精神保健福祉士の過去問
第24回(令和3年度)
権利擁護と成年後見制度 問82
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問題
第24回(令和3年度) 精神保健福祉士国家試験 権利擁護と成年後見制度 問82 (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、日常生活自立支援事業による支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Mさん(50歳)は、軽度の知的障害があり、自宅で母親と二人で暮らしていたが、2か月前に母親が死去した。その後、Mさんは障害者支援施設の短期入所を利用していたが、共同生活援助(グループホーム)への転居が決まった。さらにMさんを担当するA相談支援専門員の助言で、T市社会福祉協議会が実施している日常生活自立支援事業の利用に至り、B専門員がその担当となった。
〔事例〕
Mさん(50歳)は、軽度の知的障害があり、自宅で母親と二人で暮らしていたが、2か月前に母親が死去した。その後、Mさんは障害者支援施設の短期入所を利用していたが、共同生活援助(グループホーム)への転居が決まった。さらにMさんを担当するA相談支援専門員の助言で、T市社会福祉協議会が実施している日常生活自立支援事業の利用に至り、B専門員がその担当となった。
- Mさんが日常生活自立支援事業の契約締結前に利用した短期入所の費用の支払を、Mさんとの利用契約に基づきB専門員が行うことができる。
- Mさんの母親の遺産相続に関する法律行為をMさんに代わりB専門員が行うことができる。
- Mさんの共同生活援助(グループホーム)入居後のB専門員による金銭管理の内容を、B専門員とA相談支援専門員との協議で決める。
- 共同生活援助(グループホーム)に入居するMさんについては、ホームの支援者による見守りが期待されるため、日常生活自立支援事業による訪問支援は行わないこととする。
- Mさんの成年後見制度への移行を視野に入れ、日常生活自立支援事業の開始とともに直ちに関係機関との調整に入らなければならない。
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この過去問の解説 (3件)
01
1、適切な内容です。日常生活自立支援事業の支援内容の一つである「福祉サービスの利用援助」の利用契約する事によって、短期入所費用の支払をB専門員に依頼する事が可能です。
2、不適切です。日常生活自立支援事業の支援内容には、日常生活費の管理や福祉サービスの利用援助、書類等の預かり支援は含まれますが、遺産相続に関する法律行為を行う事はできません。
3、不適切です。日常生活自立支援事業は利用者との契約に基づいて行われる物です。契約内容を利用者が理解した上で契約を締結し、それに基づいて支援が行われる事となるため、利用者本人を除いて金銭管理の内容を決定する事はできません。
4、不適切です。ホームの支援者による見守りが期待される状況であっても、生活の変化などを見守るための訪問支援を行わないという事はありません。ホームの支援者を含めた関係機関と連携し、Mさんの支援を行う必要があります。
5、不適切です。Mさんには軽度の知的障害はありますが、現時点で成年後見制度への速やかな移行を必要とするような記載は見受けられません。
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02
正解は、1番です。
日常生活自立支援事業は、認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等のうち判断能力が不十分な者が地域において自立した生活が送れるよう、利用者との契約に基づいて支援する事業です。
1、問題文の通りです。
2、援助の内容として、①福祉サービスの利用援助、②苦情解決制度の利用援助、③住宅改造、居住家屋の賃借、日常生活上の消費契約及び住民票の届出等の行政手続に関する援助等であり、上記に伴う援助として、日常的金銭管理、定期的な訪問による生活変化の察知とされています。
3、日常生活自立支援事業の対象者は、判断能力が不十分な者(認知症高齢者、精神障害者、知的障害者等であって、日常生活を営むのに支障がある者で契約内容の判断のできる者)とされています。
4、福祉サービスの利用援助も援助内容に含まれています。よって、共同生活援助利用後の訪問支援も援助の対象となります。
5、Mさんは軽度の知的障害があるとの情報により、直ちに成年後見制度の介入は不要であると考えられます。
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03
正解は 1 です。
各選択肢については以下の通りです。
1. 記載の通りです。
2. 日常生活自立支援事業においては、支援の内容が福祉サービスの利用援助や日常的な金銭等の管理に限定されています。
遺産相続に関する法律行為は事業の支援内容に含まれていません。
3.日常生活自立支援事業は、あくまでも本人の意志が尊重されて行われる事業です。
B専門員とA相談支援員との協議で決めることは適切ではありません。
4. 日常生活自立支援事業においては、定期的な訪問により生活変化を察知することも事業の支援内容に含まれているため、グループホームへの入所後も訪問支援は継続して行われます。
5. 今のMさんの状況や判断能力から、成年後見制度への移行を視野に入れて直ちに関係機関との調整に入る必要はないと考えられます。
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