第一種衛生管理者の過去問
令和2年10月公表
労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの) 問30
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問題
第一種 衛生管理者試験 令和2年10月公表 労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの) 問30 (訂正依頼・報告はこちら)
厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に基づく腰痛予防対策に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 腰部保護ベルトは、全員に使用させるようにする。
- 重量物取扱い作業の場合、満18歳以上の男子労働者が人力のみで取り扱う物の重量は、体重のおおむね50%以下となるようにする。
- 重量物取扱い作業に常時従事する労働者に対しては、当該作業に配置する際及びその後1年以内ごとに1回、定期に、医師による腰痛の健康診断を行う。
- 立ち作業の場合は、身体を安定に保持するため、床面は弾力性のない硬い素材とし、クッション性のない作業靴を使用する。
- 腰掛け作業の場合の作業姿勢は、椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とする。
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この過去問の解説 (4件)
01
腰部保護ベルトは、全員に一律に使用させるようにするのではなく、労働者ごとに効果を確認してから使用の適否を判断して導入するものです。
よって、誤った選択肢です。
2:×
正しくは「満18歳以上の男子労働者が人力のみで取り扱う物の重量は、体重のおおむね40%以下となるようにする。」です。
よって、誤った選択肢です。
3:×
医師による腰痛の健康診断を行う期間は6か月以内ごとに1回です。1年以内ではありません。
よって、誤った選択肢です。
4:×
立ち作業においては、床面が硬いと、立っているだけで腰部への衝撃が大きくなります。クッション性のある素材を用いた作業靴やマットを使用し、床面からの衝撃を緩和・吸収する必要があります。
よって、誤った選択肢です。
5:○
説明文の通りです。
正しい選択肢です。
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02
1.×
誤りです。腰部保護ベルトは、個人により効果が異なるため、全員に使用するのではなく、個人毎に効果を確認してから使用の適否を判断する必要があります。
2.×
誤りです。満18歳以上の男子労働者が人力のみで取り扱う物の重量は、体重のおおむね 【40%以下】となるように努めなければなりません。この重量を超える重量物を取り扱わせる場合、適切な姿勢にて身長差の少ない労働者2人以上にて行わせるようにします。また、この場合、各々の労働者に重量が均一にかかるようにします。
3.×
誤りです。重量物取扱い作業に常時従事する労働者に対しては、当該作業に配置する際及びその後【6ヶ月以内ごとに1回】定期に腰痛に対する健康診断を行う必要があります。
4.×
誤りです。 床面が硬い場合、立っているだけでも腰部への衝撃が大きいので、【クッション性のある作業靴やマット】を利用して、衝撃を緩和できるようにします。
5. ◯
正しい記述です。腰掛け作業の場合の作業姿勢は、椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とします。また、必要に応じて滑りにくい足台を使用させます。
(参考:職場における腰痛予防対策指針 https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000034et4-att/2r98520000034pjn_1.pdf )
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03
1.誤りです。
腰痛保護ベルトは、全員に着用を義務づける必要はないです。個人の判断によります。
2.誤りです。
人力によってのみ作業をする場合の重量は、男性(18歳以上)は体重のおおむね40%です。さらに女性(18歳以上)の場合は、男性が取り扱う重量の60%程度となっています。
3.誤りです。
腰に著しい負担がかかる作業に、常時従事させる場合は、医師による腰痛の健康診断を実施します。周期は、6カ月以内に1回実施します。
4.誤りです。
床面が硬い場所での立ち作業の場合は、それだけでも腰に負担がかかるので、床面は弾力性のあるやわらかい素材とし、クッション性のある作業靴を使用するようにします。
5.正しいです。
記載のとおりです。
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04
【解説】
1:誤
同指針の「職場における腰痛予防対策指針の解説」の「1 はじめに」についての(6)のハで、「労働者全員が一律に使用するのではなく、労働者に腰部保護ベルトの効果や限界を理解させるとともに、必要に応じて産業医(又は整形外科医、産婦人科医)に相談することが適当である。」としています。
2:誤
同指針の「作業態様別の対策」の2「人力による重量物の取扱い」の(2)で は「満 18 歳以上の男子労働者が人力のみにより取り扱う物の重量は、体重のおおむね 40%以下となるように努めること。」としています。
3:誤
同指針の4「健康管理」の(1)「健康診断」では、「重量物取扱い作業、介護・看護作業等腰部に著しい負担のかかる作業に常時従事する労働者に対しては、当該作業に配置する際及びその後6月以内ごとに1回、定期に、次のとおり医師による腰痛の健康診断を実施すること。」としています。
4:誤
同指針の「作業態様別の対策」のⅡ「立ち作業」の6「その他」の(1)で「床面が硬い場合は、立っているだけでも腰部への衝撃が大きいので、クッション性のある作業靴やマットを利用して、衝撃を緩和すること。」としています。
5:正
これが答えの選択肢になります。
同指針の「作業態様別の対策」のⅢ「 座り作業」の1「 腰掛け作業」の(3)「 作業姿勢等」のイで「椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とすること。」としています。
※厚生労働省の通知・通達・指針等(ガイドライン)を参照するのには「職場のあんぜんサイト」(URL:anzeninfo.mhlw.go.jp)が便利です。
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