測量士補の過去問 令和2年度(2020年) 問18
この過去問の解説 (3件)
解答:5
1:〇
UAV の運航前後には、必ず適切に整備や点検を行うとともに、必要な部品の交換などの必要があります。
2:〇
UAVを飛行させるためには航空法が適用され、高度150m以上の上空や空港周辺、人家の密集地で飛行させるためには、国土交通大臣や航空局長の許可が必要となります。
3:〇
UAVによる空中写真を用いた公共測量は、対象物の認識が可能な地区に適用することを標準としています。
このため、空中写真では識別できない箇所を対象とした測量を行うことはできません。
4:〇
標定点は三次元形状の復元に必要となる水平位置および標高の基準となる点をいい、検証点は三次元点群の検証となる点をいいます。
検証点は標定点とは別に配置され標定点の半数以上の数が必要です。
5:✕
三次元点群作成には標定点を用いた三次元復元計算が必要であり立体化する必要があります。
このため空中写真測量と同様に同一コース内の隣接空中写真との重複度は 60%、隣接コースの空中写真との重複度は 30%を標準としています。
ドローンなどの無人航空機で撮影した空中写真に関する問題です。
×
三次元点群データを作成する場合に位置情報が必要です。
そのため隣接空中写真(写真の結びつき)との重複を使用します。
無人航空機(UAV)で撮影した空中写真については、国土交通省告示「作業規程の準則」第3編第3章に記載されています。この箇所は一読しておいた方がよいでしょう。
UVAは、精密機械ですから、飛行前に点検・整備の実施が必要で、不具合が見つかった場合には、部品交換などの対応が必要なので、正しいです。
人口密集地や空港周辺、高度150m以上の空域でUAVを飛行させる場合は、航空法の規定により、国土交通大臣の許可が必要なので、正しいです。
UAVによる公共測量では、地上面の数値地形図データファイルを写真から作成するので、地表面が植生で覆われていて、まったく写真に写らない場合には、実施できません。従って、正しいです。
ドローン測量には標定点の他に、検証点というポイントの設置も必要になります。検証点とは 3次元データに付与した座標が正確かどうかを確認するために用いる点のことを言います。従って、正しいです。
空中写真は二次元点群データですが、これを三次元点群データに変換するためには、実体視(ステレオ)の原理が用いられます。実体視は、中心投影の2枚の写真を重ね合わせて視ることで行います。よって、隣接空中写真とは、一部は重複していなくてはなりません。よって、誤りです。
この問題は、ドローンと写真に関する常識だけで、正解を絞り込むことができます。
その後の判断は、UAVにより撮影された空中写真測量に関する知識が必要になります。
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