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測量士補の過去問 令和2年度(2020年) 問8

問題

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次のa~eの文は、GNSS測量機を用いた基準点測量(以下「GNSS測量」という。)について述べたものである。( ア )~( オ )に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。

a.GNSS測量機を用いた1級基準点測量は、原則として、( ア )により行う。
b.アンテナ位相特性の影響による誤差は、各観測点のGNSSアンテナを( イ )方向に整置することで軽減することができる。
c.GNSS測量では、( ウ )が確保できなくても観測できる。
d.( エ )の影響による誤差は、GNSS衛星から送信される2周波の信号を用いて解析することにより軽減することができる。
e.GNSS衛星から直接到達する電波以外に、構造物などに当たって反射した電波が受信される現象を( オ )といい、測量の誤差の原因となる。
   1 .
ア:結合多角方式  イ:不特定  ウ:観測点上空の視界  エ:対流圏  オ:マルチパス
   2 .
ア:結合多角方式  イ:同一   ウ:観測点間の視通   エ:電離層  オ:マルチパス
   3 .
ア:単路線方式   イ:同一   ウ:観測点間の視通   エ:対流圏  オ:サイクルスリップ
   4 .
ア:単路線方式   イ:同一   ウ:観測点上空の視界  エ:対流圏  オ:サイクルスリップ
   5 .
ア:単路線方式   イ:不特定  ウ:観測点間の視通   エ:電離層  オ:マルチパス
( 測量士補試験 令和2年度(2020年) 問8 )
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この過去問の解説 (3件)

7

解答:2

ア:結合多角方式

1級~2級基準点測量は、原則として、結合多角方式により実施します。

3級~4級基準点測量は、結合多角方式又は単路線方式により実施します。

イ:同一

衛星からの電波入力方向によって生じるアンテナ位相特性を軽減するため、アンテナの向きは一定方向(一般的には北)にそろえて観測を実施します。

ウ:観測点間の視通

GNSS測量は、GNSS衛星からの電波をアンテナで受信して観測を行うため、アンテナ上空の視界を確保する必要はありますが、観測点間の視通は必要ありません。

エ:電離層

電離層の影響による誤差(電離層遅延誤差)とは、GNSS衛星からの電波が電離層を通過する際に、屈折しアンテナへの到達時間が変化する誤差です。

GNSS衛星から発信されるL1とL2という2つの電波を受信することで、誤差を軽減することができます。

オ:マルチパス

GNSS衛星からの電波が障害物などに反射してGNSSアンテナに到達する現象をいいます。

GNSS衛星からの電波入射角(最低高度角)を15度に設定し、15度以下からの反射した電波を測定しないようにすることで、誤差を軽減します。

上記の内容を問題文に当てはめると、

a.GNSS測量機を用いた1級基準点測量は、原則として、結合多角方式により行う。
b.アンテナ位相特性の影響による誤差は、各観測点のGNSSアンテナを同一方向に整置することで軽減することができる。
c.GNSS測量では、観測点間の視通が確保できなくても観測できる。
d.電離層の影響による誤差は、GNSS衛星から送信される2周波の信号を用いて解析することにより軽減することができる。
e.GNSS衛星から直接到達する電波以外に、構造物などに当たって反射した電波が受信される現象をマルチパスといい、測量の誤差の原因となる。」となります。

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3

GNSS測量に用いられる衛星測位システムに関する問題です。

選択肢2. ア:結合多角方式  イ:同一   ウ:観測点間の視通   エ:電離層  オ:マルチパス

ア:○

1級基準点測量及び2級基準点測量は、原則として結合多角方式により行います。

イ:○

アンテナ位相特性を軽減するため、アンテナは一定方向に揃える必要があります。

ウ:○

上空視界は必要ですが、観測点間の視通は必要ありません。

エ:○

GNSS衛星からの電波が電離層を通過する際に、屈折しアンテナへの到達時間が変化する誤差です。

GNSS衛星から送信される2周波の信号を用いて解析することにより誤差を軽減できます。

オ:○

GNSS衛星から直接到達する電波以外に、構造物などに当たって反射した電波が受信される現象をマルチパスといいます。

1

GNSS測量とは、人工衛星からの電波を受信して位置を求める測量であるため、角度と距離を測る測量とは異なる原理・概念で位置を決めています。そのため、他の測量と混同しないように分けて考える必要があります。

選択肢2. ア:結合多角方式  イ:同一   ウ:観測点間の視通   エ:電離層  オ:マルチパス

(ア)単路線方式より多角結合方式の方が、より精度の高い測量が可能です。GNSS測量機を用いた1級基準点測量では、より精度の高い多角結合方式が採用されているため、(ア)には「結合多角方式」が入ります。

(イ)アンテナ位相特性による誤差は、衛星からの電波を受信する複数のアンテナを同一の方向に向けることで軽減できるるため(イ)には「同一」が入ります。

(ウ)トータルステーションを使った測量では、測点間の視通が確保できなければ測量できませんが、GNSS測量の場合は、人工衛星からの電波を使って測量を行うため、測点間の視通が確保できなくても測定できます。従って(ウ)には「観測点間の視通」が入ります。

(エ)電離層とは、地球の上空約400㎞のところにある電波を反射する性質を有する層のことです。電波がこの電離層を通過する際に、遅延が生じます。厚さの異なる電離層を電波が通過する場合には、誤差が生じます。この誤差は、周波数の異なる2つの信号を用いて解析することで、計算することができます。従って、(エ)には「電離層」が入ります。

(オ)マルチパスは、電波が近傍に地物に反射することで引き起こされますので、(オ)には「マルチパス」が入ります。

まとめ

GNSS測量の分野の文章問題では、人工衛星からの電波を受信して位置を求める測量であるという観点から、そのイメージを使って考えると、あとは常識で判断すると解ける問題がかなりあります。測量士補試験では、イメージすることが大変重要です。

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