所に引き続き使用されることにより70歳以上の使用される者の要件に該当するに至ったときであって、その者の標準報酬月額に相当するが70歳以上の使用される者の要件に該当するに至った日の前日における標準報酬月額と同額である場合に限り、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届の提出を省略することができます。

3:「事業主の同意」を得なければ任意単独被保険者となることはできません。(厚生年金保険法第10条第2項)

 なお、設問の認可は厚生労働大臣から得ます。

4:「直近6か月」ではなく「直近2か月」です(短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大に係る事務の取扱いについて(平成28年5月13日保保発0513第1号・年管管発0513第1号)第2・1)。

5:保険給付の受給権を有したことがある場合、脱退一時金の請求はできません(厚生年金保険法第29条第1項第2号)。

 また、現に日本国内に住所を有するときや最後に国民年金の被保険者の資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあつては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなつた日)から起算して二年を経過しているときも脱退一時金の請求はできません(同項第1号、第3号)。 

以上より正しい選択肢は2で、これが正解となります。

1

1.「8月」ではなく「7月」からなので誤りです。

資格を喪失した日から起算して1か月を経過した日の属する月から年金の額が改定されます。

2.設問のとおり正しいです。

事業主は、被保険者が70歳に到達し、引き続き当該事業所に使用されることにより70歳以上の使用される者の要件(厚生年金保険法施行規則第10条の4の要件をいう。)に該当する場合であって、当該者の標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日における標準報酬月額と同額である場合は、70歳以上被用者該当届及び70歳到達時の被保険者資格喪失届を省略することができます。

3.任意単独被保険者認可となるには、必ず「事業主の同意」を得なければならないので、誤りです。

4.「直近6か月」ではなく「直近2か月」なので誤りです。

5.障害厚生年金の受給権を有したことがあるときは、脱退一時金は支給されないので誤りです。

問題に解答すると、解説が表示されます。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
他のページから戻ってきた時、過去問ドットコムはいつでも続きから始めることが出来ます。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。
この社労士 過去問のURLは  です。
付箋は自分だけが見れます(非公開です)。