精神保健福祉士の過去問
第19回(平成28年度)
心理学理論と心理的支援 問90

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問題

第19回(平成28年度) 精神保健福祉士国家試験 心理学理論と心理的支援 問90 (訂正依頼・報告はこちら)

感覚・知覚に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 明るい場所から暗い場所に移動すると、目が慣れるのに時間がかかる。これを明順応という。
  • 中空にある月より地平線に近い月の方が大きく見える。これは錯視による。
  • コップの飲み口を斜め上から見ても丸く見える。これを大きさの恒常性という。
  • 電光掲示板の文字が動いているように見える。これは近接の要因による。
  • 風景を眺めていると奥行きを感じる。これは知覚的体制化による。

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この過去問の解説 (3件)

01

×1 . 明るい場所から暗い場所に移動すると、目が慣れるのに時間がかかる。これを「暗順応」といいます。暗い所から明るい所へ移動して慣れるのが、明順応です。

〇2 . 「中空にある月より地平線に近い月の方が大きく見える」のは、ポンゾ錯視と呼ばれています。実際の見え方は同じなのに、地平線に近い方の丸の方が大きく見える現象です。

×3 . コップの飲み口を斜め上から見ても丸く見える。これは形の恒常性と言われています。大きさの恒常性は、同じ大きさだとわかっているものを遠くから小さく見ても同じ大きさだと判断する知覚の現象です。

×4 . 電光掲示板の文字が動いているように見えるのは、仮現運動と呼ばれる現象です。

×5 . 風景を眺めていると奥行きを感じるのは、奥行き知覚と呼ばれます。

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02

正解は2です。

1.暗い場所に移動したときに、目が慣れるまでに時間がかかることを暗順応といいます。明順応は明るい場所に移動したときの反応です。

2.中空にある月より地平線に近い月の方が大きく見えるのは錯視によるものです。

3.コップの飲み口を斜め上から見ても丸く見えることは、知覚の恒常性によるものですが、大きさの恒常性ではなく形の恒常性といえます。

4.電光掲示板の文字が動いているように見えるのは、仮現運動によるものです。近接は近くのものがまとまって知覚されることをいいます。

5.風景を眺めていると奥行きを感じるのは、奥行き知覚によるものです。知覚的体制化とは、秩序だっていない刺激を秩序だてて意味づけする働きです。

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03

1.誤り。暗順応⇔明順応です。明順応は,暗い所から明るい所に出たときに、まぶしさに慣れていくこと。
反対に暗順応は暗い所で目が慣れて次第に物が見えるようになることです。

2.正しい。錯視とは目の錯覚のことで脳が図を物理的に正しく認識できなくな現象です。同じ線の長さでも違う長さに見えるミュラーリヤーの錯視が有名です。興味のある方はネットで調べて見て下さい。調べることにより記憶に残ると思います。(私はひたすら過去問の用語をネットで調べて一通り眺めてみました)

3.誤り。大きさの恒常性:対象の距離を変えてもその大きさが同じに見える現象。
形の恒常性:見る角度を変えても形が同じに見える現象です。

4.誤り。説明文の「近接の要因」とは字の通り近接しているもの同士は一つにまとまりやすい。
見知らぬ人でも同郷など共通点があれば、それだけで行為を抱きやすいのが例です。

5.誤り。風景を眺めているときに感じる奥行きは、「奥行き知覚」のことです。

以上により選択肢2が正解となります。

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