運行管理者(貨物)の過去問
平成27年度 第2回
実務上の知識及び能力 問33

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問題

平成27年度 第2回 運行管理者試験(貨物) 実務上の知識及び能力 問33 (訂正依頼・報告はこちら)

緊急事態等に関する次の記述のうち、運行管理者又は事業用自動車の運転者の措置として適切なものを選びなさい。
  • 大型トラックが荷物を積載して高速道路を走行中、アクセルを踏んでも車速が上がらず徐々に減速してきて今にも停止しそうになったため、当該トラックの運転者は、やむを得ず当該トラックが停車することができる幅のある路側帯に停車させた。運転者は、昼間で視界も良好であるため非常点滅表示灯を点灯させることで十分と考え、停止表示器材の表示は行わなかった。
  • 運転者は、中型トラックで道幅の広い幹線道路を走行中、大地震が発生したのでトラックを左側の路肩に寄せ停車させ様子を見ていた。この地震により道路等が損壊し車両の通行が困難となったので、当該運転者はトラックを道路外に移動させてから避難しようとしたが、道路等の状況から当該トラックを適当な場所に移動させることが困難であったため、やむを得ず停車した場所にトラックを置いて避難した。避難の際、エンジンを止め、エンジンキーを付けたままにし、窓を閉め、ドアをロックしない状態で当該トラックから離れた。
  • 大型トラックに荷物を積載して運送中の運転者から、営業所の運行管理者に対し「現在走行している地域一帯に大雨注意報が発令されており、雨が強く降り続いて視界が悪くなってきたので一時運転を中断している。」との連絡があった。連絡を受けた運行管理者は、こちらでは何もできないと考え、運行する経路を運転者自ら判断し、また、運行することが困難な状況に至った場合は、適当な待避場所を見つけて運送の中断等を運転者自らの判断で行わせることとした。
  • 中型トラックが配送のため走行中、歩行者と接触する事故を起こし、歩行者が負傷した。当該トラックの運転者は、ただちに、救急車の出動を要請するとともに、警察署に交通事故発生を報告した。救急車が到着して歩行者を病院に搬送した後に、運転者は、通報の際警察官から事故現場を離れないよう言われていたが、警察官の到着が遅れていたので、配送先が近くでありすぐに戻れると思い、一時事故現場を離れた。運送終了後直ちに事故現場に戻り、警察官の指示に従った。

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この過去問の解説 (3件)

01

「1」は誤りで、いかなる場合でも後方からの車への視認確保の意味も含め停止表示器材を置かなければなりません。

「2」は、正しい内容です。

「3」は誤りで、運転者本人に判断させてはならないとされており、運行管理者が適切な措置を取る必要があります。

「4」は誤りで、一時現場を離れたという部分が不適切で、基本的には事故現場から離れてはいけません。

よって答えは「2」となります。

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02

②が解答となります。

1 .大型トラックが荷物を積載して高速道路を走行中、アクセルを踏んでも車速が上がらず徐々に減速してきて今にも停止しそうになったため、当該トラックの運転者は、やむを得ず当該トラックが停車することができる幅のある路側帯に停車させた。運転者は、昼間で視界も良好であるため非常点滅表示灯を点灯させることで十分と考え、停止表示器材の表示は行わなかった。

→誤りです。

 昼間(視界良好)であっても、停止表示機材は設置します。

 後続車への合図ともなり、二次被害を防止するための措置として考えます。

 また三角表示板は昼間でも200mからのその蛍光を確認ができること

 とされています。 

2 .運転者は、中型トラックで道幅の広い幹線道路を走行中、大地震が発生したのでトラックを左側の路肩に寄せ停車させ様子を見ていた。この地震により道路等が損壊し車両の通行が困難となったので、当該運転者はトラックを道路外に移動させてから避難しようとしたが、道路等の状況から当該トラックを適当な場所に移動させることが困難であったため、やむを得ず停車した場所にトラックを置いて避難した。避難の際、エンジンを止め、エンジンキーを付けたままにし、窓を閉め、ドアをロックしない状態で当該トラックから離れた。

→正しいです。

 大地震が発生した際の対応として

 ・道路の左側端に寄せる 

 ・ラジオやインターネット等で情報収集

 ・やむを得ず自動車を置いて避難をする際は 

  ☆エンジンは止める

  ☆エンジンキーは指したまま

  ☆窓を閉める

  ☆ドアはロックしない

 これらを行ったうえで車を離れます。

 こういった場面は突発的に起こります。

 事前のイメージやシミュレーションを重ねておくことも大切となります。 

3 .大型トラックに荷物を積載して運送中の運転者から、営業所の運行管理者に対し現在走行している地域一帯に大雨注意報が発令されており、雨が強く降り続いて視界が悪くなってきたので一時運転を中断している。」との連絡があった。連絡を受けた運行管理者は、こちらでは何もできないと考え、運行する経路を運転者自ら判断し、また、運行することが困難な状況に至った場合は、適当な待避場所を見つけて運送の中断等を運転者自らの判断で行わせることとした。

→青字部分に誤りがあります。

 運行に関する判断は「運行管理者」が行います。

 

 今回のように天候不良により運転を一時中断しているという

 申し出があった際には

 運行管理者にて「退避場所」や場合によっては「運行の中断」も視野に入れ

 判断を行います。

 これらの判断を運転者にさせることがないようにします。

 

4 .中型トラックが配送のため走行中、歩行者と接触する事故を起こし、歩行者が負傷した。当該トラックの運転者は、ただちに、救急車の出動を要請するとともに、警察署に交通事故発生を報告した。救急車が到着して歩行者を病院に搬送した後に、運転者は、通報の際警察官から事故現場を離れないよう言われていたが、警察官の到着が遅れていたので、配送先が近くでありすぐに戻れると思い、一時事故現場を離れた。運送終了後直ちに事故現場に戻り、警察官の指示に従った。

→青字部分に誤りがあります。

事故が発生した際は

・負傷者の救護(救急車の要請)

・警察へ報告、対応

となります。

一時的であっても、警察が到着するまでは現場を離れることはしてはいけません。

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03

記述が適切なものは【適切】

記述が適切でないものは【不適切】

選択肢1. 大型トラックが荷物を積載して高速道路を走行中、アクセルを踏んでも車速が上がらず徐々に減速してきて今にも停止しそうになったため、当該トラックの運転者は、やむを得ず当該トラックが停車することができる幅のある路側帯に停車させた。運転者は、昼間で視界も良好であるため非常点滅表示灯を点灯させることで十分と考え、停止表示器材の表示は行わなかった。

【不適切】

高速道路の走行中、 故障等の理由により本線車道等又は

これらに接する路肩若しくは路側帯において

自動車を運転することができなくなったときは、

停止表示器材を、後方から進行してくる

自動車の運転者が見やすい位置に設置して、

当該自動車が故障等の理由により停止していることを

表示しなければなりません。

昼間で視界が良好であっても、停止表示器材の表示は行わなかった

ことは不適切です。

選択肢2. 運転者は、中型トラックで道幅の広い幹線道路を走行中、大地震が発生したのでトラックを左側の路肩に寄せ停車させ様子を見ていた。この地震により道路等が損壊し車両の通行が困難となったので、当該運転者はトラックを道路外に移動させてから避難しようとしたが、道路等の状況から当該トラックを適当な場所に移動させることが困難であったため、やむを得ず停車した場所にトラックを置いて避難した。避難の際、エンジンを止め、エンジンキーを付けたままにし、窓を閉め、ドアをロックしない状態で当該トラックから離れた。

【適切】

記述通り、適切です。

選択肢3. 大型トラックに荷物を積載して運送中の運転者から、営業所の運行管理者に対し「現在走行している地域一帯に大雨注意報が発令されており、雨が強く降り続いて視界が悪くなってきたので一時運転を中断している。」との連絡があった。連絡を受けた運行管理者は、こちらでは何もできないと考え、運行する経路を運転者自ら判断し、また、運行することが困難な状況に至った場合は、適当な待避場所を見つけて運送の中断等を運転者自らの判断で行わせることとした。

【不適切】

異常気象その他の理由により輸送の安全のに支障を生ずるおそれがあるときは、

事業者及び運行管理者は乗務員に対する適切な指示を

することとされています。

事業用自動車の運行の中断、待避所の確保、徐行運転なども、

こうした事業者及び運行管理者による指示の内容に含まれます。

よって、運転者自らの判断で行わせたことは不適切です。

選択肢4. 中型トラックが配送のため走行中、歩行者と接触する事故を起こし、歩行者が負傷した。当該トラックの運転者は、ただちに、救急車の出動を要請するとともに、警察署に交通事故発生を報告した。救急車が到着して歩行者を病院に搬送した後に、運転者は、通報の際警察官から事故現場を離れないよう言われていたが、警察官の到着が遅れていたので、配送先が近くでありすぐに戻れると思い、一時事故現場を離れた。運送終了後直ちに事故現場に戻り、警察官の指示に従った。

【不適切】

警察官から事故現場を離れないよう言われていたにもかかわらず、

配送先が近くでありすぐに戻れると思い、

一時事故現場を離れたことは不適切だからです。

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