技術士の過去問 令和元年度(2019年) 基礎科目「設計・計画に関するもの」 問6
この過去問の解説 (3件)
定理に人名の名前が付いた式に関する問題です。
●ロピタルの定理
関数f,gが閉区間[a,b]で連続、開区間で微分可能、またg'(x)は(a,b)で0にならないとします。
f(a)=g(a)=0であってlim(x→a)f'(x)/g'(x)が存在する場合、
lim(x→a)f(x)/g(x)=lim(x→a)f'(x)/g'(x)
すなわち、f(a)/g(a)が0/0の形のとき、この式の左辺の極限値の計算は分母、分子を別々に微分した右辺の極限値を計算すればよい。これをロピタルの定理といいます。
●オイラーの公式
e^(iπ)+1=0をオイラーの等式といいます。
eはネイピア数、iは虚数単位、πは円周率を表します。
●フーリエ級数
関数に対して定義されるフーリエ係数を用いて、
f(x)=a0/2+∑(∞/n=1)(ancosnx+bnsinnx)
の形に表される三角級数のことをフーリエ級数といいます。
(an,bnはフーリエ級数)
●マクローリン展開
テイラー展開におけるaに0を代入したもので、
f'(x)=f(0)+f'(0)/1!×x+f''(0)/2!×x^2+・・・となるものをマクローリン展開といいます。
したがって、(ア)マクローリン展開、(イ)オイラーの等式、(ウ)ロピタルの定理の組み合わせとなり、3が正解となります。
これは「マクローリン展開」です。
イ e^iΘ = COSΘ + iSINΘ を考えます。
e^iπ = COSπ + iSINπ では SINπ = 0、COSπ = -1
e^iπ = -1 + i0
e^iπ + 1 = 0
これが「オイラーの等式」です。
ウ 微分積分学において不定形の極限を微分を用いて求めるための定理です。
問題文が極限を求めているので「ロピタルの定理」です。
<正解>3
[解説]
定理や公式などの名称の組み合わせの問題です。
(ア)から(ウ)の名称は以下のとおりです。
(ア)マクローリン展開
(イ)オイラーの等式
(ウ)ロピタルの定理
上記、(ア)から(ウ)を踏まえて、
各選択肢を確認すると以下のとおりとなります。
1.(ア)が「ロピタルの定理」、(ウ)が「フーリエ級数」となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
2.(イ)が「フーリエ級数」、(ウ)が「オイラーの等式」となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
3.(ア)から(ウ)の全てが合致しているため、
適切な組み合わせとなります。
4.(ア)から(ウ)が全て合致していないため、
不適切な組み合わせとなります。
5.(ア)が「フーリエ級数」、(イ)が「マクローリン展開」となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
以上のことから、適切な組合せは、3となります。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。