精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
保健医療サービス 問151

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 保健医療サービス 問151 (訂正依頼・報告はこちら)

日本の診療報酬制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • DPC対象病院の入院医療にかかる費用は、包括医療費支払い制度が適用される。
  • 訪問看護にかかる費用は、居宅サービス計画に基づく利用であっても、医療保険から支払われる。
  • 在宅医療の往診では、患家の求めにかかわらず医師の判断に基づき行った場合であっても、往診料を請求できる。
  • 療養病床の入院基本料は、出来高払い方式によって診療報酬が算定される。
  • 退院調整加算を請求できる病院の施設基準の中では、退院に係る調整部門の設置と、理学療法士又は作業療法士の配置が定められている。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (4件)

01

正解は1です。

1:包括医療費支払い制度とは、患者の診断病名と診療行為の組み合わせにより1日あたりの金額が定められている支払い制度です。包括医療費支払い制度においては、どのような診療行為が行われても費用は変わりません。DPC対象病院での入院医療費は、包括医療費支払い制度が適応されます。
DPCとは Diagnosis(診断)Procedure(診療行為)Combination(組み合わせ)の略称です。

2:訪問看護は、医師の指示書に基づき、在宅の患者に対して提供される看護サービスです。訪問看護は、介護保険と医療保険の双方に位置付けられており、介護保険の訪問看護は、慢性期で状態の安定した患者に対して、医療保険の訪問看護は、難病、ターミナルケアや急性増悪した病状の重い患者に対して提供されます。居宅サービス計画に基づく利用は、介護保険においての利用となりますので、費用は介護保険から支払われます。よって誤りです。
なお、介護保険の給付は、医療保険の給付に優先されるため要介護認定者への訪問看護は、原則介護保険での提供となります。ただし末期の悪性腫瘍などの疾病に該当する場合は、医療保険による訪問看護となります。

3:在宅医療の往診は、通院できないなどの理由で患者や家族の要請を受けてその都度医師が訪問し診療を行います。患家の求め無しではできませんので誤りです。

4:療養病床では、病状が安定している要介護者へ介護や機能回復訓練などの医療を行います。入院基本料は、検査、投薬、注射、病理診断のほか、画像診断の一部が包括されていますので誤りです。
ただし、厚生労働大臣の定めた薬剤は出来高払いとなります。

5:退院調整加算は、「退院支援計画に基づき、退院調整を行うにあたり、病棟及び退院調整部門の看護師並びに社会福祉士等の関係職種が共同してカンファレンスを行った上で計画を実施すること」とされていました。理学療法士や作業療法士の配置は定められていませんので誤りです。
※退院調整加算は平成28年の診療報酬改定で廃止され「退院支援加算」が新設されました。さらに平成30年に「入退院支援加算」と改称されました。入退院支援や地域との医療連携の強化を目的としています。

参考になった数18

02

正解は1です。

1.包括医療費支払い制度とは、治療内容に関わらず疾病別に1日当たりの入院費用が決められている制度です。DPC(診断群分類)対象病院の入院医療にかかる費用が適用されます。

2.居宅サービス計画に基づく利用の場合、医療保険ではなく介護保険からの支払いが優先されます。

3.往診料の請求には、患家の求めが必要です。

4.療養病床の入院基本料は、出来高払いではなく、包括払い方式です。

5.退院調整加算は「病棟及び退院調整部門の看護師並びに社会福祉士等の関係職種が共同してカンファレンスを行った上で計画を実施すること」が求められていますが、理学療法士や作業療法士の配置は定められていません。

参考になった数4

03

正解は1です。

1→ DPC対象病院の入院医療にかかる費用は、包括医療費支払い制度が適用されます。

DPC対象病院とは、医療費を出来高払い方式ではなく診断群分類点数表をもとに医療費を計算する包括払い方式をとっている病院のことをいいます。(包括払い方式=DPC)

2→居宅サービス計画に基づく訪問看護にかかる費用は、基本的に介護保険から支払われます。

3→患家の求め(同意)を得ることは 在宅医療の往診において必要です。

4→療養病床の入院基本料は、包括払い方式によって診療報酬が算定されます。

5→退院調整加算を請求できる病院の施設基準の中で、理学療法士又は作業療法士の配置は定められていません。

参考になった数3

04

1、適切な内容です。

2、不適切です。訪問看護を居宅サービス計画に基づき利用する場合は、介護保険から訪問看護費用は支払われる事となります。

3、不適切です。在宅医療における往診費は、家族が電話等で直接医師に往診を求め、医師が可及的速やかに患家へ赴いた場合に算定できると規定されています。医師の判断のみで往診した場合は往診費の算定はできません。同様に、計画的・定期的な往診を行った場合も往診費を請求する事はできません。

4、不適切です。療養病床の入院基本料は、包括払い方式で算定されます。

5、不適切です。退院調整加算を請求する場合、退院に係る調整部門の設置と、その部門に看護師または社会福祉士を配置する事が義務付けられていました。なお、退院調整加算は平成28年度の診療報酬改定により廃止され、「退院支援加算」が新設されています。

参考になった数1