第二種衛生管理者 過去問
令和6年10月公表
問27 (労働生理 問7)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第二種 衛生管理者試験 令和6年10月公表 問27(労働生理 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経節といい、末梢(しょう)神経系では神経核という。
  • 小脳は、随意運動、平衡機能などの調整に関与しており、小脳が侵されると運動失調が生じる。
  • 体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。
  • 自律神経系は、内臓、血管、腺などの不随意筋に広く分布し、各種臓器の消化、呼吸、循環などの機能を意志とは関係なく調節している。
  • 交感神経と副交感神経は、同一器官に分布していても、その作用はほぼ正反対であり、例えば、交感神経は心拍数を増加し、消化管の運動を抑制するが、副交感神経は心拍数を減少し、消化管の運動を亢(こう)進する。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

神経系に関する基本的な知識を問う問題です。

選択肢1. 神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経節といい、末梢(しょう)神経系では神経核という。

神経細胞の細胞体が集合しているところに関しての呼称としては、中枢神経系においては「神経核」といい、末梢神経系では「神経節」といいます。中枢神経系と末梢神経系では呼称が異なります。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢2. 小脳は、随意運動、平衡機能などの調整に関与しており、小脳が侵されると運動失調が生じる。

小脳は、随意運動の調節や身体の姿勢やバランスをとるという平衡機能を担うため、小脳が損傷を受けてしまうと、運動失調につながる可能性があります。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢3. 体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。

体性神経には、感覚器官からの情報を中枢に伝える役割がある「感覚神経」と中枢からの命令を運動器官に伝える役割がある「運動神経」の2種があります。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢4. 自律神経系は、内臓、血管、腺などの不随意筋に広く分布し、各種臓器の消化、呼吸、循環などの機能を意志とは関係なく調節している。

自律神経系は、内臓や血管及び腺などの不随意筋に広く分布しています。自律神経系は各種臓器の消化や呼吸及び循環などの機能を人が意識することなしに、反射的に調節する役割があります。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢5. 交感神経と副交感神経は、同一器官に分布していても、その作用はほぼ正反対であり、例えば、交感神経は心拍数を増加し、消化管の運動を抑制するが、副交感神経は心拍数を減少し、消化管の運動を亢(こう)進する。

自律神経は交感神経と副交感神経の2種類があります。両者の作用は正反対です。交感神経は、心拍数の増加と消化管の運動を抑制し、身体の機能をより活動的に調節する役割があります。副交感神経は、心拍数を抑え、消化管の活動を亢進させる役割があります。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

参考になった数24

02

神経系の基礎的な知識問題です。

 

神経系の構成は以下の様になります。

・中枢神経系(脳・脊髄など)

 

末梢神経系 ー 体性神経

       ー運動神経(遠心性神経)

                        ー感覚神経(求心性神経)

 

        ー 自律神経

       ー交感神経

                        ー副交感神経

選択肢1. 神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経節といい、末梢(しょう)神経系では神経核という。

誤りです。【正解】

 

神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経核といい、末梢神経系では神経節といいます。

問題文では、逆に記載されています。

 

神経節は、末梢神経の途中で局部的に神経細胞が集合して太くなり,結節状になっている部分です。

選択肢2. 小脳は、随意運動、平衡機能などの調整に関与しており、小脳が侵されると運動失調が生じる。

正しいです。

 

小脳の主な機能は下記の通りです。

・身体のバランスをとる

姿勢を保持する

運動をスムーズに行えるようにする

 

その為、小脳の機能が失われると、運動失調、平衡感覚の障害などが生じます。

運動を行う時、大脳からの運動命令と、運動を始めた手足からの感覚の情報の両方が小脳に入り、それらの情報を整理してスムーズな動きを行う様に調整します。

選択肢3. 体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。

正しいです。

 

感覚神経:身体からの情報(感覚)を中枢神経や脳に伝える経路の神経です。

運動神経:中枢神経や脳から運動の命令を身体に伝える経路の神経です。

 

感覚神経を求心性神経、運動神経を遠心性神経ともいいます。

選択肢4. 自律神経系は、内臓、血管、腺などの不随意筋に広く分布し、各種臓器の消化、呼吸、循環などの機能を意志とは関係なく調節している。

正しいです。

 

自律神経系には、互いに逆の機能を有する、交感神経と副交感神経の2つがあります。

 

自律神経系は、脳や中枢と内臓・血管などを繋ぎ、基本的な生命活動に係わる呼吸、循環、消化、吸収、代謝などを無意識的に調整してます。

 

交感神経:活動するときに働く神経で、心拍数アップ、消化器官の活動低下、発汗などを促進します。

副交感神経:休息やリラックスをするときに働く神経で、交感神経と逆の働きをします。

 

自律神経系に対し、運動や知覚のような機能を司る神経は体性神経系といいます。

選択肢5. 交感神経と副交感神経は、同一器官に分布していても、その作用はほぼ正反対であり、例えば、交感神経は心拍数を増加し、消化管の運動を抑制するが、副交感神経は心拍数を減少し、消化管の運動を亢(こう)進する。

正しいです。

 

交感神経:活動するときに働く神経で、心拍数アップ、消化器官の活動低下、発汗などを促進します。

副交感神経:休息やリラックスをするときに働く神経で、交感神経と逆の働きをします。

参考になった数11

03

神経系の総合問題です。

選択肢1. 神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経節といい、末梢(しょう)神経系では神経核という。

誤りの内容です。

中枢神経系では「神経核」,

末梢神経系では「神経節」です。

選択肢2. 小脳は、随意運動、平衡機能などの調整に関与しており、小脳が侵されると運動失調が生じる。

正しい内容です。

小脳は運動を司ります。

選択肢3. 体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。

正しい内容です。

体性神経は感覚神経と運動神経に分けることができます。

選択肢4. 自律神経系は、内臓、血管、腺などの不随意筋に広く分布し、各種臓器の消化、呼吸、循環などの機能を意志とは関係なく調節している。

正しい内容です。

別の選択肢でも登場しますが,

自律神経は交感神経,副交感神経に分けることができます。

 

休んでいる時や運動している時など,

活動内容に応じて臓器,血管等が交感神経,副交感神経の支配を受けて動いています。

選択肢5. 交感神経と副交感神経は、同一器官に分布していても、その作用はほぼ正反対であり、例えば、交感神経は心拍数を増加し、消化管の運動を抑制するが、副交感神経は心拍数を減少し、消化管の運動を亢(こう)進する。

正しい内容です。

狩りをする時のイメージをすると,

覚えやすいとよく言われます。

 

獲物を見つけた時に,

消化管の亢進や膀胱が緩んだらトイレに行きたくて狩りどころではありません。

心拍数が減少すると酸素供給が困難になり,

身体的なパフォーマンスが低下します。

 

逆に休んでいる時に優位になるのが,

副交感神経です。

まとめ

神経系は頻出事項ですので,

正解して欲しい問題でした。

参考になった数3