第二種衛生管理者の過去問
令和2年10月公表
労働衛生 問18
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問題
第二種 衛生管理者試験 令和2年10月公表 労働衛生 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
一次救命処置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 呼吸を確認して普段どおりの息(正常な呼吸)がない場合や約1分間観察しても判断できない場合は、心肺停止とみなし、心肺蘇生を開始する。
- 心肺蘇生は、胸骨圧迫のみではなく、必ず胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせて行う。
- 胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで胸骨の下半分を圧迫し、1分間に少なくとも60回のテンポで行う。
- 気道が確保されていない状態で人工呼吸を行うと、吹き込んだ息が胃に流入し、胃が膨張して内容物が口の方に逆流し気道閉塞を招くことがある。
- 口対口人工呼吸は、傷病者の鼻をつまみ、1回の吹き込みに3秒以上かけて行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
一次救命処置で呼吸の確認を観察する時間は約10秒間です。
よって、誤った選択肢です。
2:×
呼吸が確認できる場合などは胸骨圧迫のみでもよく、必ずしも人工呼吸を組み合わせるわけではありません。
よって、誤った選択肢です。
3:×
胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで、1分間に100~120回のテンポで行います。
よって、誤った選択肢です。
4:○
説明文の通りです。
正しい選択肢です。
5:×
口対口人工呼吸は、傷病者の気道を確保してから鼻をつまみ、1回の吹き込みに約1秒かけて行います。
よって、誤った選択肢です。
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02
正解は、4 です。
☆一次救命措置の必要性
救急車の到着時間は、約6分と言われています。その間に心肺蘇生をしたのとしないのでは救命率が格段に違います。その理由は、一般的に 心臓停止後約3分で50%が死亡し、 呼吸停止後約10分で50%が死亡するとされているからです。
1.誤りです。
1分間も待つ必要はないです。呼吸、意識が無い場合はすぐに心肺蘇生法を始めます。
2.誤りです。
胸骨圧迫と人工呼吸をした方が効果は高いですが、必ずしも両方しなければならないという事ではないです。片方だけでも効果はあります。
3.誤りです。
胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで胸骨の下半分を圧迫し、1分間に少なくとも100回~120回のテンポで絶え間なく行います。回数が違います。
4.正しいです。
気道確保は、重要です。頭部後屈あご先挙上法があります。
5.誤りです。
対口人工呼吸は、傷病者の鼻をつまみ、1回の吹き込みに1秒間かけて行う。吹き込み時間3秒以上では長すぎます。
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03
一次救命処置の手順を説明します。
1)安全確認。
2)反応確認:傷病者の肩を軽くたたいて「大丈夫ですか」と呼びかける。反応がない場合、大声で周囲に注意喚起し、協力者を確保をよぶ。
3)協力者がいれば119番通報やAEDの手配を依頼する。
4)呼吸確認:普段通りの呼吸があれば応援・救急隊を待つ。呼吸がなければただちに胸骨圧迫を開始する。【強く(約5cm)、速く(100-120回/分)、絶え間なく(中断を最小限に)】行う。
5)胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせを繰り返す(人工呼吸の技術があれば)。
6)AED装着し、必要と判断されれば電気ショックを行い、ショック後はただちに胸骨圧迫を再開する。必要ないと判断された場合もただちに胸骨圧迫を再開する。
7)救急隊に引き継ぐまで、または傷病者が普段通りの呼吸や目的ある仕草が認められるまで続ける。
以上から、本問題の選択肢をみていきます。
1×
呼吸がなければただちに胸骨圧迫を開始します。
2×
人工呼吸の技術がなければ、胸骨圧迫だけでも構わないとされています。
3×
胸骨圧迫は【強く(約5cm)、速く(100-120回/分)、絶え間なく(中断を最小限に)】行います。
4◯
正しい記述です。
5×
口対口人工呼吸では、傷病者の鼻をつまみ、1回に【約1秒間】かけて息を吹き込みます。
(参考:救急蘇生方の指針2015 厚生労働省18頁より https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000123021.pdf )
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