1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問48

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問48 (訂正依頼・報告はこちら)

下水道工事における小口径管推進工法の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 圧入方式は、誘導管推進の途中で中断し時間をおくと、土質によっては推進管が締め付けられ推進が不可能となる場合があるため、推進中に中断せず一気に到達させなければならない。
  • オーガ方式は、高地下水圧に対抗する装置を有していないので、地下水位以下の粘性土地盤に適用する場合は、取り込み土量に特に注意しなければならない。
  • ボーリング方式は、先導体前面が開放しているので、地下水位以下の砂質土地盤に適用する場合は、補助工法の使用を前提とする。
  • 泥水方式は、掘進機の変位を直接制御することができないため、変位の小さなうちに方向修正を加えて掘進軌跡の最大値が許容値を超えないようにする。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題で覚えておくポイントは、下水道工事における小口径管推進工法の施工に関してです。

 

選択肢1. 圧入方式は、誘導管推進の途中で中断し時間をおくと、土質によっては推進管が締め付けられ推進が不可能となる場合があるため、推進中に中断せず一気に到達させなければならない。

適当です。

 

選択肢2. オーガ方式は、高地下水圧に対抗する装置を有していないので、地下水位以下の粘性土地盤に適用する場合は、取り込み土量に特に注意しなければならない。

不適当です。

オーガ方式は、高地下水圧に対抗する装置を有しているが、地下水位以下の粘性土地盤に適用する場合は、切羽部の土を軟弱にするなどの対策が必要です。

土木工事ではあえて軟弱にするというのが少し珍しいかもしれません。

 

選択肢3. ボーリング方式は、先導体前面が開放しているので、地下水位以下の砂質土地盤に適用する場合は、補助工法の使用を前提とする。

適当です。

 

選択肢4. 泥水方式は、掘進機の変位を直接制御することができないため、変位の小さなうちに方向修正を加えて掘進軌跡の最大値が許容値を超えないようにする。

適当です。

泥水方式は、掘進機の変位を直接制御することができないため、変位の小さなうちに方向修正を加えて掘進軌跡の最大値が許容値を超えないようにします。

泥水方式で掘削した土砂は、泥水とともに坑外の泥水処理機に送られ、土砂と泥水に分離させます。

そして、泥水は再び切羽に送られ、土砂はダンプで運び出されます。

 

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02

小口径管推進工法には様々な種類があり、それぞれの工法毎の適用できる地盤条件や施工方法を学習しましょう。

選択肢1. 圧入方式は、誘導管推進の途中で中断し時間をおくと、土質によっては推進管が締め付けられ推進が不可能となる場合があるため、推進中に中断せず一気に到達させなければならない。

適当です。

圧入方式は、推進管を土中に押し込む力によって推進する方式です。途中で中断すると、土が押し戻されて推進管が締め付けられ、再開が困難になることがあります。そのため、一度に到達させることが理想です。

選択肢2. オーガ方式は、高地下水圧に対抗する装置を有していないので、地下水位以下の粘性土地盤に適用する場合は、取り込み土量に特に注意しなければならない。

適当ではありません。

 

オーガ方式は、オーガーと呼ばれるスクリュー状のビットで土を掘削しながら推進する方式です。高地下水圧に対しては、泥水圧を調整したり、遮水シートを使用したりするなどの対策を講じることができます。高地下水圧の粘性土地盤に適用できないという記述は誤りです。

選択肢3. ボーリング方式は、先導体前面が開放しているので、地下水位以下の砂質土地盤に適用する場合は、補助工法の使用を前提とする。

適当です。

 

ボーリング方式は、先端が開放された推進管で地山を掘削しながら推進する方式です。地下水位以下の砂質土地盤では、掘削した土が流出したり、空洞が発生したりする可能性があるため、泥水やベントナイトなどの補助工法を用いることが一般的です。

選択肢4. 泥水方式は、掘進機の変位を直接制御することができないため、変位の小さなうちに方向修正を加えて掘進軌跡の最大値が許容値を超えないようにする。

適当です。

 

泥水方式は、掘削面を泥水で覆い、土砂の崩落を防ぎながら推進する方式です。掘削機の変位は、泥水圧や推進力を調整することで制御しますが、完全に防止することは難しいため、掘進中に定期的に方向を修正する必要があります。

まとめ

小口径管推進工法には、圧入方式、オーガ方式、ボーリング方式、泥水方式など、様々な種類があります。

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