上肢リンパ浮腫について
浮腫は「むくみ」として主に女性の方に多い症状と言われています。足の筋肉が少ないと起きやすいとされており、それは年齢に比例せずに起きるとされています。今回は浮腫についての原因と、上肢リンパ浮腫について説明していきたいと思います。
- 更新日:2017年04月24日
浮腫はなぜ起きる?
よく「 立ち仕事だから足がむくんで困る 」という話を聞きます。
足だけではなく、むくみは全身に起きると言われています。
むくみが起きる原因は、血管内の水分が漏れて、組織液が増えてバランスが崩れてしまった状態になることです。
浮腫は「 全身性 」と「 局所性 」に分かれており、
- 全身性の場合
心臓や腎臓、肝臓などの箇所に原因があるとされています。
- 局所性の場合
静脈、リンパ還流の障害の疑いがあると言われており、上肢リンパ浮腫は局所性の浮腫と位置づけられます。
リンパ浮腫の特徴
リンパ浮腫には「 一時性 」と「 二次性 」が主に多くみられています。
それぞれの特徴をみていきましょう。
- 一時性
生まれつきリンパ節などに障害があり、発症するケース
- 二次性
乳がん、子宮がん、前立線がんなどの手術後にリンパ節を切除、または破壊して発症するケース
高齢者でリンパ浮腫を発症しているケースは、ほとんどが二次性です。
約9割の方が二次性だと言われています。

介護現場での浮腫への対策
術後にリンパ浮腫の症状を発症している利用者さんが多くいることを理解してあげてください。
実際の介護現場では、緩めた靴下を履いていただく時もあれば、下肢に長いソックスを履いていただく時もあると思います。
上肢リンパ浮腫の場合は、発症すると完治することは難しいと言われており、日常生活の対策が重要となります。
いくつかの注意点を挙げておきます。
- 身体を締め付けない
- 皮膚を傷つけないように気をつける
- 入浴は長時間をさけ、血流をよくしすぎない
- 体重管理に気をつける
浮腫は、日により状態も変わりますので、介護士の日々の観察や報告は大切な情報源とされています。
浮腫への理解を深めながら、よりよいケアを提供していきたいものですね。

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