第二種衛生管理者の過去問
令和2年10月公表
労働衛生 問19
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問題
第二種 衛生管理者試験 令和2年10月公表 労働衛生 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- サルモネラ菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
- ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
- 黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
- 腸炎ビブリオ菌は、病原性好塩菌ともいわれる。
- ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、1 です。
1.誤りです。
サルモネラ菌による食中毒は、糞尿による汚染食肉、鶏卵などが主な原因です。潜伏期は6~48時間程度で、熱には弱いです。急性胃腸炎型の症状となります。 食物に細菌が付着し細菌が増殖するのは、ブドウ球菌やボツリヌス菌です。
2.正解です。
ボツリヌス菌は神経毒です。菌自体は、中毒を起こさないです。毒素は 、ボツリヌストキシンです。潜伏期は2時間~8日。熱には強いです。症状は、神経症状を引き起こし致死率は高いです 。
3.正解です 。
ブドウ球菌は加熱しても無毒化しないです。ブドウ球菌も細菌自体は、中毒を起こさないです。潜伏期は0.5~3時間。毒素は、エンテロトキシンです。症状は、嘔吐や腹痛下痢です。回復は、比較的早いです。
4.正解です。
腸炎ビブリオ菌は、魚介類が主な原因です。塩気のある所で発生し、病原性好塩菌とも言います。潜伏期は10~20時間程度です。熱には弱いです。症状は、腹痛や下痢になります。
5.正解です。
正しい記載です。ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌です。
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02
食中毒は大きく分けて①細菌性②ウイルス性③寄生虫④自然毒⑤化学物質の5つに分類されます。そのうち、細菌性は毒素型と感染型に分類されます。代表例をおさえましょう。
1.×
誤りです。感染型食中毒は食品に付着した菌そのものが体内で増殖して食中毒を起こします。代表例はサルモネラ、腸炎ビブリオ、カンピロバクターなどです。
一方、毒素型食中毒は細菌が食品中で増殖し、産生した毒素によっておこります。代表例は黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌です。
2.◯
ボツリヌス菌は芽胞という硬い殻のようなものに包まれて存在しています。そのため、熱や乾燥に強いのが特徴です。また、嫌気性菌(空気のない状態を好む菌)ですので、缶詰や真空パックの中で増殖して、強い神経毒を産生します。
3.◯
黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強いという特徴があります。
4.◯
腸炎ビブリオ菌は、病原性好塩菌で、主に海水に生息しています。汚染された魚介が体内に入ることでヒトにも感染します。
5.◯
正しい記載です。ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌です。
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03
2:○
3:○
4:○
5:○
誤った選択肢は1です。
サルモネラ菌は感染型食中毒の代表的なもので、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒です。
その他は説明文の通りです。
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