この問題は単線図を正確に複線図に変換した上で、最少電線本数(心線数)を導けるかがポイントです。
⑦で示す部分の配線は階段照明用の配線で各階にはそれぞれスイッチが設置されています。なのでまずは各階の情報を一つずつ整理していきます。
【1階】・電源線(c)×2C(黒:+、白:-)
・3ロスイッチ線×3C(黒:+、白:共通線1、赤:共通線3)
・階段灯×2C(黒:器具、白:-)
・⑦で示す部分の配線×?
【2階】・立上線(1階から2階へのワタリ線)×?
・4ロスイッチ線×4C(白:共通線1、黒:共通線3、白:共通線2、黒:共通線4)
・階段灯×2C(黒:器具、白:-)
【3階】・3ロスイッチ線×3C(黒:器具線、白:共通線1、赤:共通線3)
以上となり、この配線が3ロスイッチと4ロスイッチを用いた結線(3ロ-4ロ-3ロ)というのが分かります。
ですのでスイッチの電源線と負荷(器具)線を1階又は3階どちらにするかで電線条数が変わります。
問題では最小電線条数となっているため電源は1階、負荷は3階とします。
また、配線図ではジョイントボックスは一か所のように見えますが、照明器具が壁付なので壁内にアウトレットボックスが仕込まれていると推測できますので接続箇所は3箇所となります。
3箇所の接続状況は以下となります。
【ジョイントボックス1階】
・電源+、×2(電源線、1階3ロスイッチ)
・電源-、×2(電源線、階段灯)
・共通線1、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)
・共通線3、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)
【1階階段灯】
◎電源-、×2(1階器具から2階器具へのワタリ線)丸
◎共通線1、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)
◎共通線3、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)
・負荷(器具線)×2(1階器具から2階器具へのワタリ線)
【2階階段灯】
・電源-、×2(1階器具から2階器具へのワタリ線)
・共通線1、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)
・共通線3、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)
・共通線2、×2(3階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)
・共通線4、×2(3階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)
・負荷(器具)線×2(3階3ロスイッチから2階器具)
以上のようになります。上記◎が⑦で示す部分の配線になりますので条数は3となります。