調理師の過去問 令和2年度12月実施分 食品衛生学 問37
この過去問の解説 (3件)
正解は「ぎんなん(イチョウ科) ―― メチルピリドキシン」です。
モロヘイヤの種子に含まれる強心配糖体のアグリコンのストロファンチジンやサポニンが病因物質なので誤りです。
じゃがいもの発芽部分の病因物質はソラニンなので誤りです。
植物性食中毒の原因食品とその有毒成分の組み合わせで正しいものは「ぎんなん(イチョウ科)とメチルピリドキシン」です。
ぎんなんの可食部にはメチルピリドキシンが含まれ、大量に食べた大人や少量を食べた子児などが中毒を起こしています。
メチルピリドキシンは抗ビタミンB6作用があり、体内のビタミンB6欠乏で抑制の神経伝達物質が阻害され痙攣を引き起こす病因物質です。
青梅の病因物質はアミグダリンなので誤りです。
正解は3です。
1:モロヘイヤの茎、さや、種子に含まれる有害物質は、ストロフェチジンです。
ソラニンは、じゃが芋の芽に含まれる有害物質です。
2:じゃが芋の芽に含まれる有害物質は、ソラニンです。
アミグダリン(青酸化合物)は、青梅に含まれる有害物質です。
青梅は食用できますが、種の殻の中身(仁)に毒があります。
3:ぎんなんには、メチルピリドキシンという有害物質が含まれています。
嘔吐、下痢、呼吸困難を引き起こし、重症だと死に至ることもあります。
⇒よって正解です。
4:青梅に含まれる有害物質は、アミグダリンです。
ストロフェチジンを含むのは、モロヘイヤの茎、さや、種子です。
正解は3です。
ぎんなん(イチョウ科)には、有毒成分のメチルピリドキシンが微量に含まれます。メチルピリドキシンはビタミンB6を阻害し、中枢神経の障害を起こします。ぎんなんを食べ過ぎると、メチルピリドキシンによってけいれんを起こすことがあるので注意が必要です。
植物性食中毒を起こす食品と有毒成分
じゃがいも…ソラニン
青梅…アミグダリン
毒きのこ…ムスカリン
チョウセンアサガオ…ヒヨスチアミン
モロヘイヤ…ストロフェチジン
各選択肢については、以下のとおりです。
1 .ソラニンは、モロヘイヤではなくじゃがいもの含まれるので誤りです。じゃがいもの発芽部分やや日に当たった皮の部分は、有毒成分のソラニンやチャコニンが含まれることがあります。
2 .アミグダリンはじゃがいもの発芽部分ではなく、青梅に含まれるので誤りです。
3 .正解です。メチルピリドキシンはぎんなんに含まれます。
4 . ストロフェチジンは青梅ではなくモロヘイヤの種子に含まれるので、誤りです。
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