1級土木施工管理技術の過去問
平成26年度
(旧)平成25年〜27年度 問24

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 平成26年度 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

砂防えん堤に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
  • 土石流対策を目的とする不透過型砂防えん堤は、常に計画捕捉量に対応した空き容量を確保しておくことが望ましく、除石が容易なように搬出路が設置される場合がある。
  • 掃流区間に設置された堰上げ型の透過型砂防えん堤は、平常時に土砂を流下させることが可能なため、土石流の捕捉だけでなく、渓床や山脚の固定にも適している。
  • 土石流捕捉のための透過型砂防えん堤の設置位置は、斜面上方からの地すべり、雪崩などによって、えん堤の安定が損なわれないように、両岸の斜面が安定している地点を選定することが望ましい。
  • 縦横侵食の防止を目的とする不透過型砂防えん堤は、侵食区間が長い場合には数基を階段状に設置するが、この場合、最下流のえん堤の基礎は岩盤であることが望ましい。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.設問のとおりです。不透過型砂防えん堤は、普段流れ着いた土砂を一定量(平常時堆砂線)までためておき、土石流が発生した時は計画堆砂線までこの土砂をせき止め、少量ずつ下流に流します。従って、メンテナンスとして一定の空き容量の確保が必要になります。また重機が侵入できる経路確保もメンテナンス上、重視すべき点です。

2. 誤りです。渓床とは川底のことで、山脚とは山裾のことです。渓床の勾配を緩和し、山脚を固定する場合は不透過型砂防えん堤が採用されます。

3. 設問のとおりです。透過型砂防えん堤の設置位置は両岸の斜面が安定している地点を選定することが望ましいです。これは重機の搬出など設置後のメンテナンスの点にも関係があります。

4. 砂防えん堤は満砂すれば川幅を広げ渓床勾配を緩くし、土石流や流水の力を弱めるとともに、渓岸崩壊を防止したり、一時的に土砂を貯留し、下流へ一気に土砂が流出しないようにして土砂災害を防止し続けます。このため、地盤が軟弱だと荷重に対応することができないため、岩盤などの地盤の上に施工することが好ましいです。

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02

「砂防えん堤」に関する問題です。

土石流による災害を防ぐために渓流に設けられるのが砂防えん堤です。

1.適当です。

 土石流による災害を防ぐために渓流に設けられるのが「不透過型砂防えん堤」

 です。

 本文の通り常に「計画捕捉量に対応した空き容量の確保」

 「除石が容易な搬出路の設置」が重要です。

2.適当ではありません。

 土石流が発生する前は土砂を下流へ流しますが、流木などが発生する場合は

 堰き止めるのが「透過型砂防えん堤」です。

 後半部の「渓床や山脚(山裾)の固定にも適しているのは前述の

 「不透過型砂防えん堤」です。

3.適当です。

 透過型砂防えん堤の設置位置について述べられています。

4.適当です。

 不透過型砂防えん堤の設置において侵食区間が長い場合の設置に関して、

 特に最下流のえん堤の基礎について述べられています。  

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