1級土木施工管理技術の過去問
令和3年度
選択問題 問37

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度 選択問題 問37 (訂正依頼・報告はこちら)

海岸の傾斜型護岸の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 傾斜型護岸は、堤脚位置が海中にある場合には汀線付近で吸出しが発生することがあるので、層厚を厚くするとともに上層から下層へ粒径を徐々に小さくして施工する。
  • 吸出し防止材を用いる場合には、裏込め工の下層に設置し、裏込め工下部の砕石等を省略して施工する。
  • 表法に設置する裏込め工は、現地盤上に栗石・砕石層を50cm以上の厚さとして、十分安全となるように施工する。
  • 緩傾斜護岸の法面勾配は1:3より緩くし、法尻については先端のブロックが波を反射して洗掘を助長しないように、ブロックの先端を同一勾配で地盤に根入れして施工する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.適当です。

 汀線(ていせん)とは、海面もしくは湖面と陸地との境界線をさします。

 堤脚位置が海中にある場合、「層厚を厚く」するとともに

 「上層から下層へ粒径を徐々に小さく」し、吸出しの発生に備えます。

2.適当ではありません。

 吸出し防止材を用いる場合には、裏込め工の下層に設置し、

 「裏込め工下部の砕石等は省略できない」のです。

3.適当です。

 表法に設置する裏込め工について述べており、現地盤上に「栗石・砕石層を

 50cm以上の厚さ」として、十分安全となるように施工します。

4.適当です。

 本文のとおりですが、特に「緩傾斜護岸の法面勾配は1:3より緩く」を

 押さえておいてください。 

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02

正解は2です。

1.適当。

問題文の通りです。

2.適当ではない。

吸出し防止材を用いる場合でも、裏込め工下部の砕石等を省略してはいけません。

現地盤上に栗石、砕石等を50cm以上の厚さとして施工します。

3.適当。

問題文の通りです。

4.適当。

問題文の通りです。

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03

海岸の傾斜型護岸の施工における、その施工方法と品質管理について理解しましょう。

選択肢1. 傾斜型護岸は、堤脚位置が海中にある場合には汀線付近で吸出しが発生することがあるので、層厚を厚くするとともに上層から下層へ粒径を徐々に小さくして施工する。

適当です。

 

傾斜型護岸の堤脚付近では、波浪による洗掘で吸出しが発生しやすいです。これを防ぐために、層厚を厚くし、粒径を下層ほど小さくすることで、透水性を低下させ、吸出しを抑制する対策が一般的です。

選択肢2. 吸出し防止材を用いる場合には、裏込め工の下層に設置し、裏込め工下部の砕石等を省略して施工する。

適当ではありません。

 

吸出し防止材は、主に裏込め工と地盤の間に設置し、裏込め工からの土砂の流出を防止する役割を果たします。裏込め工下部の砕石を省略してしまうと、吸出し防止材の機能が十分に発揮できず、かえって吸出しが発生するリスクが高まる可能性があります。

選択肢3. 表法に設置する裏込め工は、現地盤上に栗石・砕石層を50cm以上の厚さとして、十分安全となるように施工する。

適当です。

 

裏込め工は、表法を支持し、安定性を確保するために重要な役割を果たします。一般的に、50cm以上の厚さで施工することが求められます。

選択肢4. 緩傾斜護岸の法面勾配は1:3より緩くし、法尻については先端のブロックが波を反射して洗掘を助長しないように、ブロックの先端を同一勾配で地盤に根入れして施工する。

適当です。

 

緩傾斜護岸は、波による洗掘に強く、自然環境に調和しやすい護岸です。法面勾配を1:3より緩くすることで、安定性を高め、法尻のブロックを地盤に根入れすることで、波による洗掘を抑制します。

まとめ

傾斜型護岸の施工においては、吸出し防止対策が非常に重要です。吸出し防止材を使用する場合には、適切な位置に設置し、裏込め工との一体性を確保することが求められます。

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