第二種電気工事士の過去問
令和3年度上期 午後
一般問題 問6

正解は２です。

この問題は出題科目「電気の基礎理論」からの出題です。

この問題では下記の知識を求められています。

＜必要知識＞

◯単相２線式の電圧降下を計算できる。

この知識は電気工事の際に常に念頭に置くべき知識です。

この必要知識に伴う計算式は下記です。

＜必要計算式＞

・単相２線式の電圧降下＝２× 電線の抵抗 r × 電流 I

それでは上記の必要知識及び計算式を使って問題を解いていきます。

まず２つの抵抗負荷にそれぞれ５［A］流れているので、

電源から送り出される総電流は、

５［A］＋５［A］＝１０［A］になります。

この１０［A］が２つの r₁ に流れる時の電圧降下は、単相２線式の電圧降下の式から

２× ０.０５［Ω］× １０［A］＝１［V］になります。

次に r_２ の電圧降下を計算します。

r_２ に流れる電流は分岐点bで分流された５［A］になるので、この値を式にあてはめると、

２× ０.１［Ω］× ５［A］＝１［V］になります。

抵抗負荷にかかる電圧は１００［V］のため、この電圧に電線の電圧降下分を足すと、

１［V］＋１［V］＋１００［V］＝１０２［V］

正解は２になります。

１：×

２：○

３：×

４：×

単相2線式の電圧降下は以下の式で求められます。

V＝2Ir

　I：電流

　r：抵抗

まず、回路のc-c'間の抵抗0.1Ωと電流5Aを代入します。

V＝2×5×0.1

＝1[V]

この1Vがb-c間での電圧降下分となりますので、b-b'間の電圧は以下のようになります。

V_b-b'＝V_c-c'+1＝101[V]

同様にa-a'間を求めますが、b-b'間とc-c'間に流れている電流を考慮すると、電流I=(I_b+I_c)となります。

求めた電流の値から、a-a'間の電圧降下V_aはV=2Irに代入すると以下のようになります。

V_a＝2×(I_b+I_c)×r＝2×(5+5)×0.1＝2×10×0.1

＝2[V]

以上から、a-a'間の電圧は以下のように求めることができます。

V_a-a'＝V_b-b'+2＝102[V]

よって、2が正解となります。

正解は、　2　です。

単相2線式における、電線の電圧降下を踏まえて、電源電圧を求める問題です。

以下の手順で解答していきます。

①ｂ－ｂ‘間の電圧値を求めます。

単相2線式において、電圧降下を示す式は下記になります。

電圧降下（Ｖ）＝2ｒｌ

※ｒは、ｒ１やｒ２を指します。

※ｌは、そこに流れる電流値を指します。

ｂ→ｃ→ｃ‘→ｂ’には、5Ａが流れますので、上記式によりｂ→ｃ→ｃ‘→ｂ’間

の電圧降下は、2×0.1×5＝1となり、1Ｖの電圧降下となります。

よって、ｂ－ｂ‘間の電圧値は、101Ｖとなります。

②同じ要領でｂ－ｂ‘間の電圧値から、a－a‘間の電源電圧値を求めます。

ｂ→b‘には、5Ａ流れますので、a→b、b‘→a’には、ｂ→ｃ→ｃ‘→ｂ’の5Ａと

合わせて10Ａが流れます。上記式によりa→b→b‘→a’間の電圧降下は、

2×0.05×10＝1となり、1Ｖの電圧降下となります。よって、b－ｂ‘間の電圧値は、

101Ｖですので、a－a‘間の電源電圧値は、102Ｖとなります。

よって、正解は、　2　です。