第二種電気工事士の過去問
令和4年度下期 午後
配線図 問7

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問題

第二種 電気工事士試験 令和4年度下期 午後 配線図 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

図は、木造3階建住宅の配線図である。この図に関する次の問いに対して、答えを1つ選びなさい。

【注意1.】屋内配線の工事は、特記のある場合を除き600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF)を用いたケーブル工事である。
【注意2.】屋内配線等の電線の本数、電線の太さ、その他、問いに直接関係のない部分等は省略又は簡略化してある。
【注意3.】漏電遮断器は、定格感度電流30mA、動作時間0.1秒以内のものを使用している。
【注意4.】選択肢(答え)の写真にあるコンセント及び点滅器は、「JIS C 0303:2000構内電気設備の配線用図記号」で示す「一般形」である。
【注意5.】ジョイントボックスを経由する電線は、すべて接続箇所を設けている。
【注意6.】3路スイッチの記号「0」の端子には、電源側又は負荷側の電線を結線する。

⑦で示す部分の最少電線本数(心線数)は。
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この過去問の解説 (2件)

01

本問は、2つの3回路スイッチと4回路スイッチで、1階の照明と2階の照明を点滅させるときに、電源と3回路スイッチの配線のジョイントボックスから、1階照明まで来る電路の電線の芯数を問う問題です。

3回路スイッチは、1階と3回にあり、1階の照明と2階の照明を同時に点滅させます。2階には4回路スイッチ、3回に3回路スイッチがあります。

複線図を描くと、1階の3回路スイッチの1と2は、2階の4回路スイッチの1と3にそれぞれ接続され、4回路スイッチの2と4は、3回の3回路スイッチの1と3にそれぞれ接続されます。

Cからの100V電源は、接地側の配線は、1階の照明の接地側に接続され、非接地側の配線は、1階の3回路スイッチの0に接続されます。

2階の照明の接地側の配線は、1階の照明の接地側から来て接続され、非接地側の配線は、3回の3回路スイッチの0に接続されます。また、1階、2階の照明の非接地側の配線がお互いに接続されます。

以上から、1階の⑦の配線が出るジョイントボックスから、1階照明までの配線は、1階の3回路スイッチの1と3から来る配線と、電源の接地側配線となります。

選択肢1. 2

×

選択肢2. 3

1階の⑦の配線が出るジョイントボックスから、1階照明までの配線は、1階の3回路スイッチの1と3から来る配線と、電源の接地側配線、以上の3本の配線が⑦の配線です。

選択肢3. 4

×

選択肢4. 5

×

まとめ

この照明のスイッチがどこに有るかは、良く図面を見ないと、1階、2階までは気づいても、3回の3回路スイッチは見逃しやすいです。4回路スイッチがあることで、3回路スイッチが2か所あることが分かっていれば、問題ありません。

また、解説で長々と書いていますが、複線図を描けば、一目で分かる図が示せ、⑦の配線がすぐに分かります。

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02

この問題は単線図を正確に複線図に変換した上で、最少電線本数(心線数)を導けるかがポイントです。

⑦で示す部分の配線は階段照明用の配線で各階にはそれぞれスイッチが設置されています。なのでまずは各階の情報を一つずつ整理していきます。

【1階】・電源線(c)×2C(黒:+、白:-)

   ・3ロスイッチ線×3C(黒:、白:共通線1、赤:共通線3)

   ・階段灯×2C(黒:器具、白:-)

   ・⑦で示す部分の配線×?

【2階】・立上線(1階から2階へのワタリ線)×?

   ・4ロスイッチ線×4C(白:共通線1、黒:共通線3、白:共通線2、黒:共通線4)

   ・階段灯×2C(黒:器具、白:-)

【3階】・3ロスイッチ線×3C(黒:器具線、白:共通線1、赤:共通線3)

以上となり、この配線が3ロスイッチと4ロスイッチを用いた結線(3ロ-4ロ-3ロ)というのが分かります。

ですのでスイッチの電源線と負荷(器具)線を1階又は3階どちらにするかで電線条数が変わります。

問題では最小電線条数となっているため電源は1階、負荷は3階とします。

また、配線図ではジョイントボックスは一か所のように見えますが、照明器具が壁付なので壁内にアウトレットボックスが仕込まれていると推測できますので接続箇所は3箇所となります。

3箇所の接続状況は以下となります。

【ジョイントボックス1階】

 ・電源+、×2(電源線、1階3ロスイッチ)

 ・電源-、×2(電源線、階段灯) 

 ・共通線1、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ) 

 ・共通線3、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)

【1階階段灯】

 ◎電源-、×2(1階器具から2階器具へのワタリ線)丸

 ◎共通線1、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)

 ◎共通線3、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ) 

 ・負荷(器具線)×2(1階器具から2階器具へのワタリ線) 

【2階階段灯】

 ・電源-、×2(1階器具から2階器具へのワタリ線) 

 ・共通線1、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)

 ・共通線3、×2(1階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)

 ・共通線2、×2(3階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)

 ・共通線4、×2(3階3ロスイッチ、2階4ロスイッチ)

 ・負荷(器具)線×2(3階3ロスイッチから2階器具)

以上のようになります。上記◎が⑦で示す部分の配線になりますので条数は3となります。

選択肢1. 2

上記解説の内容と一致しないので不適切です。

選択肢2. 3

上記解説の内容と一致するので適切です。

選択肢3. 4

上記解説の内容と一致しないので不適切です。

選択肢4. 5

上記解説の内容と一致しないので不適切です。

まとめ

室内の階段灯のスイッチとして3ロ、4ロ、3ロ結線が良く採用されています。

電源側と負荷側を変化させるだけで、条数は変わります。またこの問題では配線図を読み取れないと複線図に変換するのは厳しいです。

見慣れない図記号(立下げ、立上り等)や壁付照明内での結線など一歩踏み込んだ形の問題となっていますので、まずはひとつずつ理解を深めていけるよう勉強に励んでください。

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