問題
a. 航空レーザ測量では、水面の状況によらず水部のデータを取得することができる。
b. 航空レーザ測量では、計測データを基にして数値地形モデル(DTM)を作成することができる。
c. 航空レーザ測量では、GNSS/IMU装置レーザ測距装置等により構成されたシステムを使用する。
d. 航空レーザ測量では、雲の影響を受けずにデータを取得することができる。
e. 航空レーザ測量では、フィルタリング及び点検のための航空レーザ用数値写真を同時期に撮影する。
航空レーザ測量についての問題です。
a:間違い
航空レーザには一般的に近赤外線が用いられています。
近赤外線は水域での反射率が低く、また水面に植物が繁茂している場合はレーザ光線が届きにくいのです。
さらに、波のない水面からはレーザ光線が反射しません。
そのため、水部のデータを取得するには水面の状況が影響します。
b:正しい
航空レーザ測量は、格子状の標高データである数値標高モデル等の数値地形図データファイルを作成するので、数値地形図モデル(DTM)を作成することが可能です。
c:正しい
航空レーザ測量システムは、GNSS/IMU装置とレーザ測距装置及び解析ソフトウェアにより構成されます。
d:間違い
雲が航空機の下にある場合は、その影響を受けデータを取得できません。
しかし、雲が航空機の上にある場合には、計測が可能です。
e:正しい
航空レーザ用数値写真は、フィルタリング及び点検のために撮影し、航空レーザ計測と同時期に撮影することが標準とされています。
a.×
水部のデータは水面の波、反射、汚濁や中の凹凸などでデータがばらついてしまう為、取得はできません。間違いです。
b.〇
DTM=標高、勾配、斜面、方位、水系などの地形の特徴を三次元座標でデジタル表現するモデル
の事を言います。航空レーザー測量での表現が可能です。
c.〇
レーザ測距装置は、レーザ光を発射して地表から反射して戻ってくる時間差を調べて距離を決定する装置です
GNSSは要するにGPS
IMUは3次元(x,y,z)の慣性運動(直行3軸方向の並進運動および回転運動)を検出する装置です。
最初はなんとなくこういったものを使って測量しているんだなーというイメージでも大丈夫です。
d.×
航空レーザーは天候に左右されます。降雨、降雪、霧や雷など照射に影響を与えるものがある場合は計測はできなくなるため、間違いです。
e.〇
フィルタリングや点検の為に必要な写真は、数値写真と同時期に撮影を行い、作業用に利用されます。
よってa.dが間違いとなり、問の答えは 3 となります。
航空レーザ測量についての問題です。
a.間違い。レーザーが波で反射するため、水面の状況によって安定したデータが得られないため、水部のデータは水面の状況に影響を受けます。
b.正しい。DTMは計測データを元にして作成します。
c.正しい。GNSS/IMU装置レーザ測距装置等により構成されたシステムを使用しています。
d.間違い。航空レーザ測量は雨や雪、雲などの影響を受けます。
e.正しい。フィルタリング及び点検のための航空レーザ用数値写真は同時期に撮影します。
したがって、明らかに間違っているのはa, dの2つになります。