社会福祉士の過去問 第33回(令和2年度) 社会調査の基礎 問88
この過去問の解説 (3件)
この問題は質問紙の作成に当たっての留意点に関して、その詳細を問われます。
1→✕ 一つの質問文で複数の事項を問うことは回答者を混乱させてしまうため不適切です。これをダブルバーレル質問と言います。
2→✕ パーソナルな質問とは調査対象者自身の意識や行動について尋ねる質問であり、インパーソナルな質問とは社会一般的な意見について尋ねる質問である為誤答となります。
3→✕ 質問文を作成するときに一般的に固定的なイメージを持つステレオタイプな用語を使うとその固定的なイメージが回答者の回答に影響を及ぼすため不適切です。
4→✕ 誘導的な質問をすることは回答者に質問文作成者の価値観へ誘導する事となり、社会的に望ましくない状況になる可能性がある為質問紙の作成として不適切です。
5→〇 問題文の通り、質問文を作成するにあたり、前の質問文の内容が次の質問文の回答に影響を与えないように注意を払う必要があります。これをキャリーオーバー効果と言います。
正解は5です。
前の質問内容などが次の質問の答えに影響を与えることをキャリーオーバー効果といいます。
質問文の順番や問い方など注意を払う必要があります。
各選択肢については以下のとおりです。
1→1つの質問文で複数の事項を問うことは「ダブルバーレル質問」とよばれます。ダブルバーレル質問は、例えば「あなたはビールを飲んだり日本酒を飲んだりしますか」のように2つの問題を一つに結びつけてしまうことで何を計測しているのかが不明確になったり、回答者を混乱させる可能性があるため質問紙の作成において適切ではありません。
2→パーソナルな質問とは、調査対象自身の意識や行動についての質問で、インパーソナル質問は社会一般的な意見についての質問のことをいいます。
3→ステレオタイプとは、ある特定の価値観やニュアンスが含まれていることです。質問文でこのような用語を使用することで、回答結果に影響を与える可能性があるため適切ではありません。
4→社会的に望ましい結果を得るために誘導的な質問をすることは、質問紙の作成において適切ではありません。
1、不適切です。一つの質問文の中で複数の事項を問う質問(ダブルバーレルの質問)は、回答者が回答する際に迷ってしまい、正確な答えを得にくくなってしまうため、避けるべき事項と言われています。
2、不適切です。パーソナルな質問は、調査対象者自身の意識や行動について尋ねる質問の事を指し、インパーソナルな質問は社会一般的な意見について尋ねる質問の事を言います。
3、不適切です。固定的なイメージを持つステレオタイプの用語を使用すると、その用語の持つイメージが回答者に伝わり、回答に影響を与える可能性があるため、避けるべき事項とされています。
4、不適切です。誘導的な質問は、質問者が望む結果に回答を偏らせてしまう可能性が高まり、正確な結果を得る事が出来なくなってしまうため、避ける必要がある事項となっています。
5、適切な内容です。前の質問文の内容が後の質問文に影響を与えてしまうと、回答結果の偏りなどに繋がる可能性があるため注意が必要になります。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。