第二種衛生管理者の過去問
令和2年10月公表
労働生理 問25
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問題
第二種 衛生管理者試験 令和2年10月公表 労働生理 問25 (訂正依頼・報告はこちら)
体温調節に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 寒冷な環境においては、皮膚の血管が拡張して血流量を増し、皮膚温を上昇させる。
- 暑熱な環境においては、内臓の血流量が増加し体内の代謝活動が亢(こう)進することにより、人体からの熱の放散が促進される。
- 体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みを同調性といい、筋肉と神経系により調整されている。
- 体温調節中枢は、小脳にあり、熱の産生と放散とのバランスを維持し体温を一定に保つよう機能している。
- 熱の放散は、ふく射(放射)、伝導、蒸発などの物理的な過程で行われ、蒸発によるものには、発汗と不感蒸泄(せつ)がある。
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この過去問の解説 (4件)
01
1.×
誤りです。寒冷な環境では皮膚の血管は収縮し、血液量は減少して皮膚温は低下します。
2.×
誤りです。高温にさらされて体温が正常以上に上昇すると、体内の代謝活動は低下します。一方、皮膚の血管は拡張して血流量が増加し、放熱が促進されます。
3.×
誤りです。体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みのことを恒常性といいます。これは自律神経系と内分泌系により調整されています。
4.×
誤りです。体温調節中枢は間脳の視床下部にあります。
5.◯
正しいです。熱の放散は、ふく射(放射)、伝導、蒸発などの物理的な過程で行われ、蒸発には、発汗と不感蒸泄によるものがあります。
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02
正解は(5)です。
(1) は誤り。血流量が減ります。
(2) は誤り。間違えそうなので気を付けて下さい。
内蔵の血流量が増えると体内の代謝活動が亢進されるので熱の生産が増えます。
(3) は誤り。恒常性です。
(4)は誤り。間脳の視床下部です。小脳でありません。
体温調整について重要な部分を簡単にまとめます。
①寒冷で体温が下がると
皮膚の血管が縮んで血流量を減らして体温の低下を防ぎます。
体内の代謝活動を亢進させて熱の産生を増やします。
②高温で体温が上がると
皮膚の血管が広がり血流量を増やして放熱を促進します。
体内の代謝活動を抑制して熱の産生を減らします。
③不感蒸泄(ふかんじょうせつ)
発汗のない状態でも皮膚および呼吸器から1日約850gの水の蒸発があり
これを不感蒸泄といいます。不感蒸泄に伴う放熱は全放熱量の約25%です。
④体温調節中枢は、間脳の視床下部にあり、産熱と放熱のバランスを維持し体温を一定に保つように機能しています。
⑤産熱は、主に栄養素の酸化燃焼又は分解などの化学的反応によって行われます。
⑥放熱は、放射(ふく射)、伝導、蒸発(発汗・不感蒸泄)などの物理的な過程で行われます。
⑦ホメオスタシス 体温調節にみられるように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保とうとする性質のことを恒常性(ホメオスタシス)といい、内分泌系と自律神経系により調整されています。
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03
寒冷な環境においては、皮膚の血管を収縮させて血流量を減らし、対外に拡散させる熱の量を減らして体温の低下を防ぎます。
よって、誤った選択肢です。
2:×
暑熱な環境においては、内臓の血流量が減少し体内の代謝活動が抑制することにより、人体からの熱の放散が促進されます。
よって、誤った選択肢です。
3:×
体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みは、恒常性といいます。
よって、誤った選択肢です。
4:×
体温調節中枢があるのは、間脳の視床下部です。
よって、誤った選択肢です。
5:○
説明文の通りです。
正しい選択肢です。
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04
正解は、5 です。
1.誤りです。
低温環境下では、血管は収縮します。 そして、血流量を少なくし、血液からの放熱量を小さくします。
2.誤りです。
高温環境下では、体温調節の為に放熱促進の反応が起こります。内臓への血流量は減少します。そして、内臓の活動を抑制し体温を下げる働きをします。
3.誤りです。
人体には生命を維持する為に、体温や血液中のpH 等をある一定の範囲に保つ自動調節機構が備わっています。この働きを恒常性(ホメオスタシス)と呼びます。神経系と内分泌系により主に調節されます。
4.誤りです。
体温調節の中枢は、視床下部にあります。
5.正しいです。
記載のとおりです。
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