1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問49

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問49 (訂正依頼・報告はこちら)

薬液注入工事の施工管理に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 薬液の注入量が 500 kℓ 以上の大型の工事では、水ガラスの原料タンクと調合槽との間に流量積算計の設置が義務づけられているので、これにより水ガラスの使用量を確認する。
  • 削孔時の施工管理項目は、深度、角度及び地表に戻ってくる削孔水の状態の管理があり、特に削孔中は削孔水を観察し調査ボーリングと異なっていないか確認する。
  • 材料の調合に使用する水は原則として水道水を使用するものとし、水道水が使用できない時は、水質基準の pH が 5.7 以下の水を使用することが望ましい。
  • 埋設物の損傷等の防止として、埋設管がある深度においては、ロータリーによるボーリングを避け、ジェッテングによる削孔を行うことが望ましい。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題で覚えておくポイントは、薬液注入についてです。

地盤改良によく登場するので、しっかり理解しておきましょう。

選択肢1. 薬液の注入量が 500 kℓ 以上の大型の工事では、水ガラスの原料タンクと調合槽との間に流量積算計の設置が義務づけられているので、これにより水ガラスの使用量を確認する。

適当です。

薬液の注入量が 500 kℓ 以上の大型の工事では、水ガラスの原料タンクと調合槽との間に流量積算計の設置が義務づけられているので、これにより水ガラスの使用量を確認します。

選択肢2. 削孔時の施工管理項目は、深度、角度及び地表に戻ってくる削孔水の状態の管理があり、特に削孔中は削孔水を観察し調査ボーリングと異なっていないか確認する。

適当です。

削孔時の施工管理項目は、深度、角度及び地表に戻ってくる削孔水の状態の管理があり、特に削孔中は削孔水を観察し調査ボーリングと異なっていないか確認します。

削孔前はもちろん、削孔時も順次管理を行う必要があります。

選択肢3. 材料の調合に使用する水は原則として水道水を使用するものとし、水道水が使用できない時は、水質基準の pH が 5.7 以下の水を使用することが望ましい。

不適当です。

材料の調合に使用する水は原則として水道水を使用するものとし、水道水が使用できない時は、水質基準の pH が 8.6 以下の水を使用することが望ましいです。

飲用水のpHは5.8から8.6と規定があるので、水道水の基準に準拠していると考えられます。

選択肢4. 埋設物の損傷等の防止として、埋設管がある深度においては、ロータリーによるボーリングを避け、ジェッテングによる削孔を行うことが望ましい。

適当です。
埋設物の損傷等の防止として、埋設管がある深度においては、ロータリーによるボーリングを避け、ジェッテングによる削孔を行うことが望ましいです。

埋設物を損傷させないように注意して削孔する必要があります。

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02

薬液注入工事は、地盤の改良や補強、漏水の止水など、様々な目的に利用されます。ケースごとの特性を理解しましょう。

選択肢1. 薬液の注入量が 500 kℓ 以上の大型の工事では、水ガラスの原料タンクと調合槽との間に流量積算計の設置が義務づけられているので、これにより水ガラスの使用量を確認する。

適当です。

 

薬液注入工事、特に大規模な工事では、薬液の使用量を正確に把握することが重要です。流量積算計を設置することで、水ガラスの使用量を定量的に把握し、計画通りの注入が行われているか確認できます。

選択肢2. 削孔時の施工管理項目は、深度、角度及び地表に戻ってくる削孔水の状態の管理があり、特に削孔中は削孔水を観察し調査ボーリングと異なっていないか確認する。

適当です。

 

削孔は、薬液注入工法において非常に重要な工程です。削孔深度、角度、そして削孔水の性状は、注入効果や周辺環境への影響に大きく関わるため、厳密な管理が必要です。

選択肢3. 材料の調合に使用する水は原則として水道水を使用するものとし、水道水が使用できない時は、水質基準の pH が 5.7 以下の水を使用することが望ましい。

適当ではありません。

 

薬液の調合に使用する水は、pHが8.6以下を使用することが望ましいです。

選択肢4. 埋設物の損傷等の防止として、埋設管がある深度においては、ロータリーによるボーリングを避け、ジェッテングによる削孔を行うことが望ましい。

適当です。

 

ロータリー式ボーリングは、周囲の地盤を乱しやすいという特徴があります。そのため、埋設管など、保護すべき構造物がある場合は、ジェッテング式のように、よりピンポイントで掘削できる方法が適しています。

まとめ

薬液注入工事における水質管理は、注入効果や周辺環境への影響に大きく関わる重要な要素です。使用する薬液の種類や地盤条件に合わせて、適切な水質を確保する必要があります。

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