美容師の過去問
第48回
公衆衛生・環境衛生 問4

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第48回 美容師国家試験 公衆衛生・環境衛生 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

日本の四季と疾病に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 春季には、スギやヒノキによる花粉症の患者が多くなる。
  • 梅雨明け直後は、多くの人が十分に暑さに慣れていないため、熱中症リスクが高くなる。
  • 夏季には、ウイルス性の食中毒の発生件数がピークとなる。
  • 冬季には、季節性インフルエンザの患者が多くなる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

国家試験のための勉強というよりは、普段の生活なかでのイメージも問題を解くうえで役立つかと思います。

ただ、3については夏と食品のイメージが逆に落とし穴になる可能性があります。

生活のなかでの感覚的なイメージと理論、知識を結びつけることで、より理解が深まるはずです。

選択肢1. 春季には、スギやヒノキによる花粉症の患者が多くなる。

これは実際に経験がある方も多いのではないでしょうか。

春の花粉症として特に有名なものはスギですが、ヒノキも春に花粉症を引き起こす原因になります。

選択肢2. 梅雨明け直後は、多くの人が十分に暑さに慣れていないため、熱中症リスクが高くなる。

梅雨明け直後は、多くの人が十分暑さに慣れていません。

うまく汗をかくことができず、発汗量が不十分でからだに熱がこもりやすくなり、熱中症のリスクが高まります。

発汗による体温調節については、保健の教科書あわせて確認しましょう。

選択肢3. 夏季には、ウイルス性の食中毒の発生件数がピークとなる。

夏は食べ物が傷みやすいイメージがあり、ぱっと見は正解選択肢であるような気がしてしまいますが、正しくは「冬季」です。

これは、「ウイルス性」という部分に注目して、ウイルスの特徴を考えると納得しやすいです。

ウイルスは温度と湿度が低い環境、つまり涼しくて乾燥している環境をで感染力が高まります。

冬は気温が低く、乾燥するため、ウイルスにとって都合のいい環境なのです。

そのため、ウイルス性の食中毒は冬に多く発生しています。

選択肢4. 冬季には、季節性インフルエンザの患者が多くなる。

これもなんとなく経験からわかる方も多いのではないでしょうか。

ウイルスは気温と湿度が低い環境で感染力が強くなりますが、私たちのもつ粘膜の働きは、気温と湿度が低い環境で弱まってしまいます。

ウイルスが非常に侵入しやすい状況が出来上がってしまうため、季節性インフルエンザは冬に流行しやすくなります。

参考になった数18

02

公衆衛生・環境衛生に関する問題です。

選択肢1. 春季には、スギやヒノキによる花粉症の患者が多くなる。

・・・・正しい文章です。

選択肢2. 梅雨明け直後は、多くの人が十分に暑さに慣れていないため、熱中症リスクが高くなる。

・・・・正しい文章です。

選択肢3. 夏季には、ウイルス性の食中毒の発生件数がピークとなる。

・・・・誤った文章です。正しくは夏季ではなく、冬季に発生件数がピークになります

選択肢4. 冬季には、季節性インフルエンザの患者が多くなる。

・・・・正しい文章です。

まとめ

よって、【夏季には、ウイルス性の食中毒の発生件数がピークとなる。】が誤った文章でこの問の正解になります。

参考になった数4

03

日本には四季があり、気温や空気の状態がそれぞれ異なるため、流行する疾病にも違いがあります。

選択肢1. 春季には、スギやヒノキによる花粉症の患者が多くなる。

地域にもよりますが、スギ花粉とヒノキ花粉が多く飛散するのは、2月から4月くらいです。

それにともなって、花粉症の患者も多くなります。

よって正しいです。

選択肢2. 梅雨明け直後は、多くの人が十分に暑さに慣れていないため、熱中症リスクが高くなる。

人間の体は暑さを感じると汗をかいて体温調節をしますが、体が暑さに慣れていない梅雨明けは、上手に汗をかくことが出来ず、体温を下げにくくなってしまいます。

よって正しいです。

選択肢3. 夏季には、ウイルス性の食中毒の発生件数がピークとなる。

ウイルスの感染力が強くなる環境は、気温が低く、空気が乾燥している状態ですので、夏季ではなく、冬季がそれに当てはまります。

よって誤りです。

選択肢4. 冬季には、季節性インフルエンザの患者が多くなる。

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって発症します。

上に記したように、ウイルスが活発になる環境は、気温が低いことと乾燥していることですので、冬季にインフルエンザ患者が多くなります

よって正しいです。

まとめ

花粉症やインフルエンザなど身近なものは、自分自身の経験をふまえて問題を解いてしまいがちですが、それだけを根拠にすると、例外もありますので、基本的なことを参考にしましょう。

参考になった数4