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司法書士の過去問 平成29年度 午後の部 問37

問題

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訴訟費用に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

ア 原告が訴えの提起の手数料を納付しない場合には、裁判長は、相当の期間を定め、原告にその不備を補正すべきことを命じなければならず、原告がその不備を補正しないときは、命令で訴状を却下しなければならない。
イ 勝訴の当事者がその責めに帰すべき事由により訴訟を遅滞させた場合には、裁判所は、その勝訴の当事者に遅滞によって生じた訴訟費用の全部又は一部を負担させることができる。
ウ 当事者が裁判所において和解をした場合において、和解の費用又は訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、裁判所は、職権で、その負担の裁判をしなければならない。
エ 当事者が訴訟の準備及び追行に必要な費用を支払う資力を有していない場合には、裁判所は、申立てにより、訴訟上の救助として、裁判費用の支払を猶予し、又は免除することができる。
オ 裁判所は、事件を完結する裁判において、職権で、その審級における訴訟費用の全部についてその負担の裁判をするとともに、その額を定めなければならない。
   1 .
アイ
   2 .
アウ
   3 .
イエ
   4 .
ウオ
   5 .
エオ
( 平成29年度 司法書士試験 午後の部 問37 )
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この過去問の解説 (3件)

5
正解は1です。

正しい選択肢は、アとイなので、1が正解となります。

各選択肢の解説は、以下のとおりです。

ア.民事訴訟法第137条の1に「訴状が第133条第2項の規定に違反する場合には、裁判長は、相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命じなければならない。民事訴訟費用等に関する法律 (昭和46年法律第40号)の規定に従い訴えの提起の手数料を納付しない場合も、同様とする。」とあり、同2に「前項の場合において、原告が不備を補正しないときは、裁判長は、命令で、訴状を却下しなければならない。」とあることから、本選択肢は正しいです。

イ.民事訴訟法第63条に「当事者が適切な時期に攻撃若しくは防御の方法を提出しないことにより、又は期日若しくは期間の不遵守その他当事者の責めに帰すべき事由により訴訟を遅滞させたときは、裁判所は、その当事者に、その勝訴の場合においても、遅滞によって生じた訴訟費用の全部又は一部を負担させることができる。」とあり、勝訴の当事者であっても、その責めに帰すべき事由により訴訟を遅滞させたときは、遅滞によって生じた訴訟費用の全部又は一部を負担させることができます。従って、本選択肢は正しいです。

ウ.民事訴訟法第68条に「当事者が裁判所において和解をした場合において、和解の費用又は訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、その費用は、各自が負担する。」とあり、本選択肢のように裁判を実施する規定はありません。従って、本選択肢は誤りです。

エ.民事訴訟法第83条で規定されている訴訟上の救助は「裁判費用並びに執行官の手数料及びその職務の執行に要する費用の支払の猶予」、「裁判所において付添いを命じた弁護士の報酬及び費用の支払の猶予」、「訴訟費用の担保の免除」であり、裁判費用の支払いの免除は含まれていません。従って、本選択肢は誤りです。

オ.民事訴訟法第71条により「訴訟費用の負担の額は、その負担の裁判が執行力を生じた後に、申立てにより、第一審裁判所の裁判所書記官が定める。」とありますので、額の決定は裁判所の職権で実施するものではありません。従って、本選択肢は誤りです。

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2

正解 1

ア 正しい 
原告が訴えの提起の手数料を納付しない場合、裁判長は、相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命じなければなりません(民事訴訟法137条1項)。
それでもなお、原告が不備を補正しないときは、裁判長は、命令で、訴状を却下しなければなりません(同条2項)。

イ 正しい 
訴訟費用は、敗訴の当事者の負担となるのが原則です(民事訴訟法61条)。
もっとも、勝訴の当事者がその責めに帰すべき事由により訴訟を遅延させたときは、裁判所は、その当事者に、遅滞によって生じた訴訟費用の全部または一部を負担させることができます(同法63条)。

ウ 誤り 
当事者が裁判所において和解をした場合において、和解の費用又は訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、その費用は、各自が負担することになり(民事訴訟法68条)、裁判所が職権でその負担の裁判をするわけではありません。

エ 誤り 
訴訟上の救助の決定は、①裁判費用並びに執行官の手数料及びその職務の執行に要する費用の支払いの猶予、②裁判所において付添いを命じた弁護士の報酬及び費用の支払いの猶予、③訴訟費用の担保の免除についてのみ効力を有します(民事訴訟法83条1項)。
これによれば、訴訟費用の担保については免除されますが、裁判費用については支払いが猶予されるのみであって、免除されることはありません。

オ 誤り
裁判所は、事件を完結する裁判において、職権で、その審級における訴訟費用の全部について、その負担の裁判をしなければなりません(民事訴訟法67条1項)。
しかし、訴訟費用の負担の額については、その負担の裁判が執行力を生じた後に、申立てにより、第一審裁判所の裁判所書記官が定めることとされています(同法71条1項)。

よって、正しい肢はアとイとなり、1が正解となります。

0

正解は1です。


ア…正しいです。原告が訴えの提起の手数料を納付しない場合、裁判長は相当の期間を定めてその不備を補正するように命じ、期間内に不備が補正されないときは訴えを却下しなければなりません(民事訴訟法137条1項、2項)。なお、訴状に必要事項(➀当事者及び法定代理人、②請求の趣旨及び原因)が記載されていない場合も同様です。


イ…正しいです。勝訴の当事者が、その権利の伸長もしくは防御に必要でない行為によって生じた訴訟費用の全部又は一部を負担させることができます(民事訴訟法63条)。


ウ…誤りです。当事者が裁判所において和解をした場合において、和解の費用または訴訟費用の負担について特別の定めをしなかった場合は、費用は各自負担となります(民事訴訟法68条)。


エ…誤りです。訴訟の準備および追行に必要な費用を支払う資力を当事者が有しない場合、訴訟上の救助として、裁判費用の支払の猶予は認められますが(民事訴訟法82条1項)、支払の免除はありません。


オ…誤りです。裁判所は、事件を完結する裁判において、職権で、その審級における訴訟費用の全部について、その負担の裁判をしなければなりません(民事訴訟法67条)。しかし、その額については、その負担の裁判が効力を生じた後に、申立てにより、裁判所書記官が定めることとされています(民事訴訟法71条1項)。

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