あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午前 問6

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午前 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

疫学研究法について対象者に介入が行われるのはどれか。
  • 臨床試験
  • 横断研究
  • コホート研究
  • 症例対照研究

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

介入研究とは、研究者自身が対象者の観察を行うだけでなく、対象者に直接介入して行う事象を元に、どう変化するかの観察をする研究方法です。

1、臨床研究は、人に対して行う研究の総称です。

対象者に対して薬の投与、放射線治療、手術など、研究者が直接介入して変化を観察するものを「臨床試験」と言います。

また、厚生労働省から、薬・医療機器として使用する承認を得るために行う試験を「治験」と言います。

2、横断研究とは、ある時点でのデータを収集・調査し、評価を行う研究です。

特定の対象に対して行うものであり、既存のデータを使用するため過去や将来といった縦断データは調査しません。この研究はデータの収集・調査以外に実行するものはないので、研究費用や時間のコストが少なく済む利点があります。既存のデータであるが故に、研究目的とは別の心理的・事象的なバイアスが懸念されます。

3、コホート研究は、特定の疾病を研究する上で、二つに分けた対象者集団をそれぞれ追跡観察し、結果を見る研究です。

対象者はその疾病に罹る可能性の高い要因を持つ集団(曝露群)と持たない集団(非曝露群)の二つに分けられます。

また、特定の疾病を研究するのではなく、曝露要因を特定してその曝露群・非曝露群を追跡することで、曝露要因から発生する疾病(例えば喫煙を曝露要因とするものなど)を研究することにも用いられます。

4、症例対照研究は、特定の疾病に罹患した対象者とその疾病に罹患した経験のない対象者に対して行われる研究で、過去のデータを遡ることで要因を見つけ出す研究です。

疾病の罹患の有無以外の背景因子が同程度の対象者と比較(=症例対照)することが前提となり、対象者を探すことが難点となります。

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02

 疫学研究法において介入研究とは、【対象者に曝露を与えることで、その帰結を観察するもの】です。

1 .臨床試験は、医薬品を対象者へ投与し、その曝露などを観察するもので、正答となります。

2 .横断研究は、ある集団のある時系列の健康状態と病気の有無に対し、要因の有無を調査し、関連性を明らかにする研究法です。

3 .コホート研究は、要因となるものに対して、曝露群と非曝露群に分類し、疾病の発症に対して追跡調査を行う研究です。

4 .症例対照研究は、「症例に属するグループ」とそれにマッチした「対照となるグループ」の2群の間において、曝露状況を比較するものです。

ただし思い込みなど、バイアスの影響を受けやすい研究です。

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03

疫学とは、疾病の原因などから原因を究明し予防することです。

疫学研究の方法には、「記述疫学」「分析疫学」「介入疫学」の三種類があります。

介入疫学とは、分析疫学によって疾病との因果関係があると思われる要因(危険因子・予防因子)について、除去あるいは適用などの「介入」し、集団を一定期間観察しながら、疾病の増減を確認する研究方法です。

選択肢1. 臨床試験

正解です。臨床試験は、新しい治療法について実際の患者を対象とし、その効果や安全性などを確認するための方法で、介入疫学となります。

選択肢2. 横断研究

横断研究は、分析疫学のひとつで、集団の一時点での疾病のデータを比較する研究です。

選択肢3. コホート研究

コホート研究(前向き研究)は、特定の要因に曝露した集団と、非曝露の集団とに分け、一定期間追跡することで、疾病の発生率を比較し関連を調べる分析疫学の手法です。

選択肢4. 症例対照研究

症例対照研究(後ろ向き研究)とは、分析疫学の手法のひとつで、ある疾病に罹った郡と罹っていない郡の、両郡における過去の生活習慣を比較する方法です。

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