海外と貿易を行う上で必要不可欠な輸出入手続きの専門家です。
通関士 過去問
解説あり
試験最新情報
第59回(令和7年) 試験日(予想)
2025年10月5日(日)
試験日まで、318日
通関士試験の過去問と解説を第57回(令和5年)〜第49回(平成27年)まで無料で公開しています。全問正解するまで過去問を解き続けることで、過去問題が脳に定着し、合格が近いものとなります。通関士試験の合格に向け、過去問ドットコムをぜひお役立てください!
スマートフォンの場合は、「ホーム画面に追加」をすることでアプリとしても利用ができます。
過去問ドットコムは、企業に広告を出してもらうことで運営しているので、完全に無料で使用することができます。
また、過去問ドットコムはリンクフリーです。 YouTubeやブログ、SNS等で、過去問ドットコムのページを使って試験問題の解説等をしていただくことも問題ございません。 その際、出典元として過去問ドットコムのURLの記載をお願いします。
続きから出題する
前回の続きから問題を出題することができます。
-
まだ、解答履歴がありません。
- 新しく出題する
通関士について
通関士とは
通関士の仕事内容
海外から貨物を輸出入する場合、通関手続(税関に申告→審査→関税の計算→関税の支払い)
を踏まなければ、輸出入の許可を受けられません。
通関手続には高度な専門知識が要求されるため、
貨物の輸出入を行う会社は専門の通関業者にいる通関士に通関手続を代行してもらうことが一般的になっています。
通関士には「通関書類の審査」、「通関書類への記名・捺印」という通関士でしか行うことができない独占業務があります。
通関書類は複雑で、必要に応じて適切な書類を作成し、提出を行います。
書類のチェックや輸出入するものが法令や規制に違反するものではないか、
関税・消費税が発生するかどうかなどの審査を行います。
具体的には下記のような業務です。
・通関書類の作成・チェック
・輸出入の申告代理
・輸出入審査や検査の立ち会い
・関税額の確認と納付
・不服申し立て等の代理
・税関に対する主張や陳述の代行
通関士の役割
日本の経済は輸出入に大きく頼っており、経済を回すためには海外との輸出入は不可欠で、輸出入を行うためには通関手続が必要です。
つまり、輸出入を行う会社にとって、通関手続を代行してくれる通関士は欠かせない存在ということです。
通関士には、輸出入をしたい依頼者と税関の間に立ち、貿易が円滑に進むようにする役割があります。
通関士になるためには
通関士になるためには、通関士国家試験に合格後、通関業者に就職し、財務大臣の確認を受ける必要があります。
勉強方法
資格取得に必要な勉強時間
貿易や法律に関する勉強が初めての場合、400〜500時間程度の勉強時間が必要と言われています。
1日2時間の勉強を6ヶ月ほどかけて取り組む方が多いようです。
効率的な学習方法
通関士の合格率はほとんどが20%以下で、過去に10%を切った年もあり、難易度は高いと言えます。
〈効率的な学習方法〉
「通関業法」「関税法」
法律的な知識を問われる問題が多く、専門用語も覚える必要があり、暗記がメインとなります。通関士として働くうえで基礎となる部分なので、しっかり身につくようにテキストや過去問集を準備して繰り返し勉強をしましょう。
また、法律は毎年改正されていますので、過去問の正答が現在は違う可能性があります。法改正に対応しているテキストを用意するなどして正確な情報を勉強しましょう。
「通関実務」
出題内容が年によって大きく異なり、もっとも難易度が高いとされています。申告書の読解や計算式の問題があり、単に知識を集めただけでは問題を解くことが難しいため、繰り返し問題に取り組み、数をこなすことで慣れる必要があります。申告書問題や計算問題は獲得できる得点が高いため、確実に点が取れるよう理解をすすめるといいでしょう。
独学でも合格した方はいますが、法律の知識がある人や物流・貿易関連の仕事で実務経験がある人がほとんどです。既に通関業者に就職している方、官庁で、通関に関する業務に従事していた方であれば、勤続年数が5年以上で科目の免除が受けられるため、比較的受験がしやすく、通関業者に就職してから試験に臨む方も多くいます。
初めて通関士試験を受ける場合は、効率よく勉強するために独学よりも講座の受講などがおすすめです。
通関士の関連資格
通関士におすすめのダブルライセンス
通関士とのダブルライセンスにおすすめな資格は以下の資格です。
① 貿易実務検定 |
② 国際航空貨物取扱士 |
③ 通関ビジネス実務検定 |
④ 安全保障輸出管理実務能力認定試験(STC Advanced) |
⑤ EPAビジネス実務検定 |
⑥ 貿易アドバイザー協会(AIBA) |
試験の概要
試験実施都道府県、試験会場
試験地は、全国13カ所です。(北海道・新潟県・東京都・宮城県・神奈川県・静岡県・愛知県・大阪府・兵庫県・広島県・福岡県・熊本県・沖縄県)試験会場については、大学や高校の構内などです。詳細は、受験票に記載されるほか、税関のホームページ(https://www.customs.go.jp/tsukanshi/58_shiken.htm)に掲載されます。
試験日時
年に1回行われます。10月の第1日曜日が試験日に設定されることが多いです。試験の公告は7月に、税関のホームページ
(https://www.customs.go.jp/tsukanshi/58_shiken.htm)に掲載されます。
試験科目 | 試験時間 |
---|---|
通関業法 | 9:30~10:20 |
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為 替及び外国貿易法(同法第6章に係る部分に限る。) | 11:00~12:40 |
通関書類の作成要領その他通関手続の実務 | 13:50~15:30 |
試験科目
1)通関業法 |
2)関税法、関税定率法その他関税に関する法律 及び外国為替及び外国貿易法(同法第6章に係る部分に限る。) |
3)通関書類の作成要領その他通関手続きの実務 |
受験手数料
受験手数料3,000円(オンライン申し込みの場合は2,900円)
受験手数料は収入印紙を願書に貼付する形式で納付するため、現金や郵便切手などで支払うことはできません。
合格発表
合格発表は11月下旬~12月上旬となっています。
税関のホームページ(https://www.customs.go.jp/tsukanshi/58_shiken.htm)に合格者の受験番号を掲載しています。
また、合格者の氏名及び受験番号を官報に掲載するとともに、合格者には通関士試験合格証書を郵送しています。
受験資格
年齢や学歴、国籍などの制限はなく、誰でも受験できます。
出題方法
マークシート形式
出題形式は「選択式」「択一式」「計算式」「選択式・計算式」に分かれています。
受験申請
出願書類は、試験実施地を管轄する税関で例年7月初旬から配布しています。税関に来所もしくは郵送による請求ができますが、郵送による請求が推奨されています。
入・港湾関連情報処理システム(NACCS)を使用してオンラインで申請する方法もありますが、NACCSを使用するためには、あらかじめNACCSセンターに利用申込み手続を行う必要があります。また、受験票は別途書面により提出する必要があります。
受験申請受付期間
受験願書の提出は、例年7月中旬から8月上旬までです。
税関のホームページで(https://www.customs.go.jp/tsukanshi/58_shiken.htm)
具体的な日付を指定されますので確認してください。
受験票(筆記試験)の発送
出願書類として受験票を受け取ります。受験票の必要事項記入や写真を添付して願書とともに郵送で提出した後、折り返し郵送で発送されます。
免除制度
3)通関実務免除
通算5年以上、通関業者での通関業務や官庁における関税その他通関に関する事務(税関の事務及びその監督に係る事務)に従事していた方
2)関税法 3)通関実務の免除
通算15年以上、通関業者の通関業務又は官庁における関税その他通関に関する事務(税関の事務及びその監督に係る事務)に従事していた方
合格情報
合格基準
3科目でそれぞれ60%以上の正答が必要といわれています。
3科目の合計点が90点以上であっても、正答率が60%未満の科目が1つでもあると合格にはなりません。
60%という合格基準はあくまでも目安で、例年、合格発表の際に合格基準は公表されます。
免状の交付
試験に合格したのち、通関業者へ就職すると、通関業者から通関士として届出がされます。財務大臣による確認が完了し通関士として登録されると通関士証票が税関より交付され、ようやく実務に携わることができます。
なお、通関業者や通関業務部門のある企業以外の商社やメーカーなどに勤務する場合は、通関士と名乗ることはできません。
受験者数・合格者数・合格率の推移
実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年(令和6年) | 6,135人 | 759人 | 12.4% |
2023年(令和5年) | 6,332人 | 1,534人 | 24.2% |
2022年(令和4年) | 6,336人 | 1,212 人 | 19.1% |
2021年(令和3年) | 6,961 人 | 1,097 人 | 15.8% |
2020年(令和2年) | 6,745 人 | 1,140人 | 16.9% |
2019年(令和元年) | 6,388人 | 878人 | 13.7% |