BPSD(認知症の行動・心理症状) | ケアマネの解説つき無料問題集 - 過去問.com

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BPSD(認知症の行動・心理症状)

認知症で起こる症状は「中核症状」と「行動・心理症状」とに分けられます。ここでは「行動・心理症状」いわゆるBPSDについてお話しします。

認知症の症状は二つに分けられます

中核症状

中核症状とは脳の働きが衰えることにより直接起こってくる症状のことをいいます。

  • 記憶障害
  • 認知機能障害( 見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能の低下 )


行動・心理症状

行動・心理症状というのは、中核症状に加えて本人の性格や素質、環境や周囲の人との人間関係などが関係して起こる、日常生活を送っていく中で問題となりがちな症状を指します。

かつては「 問題行動 」と呼ばれることもありました。

  • 不安・焦燥
  • 抑うつ( うつ状態 )
  • 幻覚・妄想
  • 徘徊
  • 興奮・暴力
  • 不潔行為

認知症患者で行動・心理症状を合併している割合は8割!?

「 行動・心理症状 」は、正確には「 認知症に伴う行動・心理症状 」。

一般的には「 BPSD 」と呼ばれています。

認知症患者でこのBPSDを合併している割合は、約8割もの効率であるという研究データもあるそうです。

では、具体的にどんな症状をBPSDというのでしょうか。

妄想

  • 物盗られ妄想 ー 明らかに事実でない思い込みであり、「 財布を盗られた 」と騒ぎ立てる
  • 替え玉妄想 ー 他人が家族になりすましている(夫ではない知らない人が自宅にいる等)と訴える


幻覚

実在しない物が見えたり聞こえたりすることで、ずっと人の話し声が聞こえてうるさいと文句を言ったり、壁などに虫が這っているのが見えるから、追っ払ってくれと騒ぎ出したりします。

特に「 レビー小体型認知症 」では、黒ずくめの男が複数で襲ってこようとしている、カーテンの裏から子どもがこちらを見ているなど、生々しく、具体的なイメージの幻視が特徴的です。

その他、次のような様々な行動・心理症状が認知症の経過中に現れます。

  • 抑うつ状態 ー 徘徊や気分が落ち込み、表情も乏しくなる
  • 易興奮性 ー すぐに暴力を振るったり怒鳴ったりする
  • 睡眠障害 ー 昼夜逆転が起こる
  • 不潔行為
  • 性的逸脱

※ ただし、抑うつ状態は、老年期うつと間違えやすため早期に専門医にかかると良いとされています。

行動・心理症状( BPSD )は環境や人間関係が影響しやすい?

記憶障害や認知機能障害などの中核症状が強くても、行動・心理症状( BPSD )を認めず、目立った問題もなく生活している認知症の方もたくさんいます。

そのため、いたずらに「 認知症だから徘徊して、人に迷惑をかけるかもしれない 」「 認知症は急に怒り出して暴れる怖い病気 」などと不安に思ったり、騒ぎ立てないことが大切です。

マスコミによる報道では、特にこの行動・心理症状だけが大きく取り上げられ、国民の認知症に対する不安や偏見をより助長しているようにも思われます。

ケアマネジャーには専門職として、冷静な対応が求められています。

行動・心理症状( BPSD )が出現するかどうかは、人間関係を含めた療養環境の影響が大きいとされており、認知症の方が不安の強い状態に置かれると行動上の問題が起こりやすくなるといわれています。

家族や介護施設等の職員が認知症を恐れ不安に思っていると、それを認知症の方が敏感に感じ取り、行動・心理症状( BPSD )へと発展するケースも少なからず見られます。

引っ越しや入院などにより生活環境が変化することで、様々な行動上の問題が出現しやすくなることはよく知られています。

認知症の方やその家族を支えるケアマネジャーらは、何が本人にとって不安の原因になっているのかを考え、まずは本人の不安をできる限り減らすよう環境を整えていくことが重要です。

「 認知症だから何もわからない 」は大きな間違いです。

認知症の方は「記憶は失くしても、感情は残る」と言われています。

行動・心理症状(BPSD)に影響を与える要因

  • 身体的要因( 便秘・脱水・痛み・持病の悪化・栄養不良など )
  • 心理的要因( 不安感・焦燥感・孤独感・疎外感・ストレスなど )
  • 環境要因( 馴染みのない場所や人・介護者の不理解・夕刻の心もとなさ・大きな音など )
  • 薬物要因( 向精神薬や認知症治療薬などの副作用 )

行動・心理症状( BPSD )の出現を抑えていくためには、上記に示した要因にアプローチすることが必要です。

認知症の方本人が抱えている「 問題 」を発見し、その感情に寄り添いながら、解決方法を一緒に考えていくことが重要になります。

認知症の方の生活全体を、このような視点でとらえて対応することができれば、現れる症状は中核症状のみになると考えられています。

行動・心理症状(BPSD)にも専門医との連携が大切

最近は、従来から鎮静の目的で用いられてきた抗精神薬以外に抑肝散( よくかんさん )という漢方薬も行動・心理症状の治療に用いられるようになっています。

用量を守っていれば問題となるような副作用が少なく、定期服用によって行動・心理症状をある程度抑える効果があることもわかっています。

行動・心理症状への対応では、不安を感じにくいように生活環境を整備することに加えて、認知症専門医ら医師と相談しながら適切に薬剤を使用し、

認知症の方の生活に大きな支障をもたらす行動・心理症状を少なくしていくことが大切です。

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