管理栄養士の過去問
第25回
基礎栄養学 問85
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問題
第25回 管理栄養士国家試験 基礎栄養学 問85 (訂正依頼・報告はこちら)
ビタミンの栄養に関する記述である。正しいのはどれか。
- 多価不飽和脂肪酸を多く摂取すると、ビタミンEの摂取量は少なくてすむ。
- 核酸の合成が亢進しているときには、利用される葉酸の量は少ない。
- 活性型ビタミンDの生成は、カルシトニンにより増大する。
- ビタミンKの大量摂取を続けると、頭蓋内圧が亢進する。
- 糖質が少なく脂質の多い食事を摂取すると、ビタミンB1の摂取量は少なくてすむ。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、「糖質が少なく脂質の多い食事を摂取すると、ビタミンB1の摂取量は少なくてすむ。」です。
多価不飽和脂肪酸を多く摂取すると、過酸化脂質の生成を防ぐ効果のある抗酸化作用をもつビタミンEの摂取量は増加します。
核酸の合成に葉酸は利用されるため、合成が亢進しているときには、葉酸の利用量は増加します。
活性型ビタミンDの生成は、パラトルモンにより増大します。
頭蓋内圧が亢進するリスクのあるのは、ビタミンAの過剰症です。
〇
糖質の代謝には、ビタミンB1が関わっているため、食事の糖質量にも影響を受けます。
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02
基礎栄養学/ビタミンの栄養からの出題です。
ビタミンEには抗酸化作用があります。多価不飽和脂肪酸は酸化されやすいため、摂取の際にビタミンEを合わせて摂るようにします。
葉酸は核酸やアミノ酸代謝に必要なビタミンですので、核酸の合成が亢進しているときには利用が増えます。
活性型ビタミンDの生成は、副甲状腺ホルモンであるパラソルモンによって増大します。カルシトニンは骨形成の際に働くホルモンですが、パラソルモンとは拮抗的に作用します。
大量摂取による頭蓋内圧亢進が知られているのはビタミンAです。
正しい記載です。脂質にはビタミンB1節約作用があります。
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03
正解は【糖質が少なく脂質の多い食事を摂取すると、ビタミンB₁の摂取量は少なくてすむ。】です。
以下、詳細の説明です。
×
ビタミンEの最も重要な生理作用は抗酸化作用です。
特に、細胞膜の構成成分である多価不飽和脂肪酸の過酸化を防止し、
細胞膜を正常に保つ働きを持ちます。
よって、多価不飽和脂肪酸を多く摂取するとビタミンEの摂取量が増加します。
×
葉酸は核酸の合成に必要です。
よって、核酸の合成が亢進している場合は葉酸の利用量は増加します。
×
ビタミンDは活性型ビタミンDとなり、
腸管からのカルシウム吸収を増加させて骨へのカルシウムの沈着を促進する働きがあります。
カルシトニンは骨へのカルシウムの蓄積を増加させ、血清カルシウム濃度を低下させるため、
活性型ビタミンDを減らします。
なお、パラトルモンは血清カルシウム濃度を上昇させる働きを持ちます。
×
ビタミンAの大量摂取を続けると過剰症により頭蓋内圧が亢進し、
頭痛や食欲不振などを引き起こします。
〇
ビタミンB₁は糖質代謝に関わるビタミンです。
炭水化物・脂肪ともに代謝の過程でエネルギーを産生しますが、
脂肪のβ酸化にはビタミンB₁は不要で、糖質代謝のクエン酸回路にはビタミンB₁が必要となります。
よって、エネルギー源として脂肪を多くとった場合はビタミンB₁が節約できます。
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