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司法書士の過去問 平成25年度 午後の部 問41

問題

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仮差押命令に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。


ア  主たる債務者の委託を受けない保証人が弁済をした場合に取得する求償権は、当該弁済の前であっても、仮差押命令の被保全権利とすることができる。

イ  仮差押命令は、動産を目的とする場合であっても、その目的物を特定して発しなければならない。

ウ  仮差押命令の申立てについて口頭弁論を経て決定をする場合には、その決定には、理由を付さなければならない。

エ  仮差押命令において定められた仮差押解放金を債務者が供託したときは、その仮差押命令は、発令の時に遡ってその効力を失う。

オ  仮差押えの執行は、債権者に対して仮差押命令が送達された日から2週間を経過したときは、これをしてはならない。
   1 .
アウ
   2 .
アエ
   3 .
イエ
   4 .
イオ
   5 .
ウオ
( 平成25年度 司法書士試験 午後の部 問41 )
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この過去問の解説 (3件)

10
正解は3(イ、エが誤り)です。

ア 正しい。
 民事保全法20条は、「仮差押命令は、金銭の支払を目的とする債権について、強制執行をすることができなくなるおそれがあるとき、又は強制執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに発することができる。」と定め、その2項では「仮差押命令は、前項の債権が条件付又は期限付である場合においても、これを発することができる。」と規定しています。よって、未だ確定していない債務者の委託を受けない保証人が弁済を行った場合の求償権につき、弁済前であっても2項に基づき仮差押命令の対象とすることができます。

イ 誤り。
 民事保全法21条の規定に関する選択肢です(「仮差押命令は、特定の物について発しなければならない。ただし、動産の仮差押命令は、目的物を特定しないで発することができる。」)。
動産は移動が容易であることから目的物の特定が要求されておらず、本選択肢は誤りとなります。

ウ 正しい。
 民事保全法16条の規定です(保全命令の申立てについての決定には、理由を付さなければならない。ただし、口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる。)。

エ 誤り。
 仮差押解放金の供託により得られるのは仮差押の「執行の停止」です(民事保全法22条)。
仮差押自体の取消しを求める場合は保全異議の申立(民事保全法26条)または保全取消しの訴え(民事保全法37条、38条)を提起する必要があります。

オ 正しい。
 民事保全法43条2項の規定です(「保全執行は、債権者に対して保全命令が送達された日から二週間を経過したときは、これをしてはならない」)。

付箋メモを残すことが出来ます。
5
正解は 3 です。

誤っている選択肢はイとエなので、3が正解となります。

各選択肢の解説は、以下のとおりです。

ア. 民事保全法20条2項では「仮差押命令は、前項の債権が条件付き又は期限付きである場合においても、これを発することができる」と規定しています。従って、本選択肢は、正しいです。

イ. 民事保全法21条では「仮差押命令は、特定の物について発しなければならない。ただし、動産の仮差押命令は、目的物を特定しないで発することができる」と規定しています。従って、本選択肢は誤りです。

ウ. 民事保全法16条では「保全命令の申立てについての決定には、理由を付さねばならない。ただし、口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる」と規定しています。従って、本選択肢は正しいです。

エ. 仮差押命令によって定められた仮差押解放金を債務者が供託したときは、その仮差押え命令は、債務者の供託金取戻請求権の上に移行し、存続する。従って、本選択肢は誤りです。

オ. 民事保全法43条2項では「保全執行は、債権者に対して保全命令が送達された日から2週間を経過したときには、これをしてはならない」と規定しています。従って、本選択肢は正しいです。



1

正解は3。

ア:正

主たる債務者の委託を受けない保証人が弁済をした場合に取得する求償権(民法462条1項・459条の2第1項、462条3項・459条の2第3項)は、将来の請求権ないし条件付債権ですが、このようなものであっても、仮差押命令の被保全債権とすることができます(民事保全法20条2項)。

よって、正しい記述です。

イ:誤

動産を目的とする仮差押命令について、民事保全法21条ただし書で、「動産の仮差押命令は、目的物を特定しないで発することができる」とされています。

よって、誤った記述です。

ウ:正

保全命令の申立てについての決定には、理由を付さなければなりません(民事保全法16条本文)。

「民事保全の手続に関する裁判は、口頭弁論を経ないですることができる」(同法3条)ものですが、「口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる」(同法16条ただし書)とされているのみであって、口頭弁論を経て決定する場合には、原則通り、理由を付すことが必要です。

よって、正しい記述です。

エ:誤

債務者が仮差押命令において定められた仮差押解放金(民事保全法22条1項)により定められた金銭の額に相当する金銭を供託したことを証明したときは、保全執行裁判所は、仮差押えの執行を取り消さなければなりません(同法51条1項)。そして、この決定は「即時にその効力を生ずる」(同条2項)とされてはいますが、取消しの効力が発令の時に遡るとはされていません。

よって、誤った記述です。

オ:正

「保全執行は、債権者に対して保全命令が送達された日から二週間を経過したときは、これをしてはならない」(民事保全法43条2項)とされています。

よって、正しい記述です。

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