通関士の過去問
第57回(令和5年)
通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問8

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問題

通関士試験 第57回(令和5年) 通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

次の情報に基づき、輸入者Mが輸入する机500台について、関税定率法第4条の2に規定する同種又は類似の貨物に係る取引価格による課税価格の決定方法により課税価格を計算しなさい。

1.  本邦の輸入者Mは、A国の生産者Xから無償で机500台を輸入する。
2.  上記1の机と同種又は類似の輸入貨物に係る取引価格について、次に掲げるものが確認されている。これらはいずれも当該机の本邦への輸出の日に近接する日に貨物が本邦へ輸出されており、かつ、関税定率法第4条第1項の規定を適用して課税価格が計算された事例であり、単価については取引数量により変わらないものであり、いずれも運賃込み条件(CFR)の価格である。
   イ MがA国の生産者Yから類似の貨物700台を輸入した時の当該貨物の取引価格
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4,000円/台
   ロ MがA国の生産者Zから同種の貨物600台を輸入した時の当該貨物の取引価格
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4,500円/台
   ハ 輸入者NがXから同種の貨物700台を輸入した時の当該貨物の取引価格
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5,000円/台
   ニ 輸入者NがXから類似の貨物600台を輸入した時の当該貨物の取引価格
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5,500円/台
   ホ 輸入者LがXから同種の貨物700台を輸入した時の当該貨物の取引価格
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6,000円/台
3.  Mは、輸入貨物のA国から本邦までの運送に要する保険料70,000円を保険会社に支払う。ただし、当該机に損害がなかったため、保険会社からMに対し、保険契約に基づき支払った保険料のうち、30,000円が払い戻されることになっている。
4.  当該机に係る輸入取引と当該同種又は類似の輸入貨物に係る輸入取引との間における差異は、これらの貨物の価格に影響を及ぼしていない。
  • 2,480,000円
  • 2,500,000円
  • 2,520,000円
  • 2,540,000円
  • 2,560,000円

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この過去問の解説 (2件)

01

同種又は類似の貨物に係る取引価格による課税価格の決定に関する問題です。
 

選択肢4. 2,540,000円

ルールは3つありますので、優先順位を覚えましょう。
1、同種貨物が類似貨物より優先する。
2、輸入貨物の生産者により生産された貨物の価格が優先する。
3、1と2のルールによって、価格がまだ2つ以上ある場合、最小の取引価格を優先する。

設問を見てみましょう。
①ルール1によりますと、ロ、ハ、ホから選ぶことがわかりました。
②ルール2によりますと、ハ、ホから選ぶことがわかりました。
③ルール3によりますと、最小価格の5000円は、今回の取引の単価になります。

取引価格=5000*500=2500000
保険料は加算要素になりますので、実際に発生した金額の40000(7000-3000)円を加算します。
課税価格=2500000+40000=2540000

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02

課税価格の決定方法により課税価格を算出する問題です。

選択肢4. 2,540,000円

①500台×5,000円=2,500,000円

本邦までの運送に要する保険料 40,000円(70,000円 - 30,000円)

③①2,500,000円+②40,000円

=2,540,000円

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