測量士補の過去問 平成27年度(2015年) 問4
この過去問の解説 (4件)
基準点測量の作業順序については以下の通りとなります。
1.作業計画
資料収集を行い、平均計画図・作業計画書を作成します。
2.選点
平均計画図に基づき、現地において既知点の現況調査、新点の選定を行い、選点図及び平均図を作成します。
3.測量標の設置
新点の位置に新たに永久標識を設置し、点の記を作成します。
4.機器の点検
観測に使用する機器は観測前及び観測中に適宜点検を行い、必要に応じて調整します。
なお、使用する機器は所定の検定に合格したものが用いられます。
5.観測
TSやトランシット、GNSS機器等を使い、点間の水平角、鉛直角、距離等を観測します。
原則として結合多角方式によって行われます。
6.点検計算
観測後に現地で行う計算で、近似標高の計算、距離測定値の補正、偏心補正計算、新設点の近似座標の計算があり、観測値が許容範囲を超えた場合には再測を行う必要があります。
点検計算簿と精度管理表を作成します。
7.平均計算
最終結果を求めるための計算で、観測地の標準偏差を求めます。
許容範囲を超えた場合は、再測を行います。
8.品質評価
基準点測量成果に基づき、製品仕様書に規定されるデータ品質が満たされているかを評価します。
9.成果簿の整理
測量成果や観測手簿、基準点網図等、観測作業の成果を整理します。
基準点測量作業規程 - 国土地理院
https://www.gsi.go.jp/common/000252667.pdf
選点で作成されるのは選点図と平均図であり、観測図ではありません。
1:正しい
基準点測量の作業計画の際には、地形図上で新点の概略位置を決定し、"平均計画図"を作成する作業を行う必要があります。
2:間違い
基準点測量の選点の際には、平均計画図に基づき、現地において既知点の現況を調査するとともに、新点の位置を選定し、"選点図"及び"平均図"を作成します。観測図は作成しません。
3:正しい
基準点測量の測量標を設置する際には、新点の位置に永久標識を設置し、"測量標設置位置通知書"を作成する必要があります。
4:正しい
基準点測量の観測をする際には、平均図等に基づき関係する点間の"水平角"、"鉛直角"、"距離"などの観測を行います。
5:正しい
基準点測量の計算の際には、点検計算で許容範囲を超過した路線の再測を行う必要があります。点検計算は観測終了後に行います。
1.〇
作業計画の際は、平均計画図と作業計画書を作成します。問題文は正しいです。
2.×
新点の位置選定後に作成するものは選点図及び平均図です。観測図は作成しません。間違いです。
3.〇
測量標の設置において、永久標識を設けた場合は測量標設置位置通知書を作成します。正しいです。
4.〇
観測の工程において、平均図等に基づき水平角、鉛直角、距離測定を行います。
水平角と鉛直角は、1視準1読定(1方向を見て1回距離を観測)、距離測定は1視準2読定(1方向を見て2回距離を観測)で観測します。
5.〇
観測終了後に点検計算を行い、許容範囲を超えた場合は再測を行います。正しいです。
よって問の答えは 2 となります。
基準点測量における作業工程及びその内容に関する問題です。
正しいです。問題文の通りです。作業計画段階では、作業計画書も作成します。
間違いです。選点で作成されるのは観測図ではなく、選点図および平均図です。
正しいです。問題文の通りです。新点の永久標識は写真などを用いて記録する必要があります。
正しいです。問題文の通りです。水平角、鉛直角、距離などを観測を平均図に基づき行います。
正しいです。点算計算作業は観測の終了後に行い、許容範囲を超えた場合再測を行います。
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