運行管理者(貨物)の過去問
平成26年度 第2回
貨物自動車運送事業法関係 問5

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問題

平成26年度 第2回 運行管理者試験(貨物) 貨物自動車運送事業法関係 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

次の自動車事故に関する記述のうち、一般貨物自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づく国土交通大臣への報告を要しないものを1つ選びなさい。
  • 事業用自動車の運転者が運転操作を誤り、当該事業用自動車が道路の側壁に衝突した。その衝撃により当該事業用自動車に積載されていた消防法第2条第7項に規定する危険物である灯油の一部が道路に漏えいした。
  • 高速自動車国道法に定める高速自動車国道を走行していた事業用自動車が、前方に事故で停車していた乗用車の発見が遅れ、当該乗用車に追突した。さらに当該事業用自動車の後続車5台が次々と衝突する多重事故となった。この事故で、当該高速自動車国道が2時間にわたり自動車の運行が禁止となった。
  • 事業用自動車が雨天時に緩い下り坂の道路を走行中、前を走行していた自動車が速度超過によりカーブを曲がりきれずにガードレールに衝突する事故を起こした。そこに当該事業用自動車が追突し、さらに後続の自動車も次々と衝突する事故となり、9台の自動車が衝突し10名の負傷者が生じた。
  • 事業用自動車の運転者が、走行中ハンドル操作を誤り道路のガードレールに衝突する物損事故を起こした。当該事故の警察官への報告の際、当該運転者が道路交通法に規定する麻薬等運転をしていたことが明らかになった。

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この過去問の解説 (4件)

01

1誤
要します。
灯油の他に火薬類、加圧ガスも報告義務が発生します。

2正
不要です。
自動車は「10台以上」、通行止めは「3時間以上」でなければ報告義務が発生しません。

3誤
要します。
自動車の数は10台以下ですが、「10人以上の負傷者」で報告義務が発生します。

4誤
要します。
他にも酒気帯び運転等についても報告義務が発生します。

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02

重大事故があった場合は、自動車事故報告書を運輸支局長を経由して国土交通大臣に提 出しなければなりません。

○自動車事故報告書の提出が必要な重大事故
1、自動車が転覆し、転落し、火災を起こし、又は鉄道車両等と衝突し、若しくは接触したもの
2、10台以上の自動車の衝突又は接触を生じたもの
3、死者又は重傷者を生じたもの
4、10人以上の負傷者を生じたもの
5、自動車に積載された危険物等が全部若しくは一部が飛散、又は漏洩したもの
6、自動車に積載されたコンテナが落下したもの
7、操縦装置又は乗降口の扉を開閉する装置の操作不適切により、旅客に傷害が生じたもの
8、酒気帯び運転、無免許運転、大型自動車等無資格運転、麻薬等運転を伴うもの
9、運転者の疾病により、事業用自動車の運転を継続することができなくなったもの
10、救護義務違反があったもの
11、自動車の装置の故障により自動車の運行ができなくなったもの
12、車輪の脱落、被牽引自動車の分離を生じたもの(故障によるもの)
13、橋脚、架線その他鉄道施設を損傷し、3時間以上鉄道車両の運転を休止させたもの
14、高速自動車国道又は自動車専用道路を、3時間以上通行止めにさせたもの
15、国土交通大臣が特に必要と認めたもの

○提出期限、提出先及び提出部数
重大事故があった日から 30日以内に3部提出

国土交通大臣への報告の必要がある事故
1:自動車に積載された危険物の全部若しくは一部が飛散し、又は漏えいした事故については、国土交通大臣への報告が必要となります。
3:10人以上の負傷者を生じた事故については、国土交通大臣への報告が必要となります。
4:酒気帯び運転、無免許運転、大型自動車等無資格運転又は麻薬等運転を伴う事故については、国土交通大臣への報告が必要となります。

国土交通大臣への報告の必要なし
 ・事故車両が10台以上か否かに注意が必要です。
 ・自動車の通行止めが3時間以上か否かに注意が必要です。

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03

国土交通大臣報告となる自動車事故の要件。

ポイントは多くないのでここで点数を取っておきましょう。

選択肢1. 事業用自動車の運転者が運転操作を誤り、当該事業用自動車が道路の側壁に衝突した。その衝撃により当該事業用自動車に積載されていた消防法第2条第7項に規定する危険物である灯油の一部が道路に漏えいした。

誤りです。

自動車事故に起因した危険物の漏洩は国土交通大臣への報告をしなければなりません。

選択肢2. 高速自動車国道法に定める高速自動車国道を走行していた事業用自動車が、前方に事故で停車していた乗用車の発見が遅れ、当該乗用車に追突した。さらに当該事業用自動車の後続車5台が次々と衝突する多重事故となった。この事故で、当該高速自動車国道が2時間にわたり自動車の運行が禁止となった。

正しい。

高速自動車国道を3時間以上通行止めにすると国土交通大臣への報告事故となります。

当該事故は2時間の通行止め及び5台の衝突事故であるので報告を要しません。

選択肢3. 事業用自動車が雨天時に緩い下り坂の道路を走行中、前を走行していた自動車が速度超過によりカーブを曲がりきれずにガードレールに衝突する事故を起こした。そこに当該事業用自動車が追突し、さらに後続の自動車も次々と衝突する事故となり、9台の自動車が衝突し10名の負傷者が生じた。

誤りです。

10名の負傷者を生じさせた自動車事故は国土交通大臣への報告をしなければなりません。

選択肢4. 事業用自動車の運転者が、走行中ハンドル操作を誤り道路のガードレールに衝突する物損事故を起こした。当該事故の警察官への報告の際、当該運転者が道路交通法に規定する麻薬等運転をしていたことが明らかになった。

誤りです。

当該運転者が道路交通法に規定する麻薬等運転をしていたことが明らかになった事故は

国土交通大臣への報告をしなければなりません。

当該運転者が酒気帯び運転をしていた場合も同じく報告が必要となります。

まとめ

死者、重傷者及び10名以上の負傷者を生じさせた自動車事故。

危険物の漏えいがあった場合。

当該運転者の酒気帯びあるいは麻薬等の使用が認められた場合。

0.5m以上の転落。

故障等により運行不能となった場合。

当該運転者の心疾患・脳疾患等により運行不能となった場合。など

国土交通大臣への報告が必要となる事故の代表的なものです。

頻出問題ですので覚えておくようにしましょう。

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04

〜以上など一定の数字以上でないと報告義務が発生しないものが多いのでよく確認してみましょう。

選択肢1. 事業用自動車の運転者が運転操作を誤り、当該事業用自動車が道路の側壁に衝突した。その衝撃により当該事業用自動車に積載されていた消防法第2条第7項に規定する危険物である灯油の一部が道路に漏えいした。

報告が必要です。

危険物の漏えいは、報告義務が発生します。

選択肢2. 高速自動車国道法に定める高速自動車国道を走行していた事業用自動車が、前方に事故で停車していた乗用車の発見が遅れ、当該乗用車に追突した。さらに当該事業用自動車の後続車5台が次々と衝突する多重事故となった。この事故で、当該高速自動車国道が2時間にわたり自動車の運行が禁止となった。

報告は不要です。

自動車の接触、衝突は10台以上で

通行止めは、3時間以上で報告義務が発生します。

選択肢3. 事業用自動車が雨天時に緩い下り坂の道路を走行中、前を走行していた自動車が速度超過によりカーブを曲がりきれずにガードレールに衝突する事故を起こした。そこに当該事業用自動車が追突し、さらに後続の自動車も次々と衝突する事故となり、9台の自動車が衝突し10名の負傷者が生じた。

報告が必要です。

9台の自動車の衝突事故ですが、負傷者が10名なので、報告義務が発生します。

選択肢4. 事業用自動車の運転者が、走行中ハンドル操作を誤り道路のガードレールに衝突する物損事故を起こした。当該事故の警察官への報告の際、当該運転者が道路交通法に規定する麻薬等運転をしていたことが明らかになった。

報告が必要です。

酒気帯び運転、無免許運転、大型自動車等無資格運転又は麻薬等運転を伴う事故については、国土交通大臣への報告が必要となります。

まとめ

〜台以上や

〜人以上など、数字だけでなく自動車や負傷者の違いのように細かい点も確認しておきましょう。

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