あん摩マッサージ指圧師の過去問
第25回(2017年)
午前 問57

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第25回(2017年) 午前 問57 (訂正依頼・報告はこちら)

手の腱鞘炎について正しいのはどれか。
  • 1回の外力により起こる。
  • ドケルバン病は手関節橈側に起こる。
  • 槌指の原因である。
  • 局所の発赤を認める。

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この過去問の解説 (3件)

01

腱鞘炎とは、腱鞘に炎症が起きた状態を指し、手の腱鞘炎の代表例として、ドケルバン病とばね指があります。

選択肢1. 1回の外力により起こる。

腱鞘炎は手を繰り返しの使用による機械的刺激によって生じる炎症であり、細菌感染や女性ホルモンの関与など様々な要因が考えられています。

選択肢2. ドケルバン病は手関節橈側に起こる。

ドケルバン病は、第1腱区画に生じる炎症であるため、手関節の橈側に疼痛が生じます。なので、これが正解であると考えられます。また、理学検査では、アイヒホッフテスト、フィンケルシュタインテストが陽性となります。アイヒホッフテストは母指を中に入れて手を握り、その状態で手関節を尺屈させるたとき、橈側に痛みが生じたら陽性となります。昔の書籍ではこの方法をフィンケルシュタインテストと説明されていましたが、それは誤りです。現在のフィンケルシュタインテストは、母指を検査者が握り、母指と手関節を尺屈させるように引っ張り、橈側に痛みが生じれば陽性となります。

選択肢3. 槌指の原因である。

槌指は、別名マレット変形と言い、突き指によりDIP関節が木槌のように曲がって変形した状態のことを指します。これは指の変形であるため、腱鞘炎ではありません。

選択肢4. 局所の発赤を認める。

腱鞘炎であるため、炎症所見が確認されます。炎症所見(炎症の五大徴候)とは、発赤、熱感、腫脹、疼痛、炎症による機能障害であり、これも正解である可能性があります。

まとめ

ドケルバン病は長母指外転筋と短母指伸筋が第1腱区画を通過する部位で起こる腱鞘炎です。

ばね指は手掌側の中手指節関節(MP関節)部の屈筋腱に起こる腱鞘炎で、指を屈伸させると引っかかり伸ばせず、無理に伸ばそうとするとばねのように動くのが特徴的です。

どちらも日常的によく手を使う方に多くみられ、女性に多いとされます。

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02

長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の狭窄性腱鞘炎の事。

腫脹、圧痛、熱感、硬結、手関節、第1指運動時痛

フィンケルスタインテスト陽性

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03

ドケルバン病は短母指屈筋と母指外転筋の腱鞘が手関節橈側部で発症する腱鞘炎のことを言います。
手の使用頻度の高い職業や、妊娠後期および出産直後の女性に多く発症します。
また、近年ではスマホの使用頻度多い若者にも多く発症しています。
フィンケルスタインテストが診断法として有名です。

1.1回の外力により起こる。
  腱鞘炎は繰り返す運動による物理的、機械的刺激により発症します。
  細菌感染や、リウマチによる原因もあります。

3.槌指の原因である。
  槌指(マレット変形)とは指の第1関節が木槌のように曲がった状態のことをいいます。
  ボールなどが指先に当たった時などに生じます。いわゆる突き指です。

4.局所の発赤を認める。
  炎症の5兆候に「発赤」「熱感」「腫脹」「疼痛」「機能障害」がありますので、腱鞘の炎症である以上、不正解とは言えない解答です。

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