砕石位とは、患者を仰臥位とし、その後、両脚を挙上して開脚させ、膝を曲げた状態で下肢を固定して得られる体位です。
1 .猿手とは、手のひらを前に向けて腕を前に伸ばした時に前腕骨の長軸が上腕骨の長軸よりも極端に外側へ開いている状態のことを言います。これは正中神経麻痺によって起こりますが、砕石位ではおこらないため、×。
2 .尖足とは、足の甲側が伸び、足先が下垂したまま元に戻らなくなった状態のことです。踵を地面につけることができないため、足先で歩くような状態になり、体の支持機能に影響を及ぼします。
支脚器により、腓骨頭が圧迫されることによる腓骨神経麻痺が合併症にあり、尖足になるリスクがあるため、〇。
3 .下垂手とは、手首の背屈と手指の付け根の関節が伸ばせなくなる状態をいいます。橈骨神経麻痺によって生じますが、砕石位では起こらないため、×。
4 .砕石位の手術では、仙骨部、腓腹部、踵部の褥瘡が多いため、腸骨部の褥瘡は、×。