第二種衛生管理者の過去問
平成31年4月公表
労働生理 問23

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問題

第二種 衛生管理者試験 平成31年4月公表 労働生理 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

体温調節に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 体温調節中枢は、脳幹の延髄にある。
  • 体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みを同調性といい、筋肉と神経系により調整されている。
  • 寒冷な環境においては、皮膚の血管が拡張して血流量を増し、皮膚温を上昇させる。
  • 計算上、体重70kgの人の体表面から10gの汗が蒸発すると、体温が約1℃下がる。
  • 人間は発汗のほかに、常時、呼気や皮膚表面からも水分を蒸発させており、この蒸発のことを不感蒸泄(せつ)という。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「5」です。
人間は発汗のほかに、常時、呼気や皮膚表面からも水分を蒸発させており、この蒸発のことを不感蒸泄(せつ)と言います。
その他の選択肢については以下の通りです。

1:体温調節中枢は、間脳の視床下部にあります。

2:体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みを恒常性と言います。

3:寒冷な環境においては、皮膚の血管を収縮させることにより血流量を減少させ、体外に放散させる熱の量を減らしたり、体内の代謝活動を高めたりします。

4:計算上、体重70kgの人の体表面から100gの汗が蒸発すると、体温が約1°C下がります。

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02

正解5

1.×
体温調節中枢は間脳の視床下部にあります。

2.×
体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みのことを「恒常性」といいます。これは自律神経系と内分泌系により調整されています。

3.×
寒冷な環境では皮膚の血管は収縮します。

4.×
計算上、体重70kgの人の体表面から100gの汗が蒸発すると、気化熱が奪われて体温が1度下がります。

【詳しい解説】水(汗)が100g蒸発するときの気化熱は約58kcalです。一方、人の比熱(1kgの人の体温を1度変化させるのに必要な熱量)は0.83kcalです。

70kgの人の場合、体温を1度変化させるには0.83×70 = 58.1kcal が必要になります。この値は水が100g蒸発するときの気化熱(58kcal)とほぼ同じです。以上から、計算上は体重70kgの人から100gの汗が蒸発すると体温が1度下がることになります。

5.◯
正解です。

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03

1:×
体温調節中枢があるのは、間脳の視床下部です。
よって、誤った選択肢です。

2:
体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みは、恒常性といいます。
よって、誤った選択肢です。

3:×
寒冷な環境においては、皮膚の血管を収縮させて血流量を減らし、対外に拡散させる熱の量を減らして体温の低下を防ぎます。
よって、誤った選択肢です。

4:×
計算上、体重70kgの人の体温を約1°C下げるには、体表面から100gの汗を蒸発させる必要があります。
よって、誤った選択肢です。

5:○
説明文の通りです。
正しい選択肢です。

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