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シャープペンシルの芯が「くさ」なワケ

皆さんがお使いの「シャープペンシル」は、1791年からと言われる長い歴史を持つのですが、それを語るのはこのコラムの趣旨ではありませんので、ご興味を持たれた方はご自分でご検索下さい。ここで、問題なのは、あの「芯」。鉛筆の芯同様に、黒鉛に粘土と水を混ぜて、1000℃で焼き固めたもので、最近は粘土の代わりに「高分子有機化合物(ポリマー)を配合して、より折れにくくしているのだそうですが、どこにも、「くさかんむり」的な植物は出てきません。さて、「芯」がくさかんむりの「真」のワケを探ってみましょう。

芯、あるいは蕊。

読み方が「 しん 」なのは、間違いようのないところです。

「 蕊 」の方は、「 しべ 」とも読みます。

めしべ、おしべと小学校の理科で習いましたアレです。

どちらにしても、植物関連の言葉なのは、

「 くさかんむり 」は、植物を表す部首だからですね。

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シャープペンシルの芯は植物から出来てはいません。

ではなぜ「くさかんむり」?

そこで、大もとの意味を調べてみました。

芯は「とうしんぐさ」。

古代中国では「 燈芯草 」…その茎を灯火の「 しん 」に用いていたようなのです。

今もろうそくの「 芯 」、アルコールランプの「 芯 」がありますよね。

その芯の代わりに、この植物の茎を用いていたようなのです。

「 トウシンソウ 」を調べてみると、日本の古い書物『 大和本草』には

「 燈心草 倭名ゐと云水田に多くうゑて利と。席とし、燈心とす 」とありました。

「 ゐ 」は「 イグサ 」。畳表にするイグサのことです。

「席とし」とはゴザのことですね。

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「 芯 」にはもうひとつ意味があります。

「 ものの中に仕込んだもの 」という意味です。

「 鉄の棒を芯にして、その回りに鉄の板を張りたてた 」とは、戦国時代の鉄砲の作り方の説明ですが、例えば「 鉛筆 」の芯は、そのまま当てはまりますね。

やっと、シャープペンシルの芯に近づいてきました。

ただ、用例をみていくと

「 洋燈( ランプ )の心の切りやうがまづいのか、石油がまづいのか 」(『 妻 』田山花袋 )

「 鉛筆の心 ほそくなれ けずって けずって 細くなれ 」( 童謡『 鉛筆の心 』西条八十 )

というように「 芯 」の意味で「 心 」を使っていることも少なくありません。

「 しん 」の音と、真ん中を支えるもの、のイメージが重なってしまうからでしょう。

ちなみに「 芯 」に「 雌蕊 」や「 雄蕊 」の意味があるのは、日本だけ。

つまり「 国字 」になります。

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「芯」がくさかんむりなのは、もとが植物を表す字だったからです。

そんな風に考えると、不思議に思える漢字がいくつもありますよ。

例えば「 英語 」の「 英 」、「 芸術 」の「 芸 」。

「 荒川 」の「 荒 」も「 別荘 」の「 荘 」もくさかんむりですが、一見、植物とは関係なさそうです。


きっとなにか言われがあって、今の意味になっているはずですから、一度辞書をめくって調べてみるのも、楽しいですよ。

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