問題
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Ⅰb 抑制を利用し、最も効果的に筋を弛緩させる刺激部位はどれか。
1 .
筋腱移行部
2 .
最大筋腹部
3 .
関節裂隙部
4 .
拮抗筋起始部
( あん摩マッサージ指圧師国家試験 第28回(2020年) 午後 問71 )
1b抑制とは、
筋繊維と腱の移行部にあるゴルジ腱器官による反射です。
腱が強く引っ張られる感覚を察知すると、
主導筋が弛緩、拮抗筋が緊張します。
筋腱移行部にゴルジ腱器官が存在しますので、
これが正解であると考えられます。
筋腹部は、筋繊維で構成されています。
関節裂隙部は、関節と関節の間の隙間のことをいいます。
筋の起始部は腱によって骨に付着しています。
筋の解剖と生理について再確認しておきましょう。
Ⅰb抑制とは、筋肉や腱の過剰な牽引による断裂をしないように、筋収縮を抑制する反射の事を言います。
求心性のIb感覚ニューロンから、抑制性介在ニューロンを介し、α運動ニューロンを抑制します。
この反射を利用したストレッチにPNFがあるので、同時に覚えておくと良いでしょう。
筋腱移行部には腱の伸張を感知する腱紡錘があり、Ⅰb求心性線維によって、その伸張感覚が伝えられると、α運動ニューロンが抑制されて、錘外筋(骨格筋)が弛緩します。
筋腹内の中には、骨格筋の伸張を感知する筋紡錘があり、Ia 求心性線維によってその伸長感覚が伝えられると、γ運動ニューロンにより、筋紡錘の中の錘内筋が収縮します。
因みに、手の筋肉内の筋紡錘はとても多く、そのため複雑な動きの制御が可能となります。
この機構には関係ありません。
抑制性介在ニューロンによって筋の収縮が抑制されます。この機構をうまく利用したものが、PNFストレッチになります。
筋紡錘、腱紡錘におけるメカニズムは非常に難解のため、図に書いてジックリ学習する必要があります。筋紡錘はγ運動ニューロンとⅠa求心性線維が抑制的に働き弛緩し、腱紡錘はα運動ニューロンとⅠb求心性線維により収縮すると、それぞれペアで理解するようにすると良いでしょう。