問題
ただし、観測に使用した標尺の標尺改正数は20℃において+6.0×10−6m/m、膨張係数は+1.5×10−6/℃とする。
なお、関数の値が必要な場合は、巻末の関数表を使用すること。
解答:4
標尺補正の計算式により計算します。
標尺補正量={基準温度における標尺改定数+(観測時の温度-基準温度)×膨張係数}×高低差
={+6.0×10^-6+(28-20)×1.5×10^-6}×32.2200
=5.7996×10^-4=0.00058m
よって、観測高低差は+32.2200+0.00058=+32.2206mとなります。
計算問題です。
○
標尺補正={6.0×10−6+(28-20)×1.5×10−6}×32.2200
=(6.0×10−6+12×1.5×10−6)×32.2200
=18×10−6×32.2200
=0.00058m
観測高低差=32.2200+0.00058
=32.22058m
よって +32.2206m となります。
標尺の補正に関する問題です。標尺は、温度によって伸び縮みします。また、標尺特有の誤差もあります。この二つの誤差をまとめて解く公式がありますので、この公式を使って問題を解くのがよい方法です。
標尺補正計算式の公式は、次のとおりです。
補正値=(基準温度の標尺改正係数+(観測時の温度-基準温度)×膨張係数)×高低差
問題文で、基準温度の標尺改正係数=+6.0×10−6m/m、膨張係数=膨張係数は+1.5×10−6/℃、
観測時の温度=28°、基準温度=20°、高低差32.2200と与えられていますので、これを、上記の公式に代入すると、補正量が計算できます。(単位m)
補正量=((6.0+(28-20)×1.5)×10−6)×32.22)=約0.00058
標尺補正を行った後の水準点AB間の観測高低差は、観測高低差+補正量で計算できますので、
次のようになります。
32.2200+0.00058=32.22058=約32.2206
よって、+32.2206mが最も近い値になります。
この問題比較的解きやすい問題でしたが、高低差がマイナスになっていたり、観測時の温度が基準温度を下回っていたりすると、計算が複雑になり難しくなります。ただし、そういったケースでも、対応できるようにしておかなくてはなりません。