第二種衛生管理者の過去問
令和2年4月公表
労働衛生 問19

正解1
食中毒は大きく分けて①細菌性②ウイルス性③寄生虫④自然毒⑤化学物質の5つに分類されます。そのうち、細菌性は毒素型と感染型に分類されます。各特長と代表例をおさえましょう。

1.×
サルモネラ菌は、食品に付着した菌そのものが体内で増殖して食中毒を起こす感染型食中毒です。その他にも、腸炎ビブリオ、カンピロバクターなどがこれにあたります。

2.◯
正しい記載です。ボツリヌス菌は芽胞という硬い殻のようなものに包まれて存在しています。そのため、熱や乾燥に強いのが特徴です。また、嫌気性菌（空気のない状態を好む菌）ですので、缶詰や真空パックの中で増殖が可能で、強い神経毒を産生します。

3.◯
黄色ブドウ球菌は、細菌が食品中で増殖し、産生した毒素によっておこる毒素型食中毒です。黄色ブドウ球菌による毒素は熱に強いという特徴があります。

4.◯
腸炎ビブリオ菌は病原性好塩菌であり、3％食塩水で良く発育・増殖します。

5.◯
正しい記載です。

１：×
２：○
３：○
４：○
５：○

誤った選択肢は1です。
サルモネラ菌は感染型食中毒の代表的なもので、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒です。
その他は説明文の通りです。

正解は、１です。

食中毒を引き起こす原因菌についての記載です。

１．サルモネラ菌は、細菌性食中毒感染型に分類され、糞尿による汚染食肉、鶏卵を食する事により引き起こされます。熱には、弱いので、十分に加熱する事が予防になります。

２．ボツリヌス菌は、細菌性食中毒毒素型に分類され、缶詰が原因でなる事が多いです。熱には強いです。発生頻度は少ないが、神経症状を引き起こし致死率が高いのが特徴です。

３．黄色ブドウ球菌は、細菌性食中毒毒素型に分類され、握り飯、弁当などが原因になる事が多いです。症状は、嘔吐、下痢等です。菌自体は熱に弱いですが、毒素は100℃20分の加熱でも分解されません。

４．腸炎ビブリオ菌は、細菌性食中毒感染型に分類され、魚介類が主な感染原因です。病原性好塩菌ともいわれます。症状は、腹痛、下痢などです。熱には、弱い菌です。

５．正しい記載です。