あん摩マッサージ指圧師の過去問 第28回(2020年) 午後 問72
この過去問の解説 (3件)
体性・自律神経反射は、
皮膚や筋肉に体性感覚刺激を与えると
内臓に反応が誘発される作用をいいます。
月経痛は子宮の収縮などにより生じます。
Th5-Th9は、
胃や小腸、大腸、膵胆肝系などの消化器系と関連しています。
TH10-L1は、
子宮などの生殖器系と関連していますので、
これが正解であると考えられます。
L3-L5は、体性・自律神経反射に影響する内臓との関連はみられません。
S2-S4は、大腸や腎臓、膀胱などと関連しています。
デルマトームは、脊髄神経の支配する皮膚の感覚領域を示したものです。
体性・自律神経反射を利用した治療の際にも用いられます。
体性-自律神経反射を利用した月経痛の治療という観点では、知覚過敏体における内臓との関連する皮膚分節をみるとわかりやすいでしょう。
心臓はC3-C4,T2-T8
肺は、C3-C4,T2-T9
胃は、T6-T12
肝は、C3-C4,T7-T10
胆のうは、T7-T11
腸は、T9-T12
腎は、T12-L1
子宮は、T10-L1→月経痛は、このレベルの皮膚分節にあたります。
前立腺は、T2-T8,S1-S3
となっています。
また、交感神経遠心路や、副交感神経求心路も自律神経の反射弓が機能しているため、治療としては非常に複雑な理論となります。
T5-T9は、交感神経遠心路のうち、大内臓神経を介し、腹腔神経節を通り肝臓、脾臓、胃腸管、すい臓、腎臓に分布します。
T10-L1は、交感神経求心路としても、内臓に関与する知覚過敏帯としても、生殖器や子宮と関連するため、正答となります。
L3-L5という括りに該当する自律神経求心路や遠心路はありません。
S2-S4は副交感神経求心路として、直腸、膀胱、生殖器へ分布します。
体性-内臓反射にもとづく月経痛の治療を行う場合、交感神経遠心路を介して、内臓効果器へ伝える必要があります。
Th5 - Th9は、交感神経を介し、腹腔神経節からの胃・脾臓・腎臓・副腎・小腸へのアプローチとなります。
Th10 - L1は、交感神経を介し、上腸間膜動脈神経節からの、子宮・大腸・膀胱などへのアプローチとなるため正答となります。
L3 - L5ですが、交感神経系の節前ニューロンの細胞体は、T1からL2もしくは、L3までの中間外側核に存在し、体性-自立神経反射を利用する場合には適切とは言えません。
S2 - S4は、副交感神経を介し、骨盤内臓神経を介してから、膀胱や大腸へのアプローチとなります。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。