第二種衛生管理者の過去問
令和5年4月公表
労働生理 問10

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問題

第二種 衛生管理者試験 令和5年4月公表 労働生理 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

睡眠に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 入眠の直後にはノンレム睡眠が生じ、これが不十分な時には、日中に眠気を催しやすい。
  • 副交感神経系は、身体の機能を回復に向けて働く神経系で、休息や睡眠状態で活動が高まり、心拍数を減少し、消化管の運動を亢(こう)進する。
  • 睡眠と覚醒のリズムは、体内時計により約1日の周期に調節されており、体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害を、概日リズム睡眠障害という。
  • 睡眠と食事は深く関係しているため、就寝直前の過食は、肥満のほか不眠を招くことになる。
  • 脳下垂体から分泌されるセクレチンは、夜間に分泌が上昇するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムの調節に関与している。

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この過去問の解説 (3件)

01

睡眠とそのはたらきに関する問題です。

選択肢1. 入眠の直後にはノンレム睡眠が生じ、これが不十分な時には、日中に眠気を催しやすい。

正しい選択肢です。

ノンレム睡眠は、安らかな眠りで、この状態では眼球は動いておらず、脳が休んだ状態となっています。

そのため、ノンレム睡眠が不十分な場合は脳が休息できていないため、日中に眠気を催します。

選択肢2. 副交感神経系は、身体の機能を回復に向けて働く神経系で、休息や睡眠状態で活動が高まり、心拍数を減少し、消化管の運動を亢(こう)進する。

正しい選択肢です。

副交感神経系は、心拍数を減少し、消化管運動を亢進させて活性化します。

休息や睡眠状態に活動し、身体の機能を回復に向けて働く神経系です。

休息時の回復に必要な栄養素をより多く確保するため、消化管に対して運動を亢進させます。

選択肢3. 睡眠と覚醒のリズムは、体内時計により約1日の周期に調節されており、体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害を、概日リズム睡眠障害という。

正しい選択肢です。

睡眠と覚醒のリズムのように、約1日の周期で繰り返される生物学的リズムをサーカディアンリズムといいます。

このリズムの乱れは疲労や睡眠障害の原因となります。

選択肢4. 睡眠と食事は深く関係しているため、就寝直前の過食は、肥満のほか不眠を招くことになる。

正しい選択肢です。

就寝直前の過食は、消化のため内臓の働きが活発になるため睡眠による休息を妨げます。

また、肥満の原因にもなります。

選択肢5. 脳下垂体から分泌されるセクレチンは、夜間に分泌が上昇するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムの調節に関与している。

睡眠と覚醒のリズムの調節に関与しているホルモンはメラトニンです。

よって、誤った選択肢です。

まとめ

労働生理は全般的に出題パターンがある程度決まっています。

過去問をしっかりとやり込むことが一番の対策です。

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02

睡眠に関する問題です。

私たちの睡眠は規則正しいサイクルに基づき、ノンレム睡眠とレム睡眠を交互に繰り返します。

入眠直後、ノンレム睡眠に入りそしてレム睡眠、そしてまたノンレム睡眠…そして覚醒というサイクルです。

ノンレム睡眠は体と脳が疲労回復をする眠りで、レム睡眠は体は眠っていますが脳は半分起きた状態の眠りです。

選択肢1. 入眠の直後にはノンレム睡眠が生じ、これが不十分な時には、日中に眠気を催しやすい。

設問の通りです。

ノンレム睡眠は体と脳が疲労回復するための深い眠りです。このノンレム睡眠が不十分だと、疲れも眠気も取れずに日中に眠気を催しやすくなります。

選択肢2. 副交感神経系は、身体の機能を回復に向けて働く神経系で、休息や睡眠状態で活動が高まり、心拍数を減少し、消化管の運動を亢(こう)進する。

設問の通りです。

自律神経には交感神経と副交感神経があります。片方が亢進すると片方が低下するなどアクセルとブレーキのような働きをします。睡眠時には副交感神経が優位となり、身体を回復するために心拍数を落ち着かせ、消化菅運動を亢進して腸の動きが活発となります。

選択肢3. 睡眠と覚醒のリズムは、体内時計により約1日の周期に調節されており、体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害を、概日リズム睡眠障害という。

設問の通りです。

概日リズム睡眠障害とは、体内時計と昼夜のサイクルが合わず、適切な時間に睡眠をとることが出来ないなど日常生活に困難をきたすような睡眠障害です。

選択肢4. 睡眠と食事は深く関係しているため、就寝直前の過食は、肥満のほか不眠を招くことになる。

設問の通りです。

就寝時間に近い時間での過食はエネルギーの取り過ぎによる肥満だけでなく、消化活動が睡眠を妨げることで睡眠不足や不眠を招くことにつながります。

選択肢5. 脳下垂体から分泌されるセクレチンは、夜間に分泌が上昇するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムの調節に関与している。

誤りです。

×セクレチン→〇メラトニン

メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモン。睡眠・覚醒のリズム調整をする働きがあります。

セクレチンは十二指腸から分泌されるホルモンです。

まとめ

睡眠に関するホルモンはしっかりと覚えましょう。

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03

睡眠に関する問題です。

選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 入眠の直後にはノンレム睡眠が生じ、これが不十分な時には、日中に眠気を催しやすい。

正しいです。文のとおりです。

レム睡眠とは、脳が活発に働いており、

記憶の整理や定着が行われている睡眠段階です。

急速眼球運動を伴います。

ノンレム睡眠とは、大脳が休息していると考えられており、

急速眼球運動を伴わない睡眠段階です。

疲労回復に重要な役割を果たすと言われています。

つまり、ノンレム睡眠が十分にとれていないと疲れが残っており、

眠気を催しやすくなります。

選択肢2. 副交感神経系は、身体の機能を回復に向けて働く神経系で、休息や睡眠状態で活動が高まり、心拍数を減少し、消化管の運動を亢(こう)進する。

正しいです。文のとおりです。

選択肢3. 睡眠と覚醒のリズムは、体内時計により約1日の周期に調節されており、体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害を、概日リズム睡眠障害という。

正しいです。文のとおりです。

選択肢4. 睡眠と食事は深く関係しているため、就寝直前の過食は、肥満のほか不眠を招くことになる。

正しいです。文のとおりです。

食事は寝る2~3時間前に済ませておくことが大切です。

夜間は消化酵素の分泌が減少するため、

過食は消化しきれなかった食物が胃に残り、不眠につながります。

また、空腹でも睡眠不足の原因になります。

選択肢5. 脳下垂体から分泌されるセクレチンは、夜間に分泌が上昇するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムの調節に関与している。

誤りです。

睡眠と覚醒のリズム調節に関与しているホルモンはメラトニンで、

脳の松果体から分泌されています。

セクレチンは胃腸ホルモンの一つです。

十二指腸から分泌されます。

膵液の分泌を促し、胃液の分泌を抑えます。

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