あん摩マッサージ指圧師の過去問 第29回(2021年) 午後 問22
この過去問の解説 (3件)
前腕内側から小指に響く部分というのは、
「ファニーボーン」と呼ばれる、肘をぶつけるとジーンと響く部分で、
前腕内側上顆後面にある尺骨神経溝から尺骨神経が触れます。
ここにある経穴は、
【手の太陽小腸経】の「小海」です。
因みに、漢字違いの
「少海」は、【手の少陰心経】で、
上腕骨内側上顆の前面にあり、神経は正中神経となります。
その他、尺骨神経上の経穴としては、
【手の少陰心経】の
霊道、通里、陰郄、神門と4つが連なってありますが、前腕下部の手首周囲の場所になります。
按圧すると前腕内側から小指にひびくということは尺骨神経の走行上でかつ、解剖上神経に触れやすい尺骨神神経溝に存在する経穴が正答となります。
1.支正
支正は手の太陽小腸経に属しています。
解剖:尺骨神経。
部位:尺骨内縁と前腕後内側、尺側手根屈筋の間、手関節背側横紋の上方5寸に存在します。
2.少海
少海は手の少陰心経に属しています。
解剖:正中神経・尺骨神経
部位:上腕骨肘前内側、上腕骨内側上顆の前縁に存在際します。
3.曲沢
曲沢は手の厥陰心包径に属しています。
解剖:筋皮神経
部位:上腕二頭筋腱の内方の陥凹部となります。
4.小海
小海は手の太陽小腸経に属しています。
解剖:尺骨神経
部位:肘頭と上腕骨内側上顆の間の陥凹部
小海は尺骨神経後に存在し、但し書きにて『圧すると前腕内側から小指にひびく』とあるので正答となります。
正解は小海です。
×
「支正」は、前腕後内側尺側内縁と、
尺側手根屈筋の間、
手関節背側横紋の上方5寸にとる経穴です。
×
「少海」は、
肘の横紋の上、上腕骨内側上顆の橈側にとる経穴です。
×
「曲沢」は、
肘窩横紋上で、上腕二頭筋腱の尺側にとる経穴です。
○
「小海」は、
肘関節を軽く屈曲し、尺骨神経溝中にとる経穴です。
尺骨神経は、上腕の内側から前腕の内側を走行し、
小指側の感覚と手指や手首の運動を支配しています。
小海を按圧すると、
尺骨神経を圧迫し、その走行部位にあたる
前腕内側から小指にひびきます。
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