FP2級の過去問 2020年1月 学科 問26
この過去問の解説 (3件)
[1]適切
外貨預金の払戻し時において、顧客(預金者)が外貨を円貨に交換する際の替レートは、TTB(対顧客電信買相場)です。
[2]不適切
満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円高になれば、円換算では為替差損が生じるため、当該外貨定期預金に係る円換算の投資利回りは「低下」します。
[3]適切
外貨定期預金の「預入期間中」に為替先物予約を締結して為替差益が生じた場合、当該為替差益は、雑所得として総合課税の対象となります。
これに対し、預入時に為替先物予約を締結した場合は、利息部分も含めて20.315%源泉分離課税となります。
[4]適切
為替先物予約を締結していない場合の為替差益は、雑所得として総合課税の対象となります。
【正解 2】
一般的な外貨預金の仕組みと特徴についての問題です。
[1]適切
顧客が外貨を売り、金融機関が外貨を買う時の為替レートはTTB(対顧客電信買相場)です。
なお、顧客が外貨を買い、金融機関が外貨を売る時の為替レートはTTS(対顧客電信売相場)です。
[2]不適切
預入時よりも満期時の為替レートが円高になれば、為替差損により、円換算の投資利回りは低下します。
なお、為替先物予約とは、将来の一定時期に一定価格で受け渡すことを約定する取引です。
本問では、「円高になれば、〜投資利回りは向上」とありますので、誤りです。
[3]適切
外貨定期預金の為替差益は、雑所得として総合課税の対象です。
ただし、預入時に為替先物予約を締結した場合の為替差益は、利息部分も含めて源泉分離課税(20.315%)となります。
[4]適切
外貨定期預金に為替先物予約を締結していない場合の為替差益は、雑所得として総合課税の対象です。
解答 2
1.○
TTBとは「Telegraphic Transfer Buying rate(対顧客電信買相場)」の略で、銀行が外貨を買うときに適用される為替レートです。一方、TTSとは「Telegraphic Transfer Selling rate(対顧客電信売相場)」の略で、銀行が外貨を売るときに適用される為替レートです。ここでは、銀行が外貨を買うことになりますので、TTBが適用されます。
2.✕
外貨定期預金の満期時の為替レートが、預入時期よりも円高になった場合、円換算の投資利回りは低下し、円安になった場合、円換算の投資利回りは上昇します。
3.○
外貨定期預金の満期時に為替差益が生じた場合、為替差益は雑所得の対象となり、確定申告が必要となります。
4.○
為替先物予約の有無にかかわらず、外貨定期預金の満期時に為替差益が生じた場合、為替差益は雑所得の対象となります。
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