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通謀虚偽表示について

さて、今回は「通謀虚偽表示」について勉強していきましょう。聞きなれない言葉かもしれませんが、宅建では頻出事項なのでしっかり理解しましょう。

通謀虚偽表示とは?

通謀虚偽表示は民法94条に規定されています。具体的には、「相手方と口裏合わせをして、偽りの意思表示をする」ということです。

簡単な例を見ていきましょう。
AさんはBさんから1000万円を借りていました。しかし、期限までに返済できず、債務不履行となってしまいます。そこで、Bさんは、返済の代わりにAさん所有の土地を取り上げようとします。Aさんは、Bさんに土地を取られると、住むところが無くなってしまう!ということで、Cさんにお願いし、売買契約無しでAさんの土地をCさん名義にしておきました。実態は、Aさんが使っているのにも関わらずです。

AさんもCさんも本当は売買契約するつもりは無いのに、土地を取り上げられるのを回避するためだけに名義を変更しました。これがつまり、「相手と口裏合わせをした、偽りの意思表示」ということです。(よく、真意でない意思表示と言ったりします。)

宅建における通謀虚偽表示

宅建試験では、必須事項の「意思表示」において、通謀虚偽表示はよく問われます。
そのポイントは、通謀虚偽表示を行った2人と、第3者との関係性です。

先ほどの例で考えてみましょう。
真意でない意思表示とはいえ、現在土地はCさん名義です。さて、AさんはCさんから土地を返してもらえるのでしょうか。

答えは、「返してもらえます」。

AさんはCさんとの間での口裏合わせを無効にして、「やっぱり返して」と言えるのです。
そもそもが「真意でない意思表示」なので、無効な契約としてCさんの立場は法律的に保護されません。

では、次のケースはどうでしょうか。
Aさんと通謀虚偽表示して土地の名義人となったCさんは、その土地を何も知らないDさんに転売しました。
さて、Aさんは、現在土地の名義人であるDさんに土地を返して、と言えるのでしょうか。

答えは、「返してもらえません」。
AさんとCさんの通謀虚偽表示について何も知らないDさんは、
Aさんに土地を返す必要はないんです。

先ほどもあった通り、AさんとCさんの土地名義の変更は「謀った偽り」なので、無効です。
そして、民法は何も知らない、つまり「善意」のDさんがかわいそうだとし、Dさんの立場を保護するのです。
(Dさんからしたら、せっかく手に入れた土地をいきなり出てきたAさんに返せと言われるのは、ありえないと思うはずです。)

なお、ここでは、特にDさんが土地を登記する、いわゆる「対抗要件」を持つ必要はありません。

では、もしDさんがAさんとCさんの通謀虚偽表示の事実を知っていた場合はどうなるのでしょう。
この場合、AさんはDさんから土地を返してもらえます。

民法は、何も知らない「善意」の人間を保護するようにできています。
よって、通謀虚偽表示の事実を知っている「悪意」の場合は保護されないのです。

また、例えば、明らかなDさんの注意不足で、AさんとCさんの通謀虚偽表示の事実を見逃した「Dさんの過失」がある場合も、Dさんが「善意」でありさえすれば、Dさんは土地を返す必要はありません。
そもそも、通謀虚偽表示は無効なので、「過失」があったかどうかは論点にならないのです。

さて、今回は「通謀虚偽表示」について勉強しました。
ここでのポイントをおさらいすると、以下の通りです。

しっかり通謀虚偽表示について理解して、得点につなげましょう。

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宅建 過去問

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