正答【2・4】
認知症には、「三大認知症」といわれる3つの認知症があり全体の約85%を占めています。
認知症のうち、およそ半数はアルツハイマー型認知症で、次にレビー小体型認知症、そして脳血管性認知症と続きます。
残りの15%の認知症の中には、40代~60歳代で現れる、若年性アルツハイマーや前頭側頭型認知症などがあります。
1.誤答
パーキンソン症状が現れる認知症は、レビー小体型認知症です。
レビー小体型認知症は、脳にレビー小体という異常なたんぱく質が大脳皮質など中枢神経系に広がり神経細胞が死滅してしまうことで起こる認知症です。
レビー小体型認知症ではパーキンソン症状のほかに幻視・妄想、認知機能障害、REM睡眠行動障害などが現れます。
2.正答
まだら認知症は、脳血管性認知症でみられる特徴的な症状です。
脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血等の脳血管障害が原因で起こるため、脳の血液循環が悪くなり脳の一部が壊死してしまいます。
そのため、脳が正常に機能する部分と障害を受けている部分とで認知機能などにむらができ、まだら認知症として現れます。
3.誤答
1.で説明した通り幻視はレビー小体認知症の特徴的な症状です。
認知機能と連動して幻視が起こる傾向があり、人や虫、小動物などがみられることが多いです。
4.正答
感情失禁は、脳血管性認知症の特徴的な症状で、些細な刺激で泣いたり笑ったりするなど感情のコントロールがうまくいかないという症状です。
5.誤答
常同行動が特徴的な認知症は、前頭側頭型認知症(ピック病)です。
前頭側頭型認知症は、大脳の前頭葉・側頭葉に委縮がみられるもののはっきりとした原因はいまだ不明です。
40代から60代といった若年層に現れ、常同行動のほかに自制力の低下、感情鈍麻、異常行動、人格変化などの症状が見られます。